化学概論Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学概論Ⅰ
科目番号 221040 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 岡本博司著「環境科学の基礎(第2版)」(東京電機大学出版局)
担当教員 橋本 典史

到達目標

技術者として知っておくべき環境化学の基礎を学習する。物質の化学変化・エネルギーの多様性・大気の成り立ち・廃棄物処理・リサイクルなどについて理解を深めるとともに、地球温暖化・物質循環など環境問題について考える能力を養うことを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各エネルギーに関連する内容を理解し、関連した問題を解くことができ、種々の現象に適用できる。各エネルギーに関連する内容を理解し関連した問題を解くことができる。各エネルギーに関連する内容を理解できず、関連した問題を解くことができない。
評価項目2各資源に関連する内容を理解し、関連した問題を解くことができ、種々の現象に適用できる。各資源に関連する内容を理解し関連した問題を解くことができる。各資源に関連する内容を理解できず、関連した問題を解くことができない。
評価項目3廃棄物と3R・LCAを理解し、関連した問題を解くことができ、種々の現象に適用できる。廃棄物と3R・LCAを理解し関連した問題を解くことができる。廃棄物と3R・LCAを理解できず、関連した問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
技術者として知っておくべき環境化学の基礎を学習する。物質の化学変化・エネルギーの多様性・大気の成り立ち・廃棄物処理・リサイクルなどについて理解を深めるとともに、地球温暖化・物質循環など環境問題について考える能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
地球環境問題を「化学」の観点から簡潔に説明するとともに、最新の国際社会の動きや時事問題についても解説し、総合的に考える力を養成する。自学自習時間に相当する課題を毎回出題する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地球上での私たちの位置づけ 地球上での私たちの位置づけを具体的に説明できる。
2週 温室効果ガスと温暖化のメカニズム 温室効果ガスと温暖化のメカニズムを理解し説明できる。
3週 地球温暖化による影響予測・地球温暖化対策 地球温暖化による影響予測の概略が理解でき、地球温暖化対策を議論できる。
4週 オゾン層とオゾン・フロンとオゾン層破壊 オゾン層とオゾンを理解でき、オゾン層破壊物質のフロンを説明できる。
5週 大気汚染と環境基準・酸性雨・光化学スモッグ 大気汚染の原因と環境基準が説明できる。酸性雨・光化学スモッグの原理が理解できる。
6週 人間活動のエネルギーに関する計算 人間活動のエネルギーに関して、種々の計算ができる。
7週 1週~6週までの復習 1週~6週の内容を理解し、問題を解くことができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 石炭・石油・天然ガス 石炭・石油・天然ガスの各々の特徴を理解し説明できる。
10週 核エネルギーと原子力発電 核エネルギーの原理を理解し、原子力発電について判断できる。
11週 太陽熱・太陽電池・水力発電 太陽熱・太陽電池・水力発電のそれぞれの特徴を理解し、説明できる。
12週 風力・地熱・潮汐発電・バイオマスエネルギー 風力・地熱・潮汐発電・バイオマスエネルギーの各々の特徴を理解し、説明できる。
13週 生態系と食物連鎖・生態系に関するトピックス 生態系と食物連鎖を理解し、生態系に関するトピックスが説明できる。
14週 廃棄物と3R・LCA 廃棄物と3R・LCAの各々の内容を理解し説明できる。
15週 10週~15週までの復習 10週~15週の内容を理解し問題を解くことができる。
16週 前期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前11,前12
化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前3,前13
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前4,前13
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前6
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前6
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前10
同位体について説明できる。3前10
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3前10
原子の相対質量が説明できる。3前6
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前6
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前6
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前6
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前6
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前1,前6,前9
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前1,前2,前6
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前5
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前5
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前5
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前5
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3前5
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3前5
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3前5
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3前5
中和滴定の計算ができる。3前5
酸化還元反応について説明できる。3前3
イオン化傾向について説明できる。3前2
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前2
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前12
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前14
一次電池の種類を説明できる。3前4
二次電池の種類を説明できる。3前4
電気分解反応を説明できる。3前12
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前12
ファラデーの法則による計算ができる。3前13

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力4010050
専門的能力4001050