計測工学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 計測工学
科目番号 243129 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書「電子電気計測」,阿部武雄/村山実,森北出版,ISBN 978-4-627-70544-9
担当教員 漆原 史朗

到達目標

(1)計測の意義,単位系,標準,計測誤差および統計処理を理解する。
(2)電圧,電流,抵抗を測定するアナログ・ディジタル機器とそれを用いた測定方法を理解する。
(3)波形,周波数の測定法を理解する。
(4)電気計測に与える雑音について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
計測の基礎(計測誤差や統計処理)計測の意義や測定データの誤差と統計処理について理解し,分かりやすく説明できる。計測において測定データの誤差と統計処理について理解し説明できる。計測において測定データの誤差と統計処理について理解できない。
単位と標準SI単位系について十分理解し,計測標準にはどのようなものがあるか図示して説明できる。SI単位系について理解し,計測標準にはどのようなものがあるか説明できる。SI単位系・計測標準について理解できない。
電気・電子計測器の基礎電圧,電流を測定する表示計の構造・原理・特徴を丁寧に説明できる。電圧,電流を測定する表示計の構造・原理・特徴を理解し説明できる。電圧,電流を測定する表示計の構造・原理・特徴を理解できない。
直流・低周波の測定アナログ機器を用いた電流や電圧,電力の測定方法についてその特徴なども含めて説明できる。アナログ機器を用いた電流や電圧,電力の測定方法について説明できる。アナログ機器を用いた電流や電圧,電力の測定方法について説明できない。
抵抗・インピーダンスの測定抵抗やインピーダンスの測定方法について詳しく説明できる。抵抗やインピーダンスの測定方法について説明できる。抵抗やインピーダンスの測定方法について説明できない。
ディジタル計器アナログ測定と比較したディジタル測定方法の特徴や原理について説明できる。ディジタル測定方法の原理について説明できる。ディジタル測定方法の原理について説明できない。
波形の観測と記録オシロスコープなどの信号の可視化や記録方法について詳しく説明できる。オシロスコープなどの信号の可視化や記録方法について説明できる。オシロスコープなどの信号の可視化や記録方法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気情報工学における科目を学習するために重要な電気に関連する量の定義・単位・誤差の扱い方を理解し,それらの測定方法・原理および測定機器について基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
電気・電子,情報工学との関わりを意識しながら教科書に沿って講義を進めるが,教科書の内容に補足する事項もある。
注意点:
授業前日までに、授業当日の該当ページの予習を必須とする。
自学自習時間に相当する課題を毎回出題する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,計測の基礎(計測誤差や統計処理) 計測の目的・意義を理解する。
2週 計測の基礎(計測誤差や統計処理) 測定誤差や測定値のデータ処理について説明できる。
3週 単位と標準 SI単位系など基礎単位と組み立て単位の違いなどを理解し,説明できる。
4週 単位と標準 電気量の標準や標準器について説明できる。
5週 電気・電子計測器の基礎 電気計器である指示計器の分類や構成について説明できる。
6週 電気・電子計測器の基礎 電気計器である各種指示計器について,構造や原理について説明できる。
7週 電気・電子計測器の基礎 電気計器である指示計器の測定範囲の拡大について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解説,直流・低周波の測定 試験の解答確認。指示計器による電流電圧測定の原理や電位差計について説明できる。
10週 直流・低周波の測定 微小電流や電圧の測定方法や大電流,高電圧の測定方法の違いや特徴について説明できる。
11週 直流・低周波の測定 消費電力や無効電力,電力量,力率の測定方法について説明できる。
12週 抵抗・インピーダンスの測定 低,中,高抵抗の測定やインピーダンスの測定方法について説明できる。
13週 ディジタル計測器 A/D・D/A変換器の原理を理解する。
14週 ディジタル計測器 ディジタルマルチメータ,周波数カウンタの仕組みを理解し,説明できる。
15週 波形の観測と記録 オシロスコープなどの波形観測装置の原理や記録方法について説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3前1
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3前2
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3前3
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3前4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3前5,前6,前7
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3前10
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3前13,前14
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3前9,前10,前12
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3前9,前10,前12
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3前11
電力量の測定原理を説明できる。3前11
オシロスコープの動作原理を説明できる。3前15

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
計測の基礎(計測誤差や統計処理)15419
単位と標準10313
電気・電子計測器の基礎15318
直流・低周波の測定15318
抵抗・インピーダンスの測定10212
ディジタル計器10313
波形の観測と記録527