メカトロニクス基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 メカトロニクス基礎Ⅱ
科目番号 221317 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械電子工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 【機械系】教科書:吉澤武男編著 「新編JIS 機械製図」 森北出版 ISBN4-627-66115-8,伊藤廣編著 「基礎からのマシンデザイン」 森北出版 ISBN4-627-66381-1 参考書:メカトロニクス基礎Ⅰで使用した図面および資料 【電子系】教科書:武藤高義監修,「わかりやすい電気電子基礎」,コロナ社 ISBN978-4-339-00821-0 参考書:トランジスタ技術編集部,「わかる電子回路部品完全図鑑」,CQ 出版社 ISBN978-4-7898-3422-3
担当教員 正箱 信一郎,山下 智彦

到達目標

【機械系】
・機械製図の基礎的知識を使うことができる。
・図形の表現方法,寸法の記入方法,公差についての知識を使うことができる。
・部品図・組立図の作成に,3D CADシステムの基本機能を利用できる。
【電子系】
・交流回路の電流・電圧の計算方法を学ぶ。
・交流回路の電流・電圧を算出する演習を行なう。
・トランジスタの原理を学び,簡単な増幅回路の解析ができる。
・ブール代数を学び,基本論理ゲートの論理式,回路,真理値表が書ける。
・カルノー図を描き論理式を簡単化できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(M)製図に関する基礎的な項目を理解し,使うことができる。製図に関する基礎的な項目を理解している。製図に関する基礎的な項目を理解していない。
評価項目2(M)JIS機械製図の基礎的知識(表面あらさ,寸法公差,はめあい,幾何公差等)を使うことができる。JIS機械製図の基礎的知識(表面あらさ,寸法公差,はめあい,幾何公差等)を知っている。JIS機械製図の基礎的知識(表面あらさ,寸法公差,はめあい,幾何公差等)を知らない。
評価項目3(M)基礎的な機械要素(ねじ,玉軸受)について説明でき,簡略図が描ける。基礎的な機械要素(ねじ,玉軸受)について説明できる。基礎的な機械要素(ねじ,玉軸受)について説明できない。
評価項目4(M)3D CADにより,簡単な機械要素の立体図と三面図を描くことができる。3D CADにより,簡単な機械要素の立体図を描くことができる。3D CADが使えない。
評価項目5(M)基本的な歯車円の説明ができ,平歯車の図面が描ける。(簡略図,立体図)基本的な歯車円の説明ができる。(簡略図,立体図)基本的な歯車円の説明できない。(簡略図,立体図)
評価項目6(M)キー,キー溝の寸法を,表を使って設計することができる。キー,キー溝の寸法について説明できる。キー,キー溝の寸法について説明できない。
評価項目7(M)各部品の関係を考慮した簡単な設計ができる。部品を組合わせる際に,各部品の関係を考慮できる。部品を組合わせる際に,各部品の関係を考慮できない。
評価項目8(M)設計した機械の部品図と組立図が描ける。設計した機械の部品図が描ける。設計した機械の部品図が描けない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-(2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-(3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【機械系】
・機械製図の基礎的知識を使うことができる。
・図形の表現方法,寸法の記入方法,公差についての知識を使うことができる。
・部品図・組立図の作成に,3D CADシステムの基本機能を利用できる。
【電子系】
・交流回路の電流・電圧の計算方法を学ぶ。
・交流回路の電流・電圧を算出する演習を行なう。
・トランジスタの原理を学び,簡単な増幅回路の解析ができる。
・ブール代数を学び,基本論理ゲートの論理式,回路,真理値表が書ける。
・カルノー図を描き論理式を簡単化できる。
授業の進め方・方法:
1クラスを二分し,機械系と電子系に分かれて授業を行い,四半期ごとに入れ替えを行う。
【機械系】
・「新編JIS機械製図」「基礎からのマシンデザイン」とプリントを併用した講義と演習を行う。
・項目ごとに講義を行った後,3D CADによる演習を行う。
・不定期に小テストを行う。
【電子系】
・「わかりやすい電気電子基礎」を教科書として,電子系基礎知識に関する講義を行う。
・電子系実験・実習の内容について説明を行う。
注意点:
・授業前に,前回授業のノートを読み返し,復習すること。
・学年総合成績は機械系と電子系を各50%として評価を行う。
【機械系】
・評価の内訳は試験期ごとに,小テスト10%,図面50%,定期試験40%として評価する。
 ただし,提出に遅れた図面の評価は,通常の50%として評価する。
【電子系】
・各定期試験の結果を100%として評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス
・「メカトロニクス基礎Ⅰ」の復習
 投影法, 線の種類と用法
・製図に関する基礎的な項目を理解し,使うことができる。
2週 ・JIS製図通則の基礎
 表面あらさ,寸法公差,はめあい,ねじの簡略図示法①
・ JIS機械製図の基礎的知識(表面あらさ,寸法公差,はめあい,幾何公差等)を使うことができる。
3週 ・機械要素の写図
 壁用軸受ホルダ
・3D CADにより,簡単な機械要素の寸法から立体図を描き,三面図を描くことができる。
4週 ・機械要素の写図
 床用軸受ホルダ
・3D CADにより,簡単な機械要素の寸法から立体図を描き,三面図を描くことができる。
5週 ・機械要素の写図
 車輪
・3D CADにより,簡単な機械要素の寸法から立体図を描き,三面図を描くことができる。
6週 ・機械要素の設計製図
 平歯車(キー,キー溝)
・歯車,キー,キー溝の寸法を,表を使って設計することができる。
7週 ・機械要素の設計製図
 平歯車(キー,キー溝)
・歯車,キー,キー溝の寸法を,表を使って設計することができる。
8週 中間試験 ・製図に関する基礎的な項目を理解し,使うことができる。
・ JIS機械製図の基礎的知識(表面あらさ,寸法公差,はめあい,幾何公差等)を使うことができる。
・3D CADにより,簡単な機械要素の寸法から立体図を描き,三面図を描くことができる。
・歯車,キー,キー溝の寸法を,表を使って設計することができる。
2ndQ
9週 ・JIS製図通則の基礎
 ねじの簡略図示法②,断面,平面,幾何公差,加工過程
・ JIS機械製図の基礎的知識(表面あらさ,寸法公差,はめあい,幾何公差等)を使うことができる。
10週 ・機械要素の写図
 なべ小ねじ,六角穴付き止めねじ,六角ナット
・基礎的な機械要素(ねじ,玉軸受)について説明でき,簡略図が描ける。
11週 ・機械要素の写図
 玉軸受
・基礎的な機械要素(ねじ,玉軸受)について説明でき,簡略図が描ける。
12週 ・機械要素の設計製図
 段付きシャフト(めねじ,おねじ,断面,平面)
・基礎的な機械要素(ねじ,玉軸受)について説明でき,簡略図が描ける。
13週 ・機械の設計製図
 走行体の部品図
・各部品の関係を考慮した簡単な設計ができる。
・設計した機械の部品図,組立図が描ける。
14週 ・機械の設計製図
 走行体の組立図
・各部品の関係を考慮した簡単な設計ができる。
・設計した機械の部品図,組立図が描ける。
15週 ・機械の設計製図
 走行体の部品表
・組立図,部品図の表題欄(符号,部品番号等)を正しく記入できる。
16週 試験返却と解説
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
正弦波
正弦波とベクトル
・瞬時値の各値(実効値,角周波数,位相)の意味を知っている。              
2週 R,L,C各々の電流・電圧特性 ・電流と電圧のベクトル表示ができる。
3週 R,L,C並列回路の電流電圧特性 ・電流ベクトルにキルヒホッフの第一法則を適用できる。
4週 R,L,C並列回路の演習 ・回路定数を用いて電流,電圧の計算ができる。
5週 R,L,C直列回路の電流電圧特性 ・電圧ベクトルにキルヒホッフの第二法則を適用できる。
6週 R,L,C直列回路の演習 ・回路定数を用いて電流,電圧の計算ができる。
7週 半導体の概要
ダイオード
応用回路(平滑回路)
・真性半導体,N形半導体,P形半導体,PN接合の概要・効果を説明できる。    
8週 中間試験
4thQ
9週 トランジスタの静特性
トランジスタの増幅回路
増幅率とゲイン
・試験の解説
・トランジスタの静特性の概形を知っている。
10週 ブール代数と論理式 ・ブール代数の基本法則を知っている。
11週 基本論理回路(基本論理ゲート) ・基本論地ゲートを知っている。
12週 真理値表 ・論理式,論理回路から真理値表を作成できる。
13週 カルノー図と論理式の簡単化 ・カルノー図を作成できる。
14週 N進数 ・与えられた10進数整数をN進数に変換できる。
15週 10週~14週の内容の復習 ・教科書の演習問題を解くことができる。
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。3前1,前8
製図用具を正しく使うことができる。3前1,前8
線の種類と用途を説明できる。3前1,前8
物体の投影図を正確にかくことができる。3前1,前8
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。3前12,前13,前14,前15
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3前2,前8,前9
部品のスケッチ図を書くことができる。3前12,前13,前14,前15
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3前3,前4,前5,前6,前7
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。3前12,前13,前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート小テスト合計
総合評価割合700000255100
基礎的能力00000000
専門的能力700000255100
分野横断的能力00000000