電気情報基礎Ⅰ(情報)

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気情報基礎Ⅰ(情報)
科目番号 3107 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:情Ⅰ705 最新情報Ⅰ 実教出版、補助教材:情Ⅰ705 最新情報Ⅰ学習ノート 実況出版 
担当教員 重田 和弘

到達目標

(1)情報社会と人との関わりについての理解を深める。
(2)情報技術の基礎を幅広く学び、2年以上の専門科目(情報分野)を学ぶ際に必要となる基礎を理解する。
(3)情報技術を活用して問題を発見・解決する方法を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1章 情報社会と私たち情報や知識についての意味を理解し,説明することができる.情報や知識についての意味を理解している.情報や知識についての意味を理解していない.
2章 メディアとデザイン情報機器の種類と特徴,ディジタル表現について理解し,説明することができる.特徴,ディジタル表現について理解している.特徴,ディジタル表現について理解していない.
3章 システムとデジタル化表現の工夫について知っており,表計算ソフト,プレゼンテーションソフトの標準的な機能を使うことができる.表現の工夫について知っており,表計算ソフト,プレゼンテーションソフトの機能を一部使うことができる.表現の工夫について知らない.表計算ソフト,プレゼンテーションソフトを使うことができない.
4章 ネットワークとセキュリティコミュニケーション,ネットワークの知識を持ち,説明することができる.コミュニケーション,ネットワークについて知っている.コミュニケーション,ネットワークについて知らない.
5章 問題解決とその方法問題解決,情報発信を行うことができる.問題解決,情報発信を一部行うことができる.問題解決,情報発信を一部行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報を扱う上での倫理観、および情報を主体的に活用しようとする態度を育てる。コンピュータや情報通信ネットワークの活用を通して、情報を適切に収集・処理発信するための基礎的な知識と技能を習得させる。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って授業を進める。実習の機会を多く設け、各授業の中で演習問題を出題し授業の最後に回収する。
1年間で4回のレポート課題を出題する。
注意点:
オフィスアワーは授業中に別途指示する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
1章 情報社会と私たち
 1節 情報社会
  1 情報社会と情報
  2 情報化の特性
情報社会の現状について理解する。
情報の特性について理解する。
2週   3 情報のモラルと個人におよぼす影響
2節 情報化社会の法規と権利
  1 知的財産
  2 情報の利用と公開
情報のモラルと情報化が個人に及ぼす影響について理解する。
知的財産権について理解する。
他人の著作物を適切に利用したり,自分の著作物を公開したりする方法を理解する。
3週   3 個人情報の保護と管理
 3節 情報技術が築く新しい社会
  1 社会の中の情報システム
  2 情報技術と課題解決
個人情報とプライバシーについて理解し,それらを保護する方法を身に付ける。
社会の中で利活用されている情報技術について理解する。
様々な情報技術について理解し,課題解決の方法をについて考える。
4週 2章 メディアとデザイン
 1節 メディアとコミュニケーション
  1 メディアの発達
  2 メディアの特性
メディアには種類があることを理解し,メディアの発達について知る。
メディアの特性について理解し,目的に応じたメディアを選択することができる。
5週   3 コミュニケーションの形態
  4 インターネットのコミュニケーション 
コミュニケーションの形態には違いがあることを理解する。
インターネットを活用したコミュニケーションの特徴について理解する。
6週  2節 情報デザイン
  1 社会の中の情報デザイン
社会の中で利用されている情報デザインについて理解する。
7週   2 情報デザインの工夫
まとめ
情報を正確に,わかりやすく伝える方法について理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却
 3節 情報デザインの実践
  1 文章の作成
報告書やレポート,論文を作成するための手順について理解する。
10週   2 プレゼンテーション プレゼンテーションの手順とスライド作成について理解する。
11週   3 Webページ Webページ作成の方法について理解する。
12週 3章 システムとデジタル化
 1節 情報システムの構成
  1 コンピュータの構成と動作
コンピュータの構成と動作の仕組みについて理解する。
13週   2 ソフトウェアとインターフェース
 2節 情報のデジタル化
  1 アナログとデジタル
ソフトウェアの種類とインターフェースについて理解する。
アナログとデジタルの違いについて理解する。
14週   2 2進数と情報量 2進数と情報量の関係について理解する。
15週   3 演算の仕組み
まとめ
コンピュータの演算の仕組みを理解する。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週   4 数値と文字の表現 数値や文字をデジタル化する方法を理解する。
2週   5 数値の計算 コンピュータでの数値の計算方法について理解する。
3週   6 音声の表現
  7 静止画と動画の表現
音声をデジタルで表現する方法について理解する。
静止画や動画をデジタルで表現する方法について理解する。
4週   7 静止画と動画の表現
  8 情報のデータ量
静止画や動画をデジタルで表現する方法について理解する。
情報のデータ量を小さくする方法について理解する。
5週 4章 ネットワークとセキュリティ
 1節 情報通信ネットワーク
  1 ネットワークの構成
  2 情報通信の取り決め
情報通信ネットワークの構成について理解する。
ネットワークを効率的に利用するための取り決めについて理解する。
6週   3 Webページとメールの仕組み
  4 転送速度とデータ圧縮 
Webページとメールの仕組みについて理解する。
ネットワークを通じてデータを効率よく転送する工夫について理解する。
7週  2節 情報セキュリティ
まとめ
脅威に対する様々な安全対策について理解する。
情報セキュリティを確保する方法と技術について理解する。
情報を安全に取り扱うための技術について理解する。
8週  後期中間試験
4thQ
9週 試験返却
5章 問題解決とその方法
 1節 問題解決
問題解決の手順について理解する。
問題の発見の方法について理解する。
問題を明確化する方法について理解する。
解決案を検討したり,整理・分析したりする方法について理解する。
合意形成を目指した解決案を決定する方法について理解する。
実行した解決案を評価する方法について理解する。
10週  2節 データの活用
  1 データの収集と整理
  2 データ分析と表計算
データを収集したり,整理したりする方法について理解する。
表計算ソフトの活用方法について理解する。
11週   3 データの可視化
  4 データ分析の手法
データを適切なグラフや図に表現する方法を理解する。
データ分析の手法について理解する。
12週   5 データベースとは
データベースの種類とその仕組みについて理解する。
13週 3節 モデル化
   1 モデル化とシミュレーション
   2 モデルの分類
  3 モデル化の手順
  4 モデル化の手法
  5 モデル化をする時の注意
モデル化の意味について理解する。
モデル化の分類について理解する。
モデル化する手順と方法を理解し,様々なモデルを作成する。
14週  4節 シミュレーション
  1 シミュレーションの実際
  2 モンテカルロ法
シミュレーションの意義について理解し,確率的モデルのシミュレーションを行う。
15週   3 モデル化とシミュレーションによる問題解決
まとめ
問題解決のためにシミュレーションを活用する。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。1前9,前10,前11
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。1前15
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。1前12
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。1後5,後6
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1,前2,後7
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1,前2,前3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2前4,前5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。2前4,前5
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。1後2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。1後1,後2
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。1後1,後2
基本的な論理演算を行うことができる。1前15
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。1前15

評価割合

試験演習、レポート合計
総合評価割合6040100
1章 情報社会と私たち6410
2章 メディアとデザイン151025
3章 システムとデジタル化181230
4章 ネットワークとセキュリティ6410
5章 問題解決とその方法151025