機械材料学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械材料学Ⅰ
科目番号 221311 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械電子工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:小原 嗣朗 「基礎から学ぶ金属材料」,朝倉書店,ISBN978-4-254-24019-1
担当教員 相馬 岳

到達目標

・機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を説明できる。
・金属と合金の結晶構造を説明できる。
・状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。
・鉄鋼材料の基本的性質を説明できる。
・塑性変形の起りかたを説明できる.
・加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を説明できる。・機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を卓越して説明できる。・機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を説明できる。・機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を説明できない。
金属と合金の結晶構造を説明できる。・金属と合金の結晶構造を卓越して説明できる。・金属と合金の結晶構造を説明できる。・金属と合金の結晶構造を説明できる。
状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。・状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を卓越して説明できる。・状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。・状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できない。
鉄鋼材料の基本的性質を説明できる。・鉄鋼材料の基本的性質を卓越して説明できる。・鉄鋼材料の基本的性質を説明できる。・鉄鋼材料の基本的性質を説明できない。
塑性変形の起りかたを説明できる。・塑性変形の起りかたを卓越して説明できる.・塑性変形の起りかたを説明できる。・塑性変形の起りかたを説明できない。
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。・加工硬化と再結晶がどのような現象であるか卓越して説明できる。・加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。・加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通年開講(前期および後期)
機械設計をする際,適切な材料選択が求められ,設計者は材料特性を理解していることが必要不可欠となる.従って,本授業では機械材料の特性に関して基礎的な事項を学ぶ.
授業の進め方・方法:
下記の項目ごとに教科書を参考にして解説する。その後にできるだけ例題・演習を取り入れる。
注意点:
予習・復習は当然のこと,毎回の小テストに取り組むことで,内容の理解に努めること.単なる知識の丸暗記ではなく,原理・原則や現象の背景にある事柄を正しく理解することが重要である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.全体ガイダンス
1.金属とはどういうものか
機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を説明できる
2週 1.金属とはどういうものか 機械材料に必要な性質を理解し,各材料(金属、非金属、複合、機能性)の性質を説明できる
3週 2.結晶構造(原子の結合) 金属と合金の結晶構造を説明できる
4週 2.結晶構造(結晶構造) 金属と合金の結晶構造を説明できる
5週 2.結晶構造(純金属の結晶) 金属と合金の結晶構造を説明できる
6週 2.結晶構造(合金の結晶) 金属と合金の結晶構造を説明できる
7週 2.結晶構造(ミラー指数) 金属と合金の結晶構造を説明できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験答案の返却および解説
3.相律および状態図(相律)
状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
10週 3.相律および状態図(相律) 状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
11週 3.相律および状態図(1成分系,Mgの状態図) 状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
12週 3.相律および状態図(2成分系,天秤の法則) 状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
13週 3.相律および状態図(2成分系,全率固溶型) 状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
14週 3.相律および状態図(2成分系,共晶型) 状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
15週 3.相律および状態図(2成分系,包晶型) 状態図を理解し,金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 4.実用合金その1(Fe-C系状態図,状態図の概要) Fe-C系状態図について説明できる
2週 4.実用合金その1(Fe-C系状態図,α-,γ-,δ-鉄) Fe-C系状態図について説明できる
3週 4.実用合金その1(Fe-C系状態図,パーライト変態) Fe-C系状態図について説明できる
4週 4.実用合金その1(Fe-C系状態図,共析鋼,亜共析鋼,過共析鋼) Fe-C系状態図について説明できる
5週 4.実用合金その1(Fe-C系状態図,レデブライト) Fe-C系状態図について説明できる
6週 4.実用合金その1(炭素鋼と鋳鉄) 鉄鋼材料の基本的性質を説明できる
7週 4.実用合金その1(合金鋼) 鉄鋼材料の基本的性質を説明できる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験答案の返却および解説
5.弾性・塑性・靭性(弾性変形および塑性変形)
弾性変形および塑性変形を説明できる
10週 5.弾性・塑性・靭性(変形に伴う結晶内部の変化) 弾性変形および塑性変形を説明できる
11週 5.弾性・塑性・靭性(変形に伴う結晶内部の変化) 弾性変形および塑性変形を説明できる
12週 5.弾性・塑性・靭性(靭性および塑性変形の応用) 弾性変形および塑性変形を説明できる
13週 5.弾性・塑性・靭性(靭性および塑性変形の応用) 弾性変形および塑性変形を説明できる
14週 6.拡散・再結晶・析出・焼結その1(拡散) 加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる
15週 6.拡散・再結晶・析出・焼結その1(回復・再結晶) 加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学仕事と仕事率に関する計算ができる。3前1
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前1
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。4前1,前2
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4前1,前2
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4後9,後10,後11
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4後12,後13
金属と合金の結晶構造を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。4前9,前10,前11
合金の状態図の見方を説明できる。4前12,前13,前14,前15
塑性変形の起り方を説明できる。4後9,後10,後11
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。4後14,後15
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。4後6,後7
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5

評価割合

定期試験小テストレポート合計
総合評価割合80146100
材料学における基礎的理解6010474
材料学における応用的な適応力204226