機械電子工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械電子工学実験Ⅰ
科目番号 221325 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械電子工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:米田,坪内,大隅「はじめてのロボット創造設計」講談社 ISBN 978-4-06-156523-4 木下是雄「理科系の作文技術」中公新書 ISBN 978-4-12-100624-0 塚本真也「知的な科学・技術文章の徹底演習」コロナ社 ISBN 978-4-339-07784-1 参考書:関連科目の教科書
担当教員 正箱 信一郎,由良 諭

到達目標

1.チームの一員として あるいはリーダとして,集団の中で自分の役割を持ち行動する。
2.自ら設計した機械システムの加工・組立の一部を担当し,チーム作業としてのモノづくりを体験する。
3.チームの中で,これまでに学習した専門知識をモノづくりに役立て,学習した専門知識が役立つことを体験する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計した自律型ロボットの部品を加工するため,加工法案を立てることができる。(機械系)設計した自律型ロボットの部品を加工するための,加工法案について知っている。(機械系)設計した自律型ロボットの部品を加工するための,加工法案について知らない。(機械系)
評価項目2設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読み,設計に利用できる。 (電子系)設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読める。 (電子系)設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読めない。 (電子系)
評価項目3機械系・電子系の知識を用い自律型ロボットの基本設計についてのチームディスカッションに参加し発言できる。機械系・電子系の知識を用い自律型ロボットの基本設計についてのチームディスカッションに参加できる。機械系・電子系の知識を用い自律型ロボットの基本設計についてのチームディスカッションに参加できない。
評価項目4プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,教員とディスカッションし,まとめた内容を発表することができる。プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,教員とディスカッションし,内容をまとめることができる。プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,教員とディスカッションできない。
評価項目5期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加し,作業ができる。期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できる。期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できない。
評価項目6ロボットの部品を,カタログなどから必要な物品を選定することができる。ロボットに必要な部品のカタログなどか読める。ロボットに必要な部品のカタログなどが読めない。
評価項目7ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。ロボットの部品や回路を組上げることができる。ロボットの部品や回路を組上げることができない。
評価項目8基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探すことができる。基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探すことができない。
評価項目9競技会,性能試験にプロジェクトチームの一員として,参加し,作業することができる。競技会,性能試験にプロジェクトチームの一員として,参加することができる。競技会,性能試験に参加できない。
評価項目10設計書作成において,担当した作業を自ら行うことができる。設計書作成において,担当した作業を行うことができる。設計書作成において,担当した作業ができない。
評価項目11プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,発表し,質疑応答することができる。プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,発表することができる。プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,発表できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-(2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-(3) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 C-(1) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 D-(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1.チームの一員として あるいはリーダとして,集団の中で自分の役割を持ち行動する。
2.自ら設計した機械システムの加工・組立の一部を担当し,チーム作業としてのモノづくりを体験する。
3.チームの中で,これまでに学習した専門知識をモノづくりに役立て,学習した専門知識が役立つことを体験する。
授業の進め方・方法:
1.一つのテーマを達成するため5~6人で構成するプロジェクトチームに分かれ活動する。
2.担当分野別にスキル・アップを行い専門技術の習得を行う。
3.マイクロコントローラで制御する自律型ロボットの設計・製作・動作確認を行う。
4.自律型ロボットに関するプレゼンテーションを行い,設計書を作成する。
5.作業日ごとに設計日報を書く。
注意点:
・修得するには,実験時間の80%以上の出席が必要です。
・実験系科目であるので,再試験の対象にはなりません。
・この科目は指定科目です。単位修得が進級要件となるので必ず修得してください。
・本授業は「メカトロニクスシステム設計」と相互乗り入れして実施します。
・授業期間中の実験実施回数が30回に満たない場合,補講期間に不足分の実験を行います。
評価方法
・スキルアップの作品およびレポートで到達目標に達しているかを判定する。
・企画書・基本設計書・設計書により,到達目標に達しているかを判定する。
・中間発表会と発表会により,到達目標に達しているかを判定する。
・プレ性能試験・性能試験により,到達目標に達しているかを判定する。
・設計日報や設計書により,チームへの貢献度を評価する。
・評価の重を以下に示す。
  前期:企画書25%,基本設計書25%、中間発表20%,スキルアップ20%,日報5%,チーム点(企画書,中間発表,日報)5%
  後期:発表25%,性能試験25%,設計書30%,日報7%,作文技術レポート8%,チーム点(ロボットハード,プレ性能試験,発表,設計書,日報)5%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械系・電子系のスキル・アップ
 【機械系】
  ・手作業における加工
   (ケガキ,穴加工の位置決め,タップなどの作業)
  ・機械加工
   (ボール盤,旋盤,フライス盤,帯鋸盤,超音波溶接機を用いた加工)
 【電子系】
  ・仕様調査
   (アクチュエータ,電子部品,センサ)
  ・機能検討
   (アクチュエータ,電子部品,センサ)
  ・回路予備設計
・設計した自律型ロボットの部品を加工するため,加工法案を立てることができる。(機械系)
・設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読み,設計に利用できる。
(電子系)
2週 機械系・電子系のスキル・アップ
 【機械系】
  ・手作業における加工
   (ケガキ,穴加工の位置決め,タップなどの作業)
  ・機械加工
   (ボール盤,旋盤,フライス盤,帯鋸盤,超音波溶接機を用いた加工)
 【電子系】
  ・仕様調査
   (アクチュエータ,電子部品,センサ)
  ・機能検討
   (アクチュエータ,電子部品,センサ)
  ・回路予備設計
企画書の作成
  ・機能分析
  ・基本戦略
  ・基本設計,基本計画図
・設計した自律型ロボットの部品を加工するため,加工法案を立てることができる。(機械系)
・設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読み,設計に利用できる。
(電子系)
3週 企画書の作成
  ・機能分析
  ・基本戦略
  ・基本設計,基本計画図
・設計した自律型ロボットの部品を加工するため,加工法案を立てることができる。(機械系)
・設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読み,設計に利用できる。
(電子系)
4週 企画書の作成
  ・機能分析
  ・基本戦略
  ・基本設計,基本計画図
企画書に関するチームディスカッション
・設計した自律型ロボットの部品を加工するため,加工法案を立てることができる。(機械系)
・設計した自律型ロボットの電子回路を製作するためのデータシートを読み,設計に利用できる。
(電子系)
・機械系・電子系の知識を用い自律型ロボットの基本設計についてのチームディスカッションに参加できる。
5週 中間発表会 ・プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,教員とディスカッションし,まとめた内容を発表することができる。
6週 基本計画書の作成
  ・機能計算・強度計算書
  ・回路設計書
  ・部品図と回路図
・プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,教員とディスカッションし,まとめた内容を発表することができる。
7週 基本計画書の作成
  ・機能計算・強度計算書
  ・回路設計書
  ・部品図と回路図
・プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,教員とディスカッションし,まとめた内容を発表することができる。
8週 部品発注と加工
  ・機械部品の選定と発注
  ・機械部品の加工
  ・電子基板の加工,回路の製作
・期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できる。
・ロボットの部品を,カタログなどから必要な物品を選定することができる。
2ndQ
9週 部品発注と加工
  ・機械部品の選定と発注
  ・機械部品の加工
  ・電子基板の加工,回路の製作
・期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できる。
・ロボットの部品を,カタログなどから必要な物品を選定することができる。
10週 部品発注と加工
  ・機械部品の選定と発注
  ・機械部品の加工
  ・電子基板の加工,回路の製作
・期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できる。
・ロボットの部品を,カタログなどから必要な物品を選定することができる。
11週 部品発注と加工
  ・機械部品の選定と発注
  ・機械部品の加工
  ・電子基板の加工,回路の製作
・期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できる。
・ロボットの部品を,カタログなどから必要な物品を選定することができる。
12週 部品発注と加工
  ・機械部品の選定と発注
  ・機械部品の加工
  ・電子基板の加工,回路の製作
・期間を通して,ロボットの部品や回路の製作に参加できる。
・ロボットの部品を,カタログなどから必要な物品を選定することができる。
13週 自律型ロボット要素の動作確認
  ・機構部分の動作確認,性能確認
  ・電子回路の動作確認,性能確認
・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
14週 自律型ロボット要素の動作確認
  ・機構部分の動作確認,性能確認
  ・電子回路の動作確認,性能確認
・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
15週 自律型ロボットの組立・調整  ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
16週 自律型ロボットの組立・調整  ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
後期
3rdQ
1週 自律型ロボットの組立・調整  ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
2週 制御用プログラムの設計と作成 ・基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。
3週 制御用プログラムの設計と作成 ・基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。
4週 プレ・ロボット競技会 ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
・基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。
5週 自律型ロボットの調整・改良 ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
・基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。
6週 自律型ロボットの調整・改良 ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
・基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。
7週 自律型ロボットの調整・改良 ・ロボットの部品や回路を組上げ,動作確認を行う作業に参加することができる。
・基本戦略を実行するための,アルゴリズムやロボット制御用プログラムの作成に必要な資料を探し,制御プログラムを組むことができる。
8週 ロボット競技会(学生祭)
ロボット性能試験
・競技会,性能試験にプロジェクトチームの一員として,参加することができる。
4thQ
9週 ロボット性能試験 ・競技会,性能試験にプロジェクトチームの一員として,参加することができる。
10週 設計書と図面の仕上げ2
  ・全体組立図,部分組立図,部品図
  ・完成図(テクニカル・イラストレーション)
  ・図面構成フローチャート図
  ・回路図,設計値と実測値の比較検討
  ・フローチャート,タイミングチャート
  ・システム構成図,真理値表
・設計書作成において,担当した作業を行うことができる。
11週 設計書と図面の仕上げ2
  ・全体組立図,部分組立図,部品図
  ・完成図(テクニカル・イラストレーション)
  ・図面構成フローチャート図
  ・回路図,設計値と実測値の比較検討
  ・フローチャート,タイミングチャート
  ・システム構成図,真理値表
・設計書作成において,担当した作業を行うことができる。
12週 設計書と図面の仕上げ2
  ・全体組立図,部分組立図,部品図
  ・完成図(テクニカル・イラストレーション)
  ・図面構成フローチャート図
  ・回路図,設計値と実測値の比較検討
  ・フローチャート,タイミングチャート
  ・システム構成図,真理値表
・設計書作成において,担当した作業を行うことができる。
13週 設計書と図面の仕上げ2
  ・全体組立図,部分組立図,部品図
  ・完成図(テクニカル・イラストレーション)
  ・図面構成フローチャート図
  ・回路図,設計値と実測値の比較検討
  ・フローチャート,タイミングチャート
  ・システム構成図,真理値表
・設計書作成において,担当した作業を行うことができる。
14週 発表会 ・プロジェクトチームで設計した自律型ロボットについて,発表し,質疑応答することができる。
15週 設計書の取りまとめ ・設計書作成において,担当した作業を行うことができる。
16週 解体・リサイクル

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4前5
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4前5,後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4前4
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4後15
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4前3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。4前3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。4後15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。4後9,後14,後15

評価割合

レポート発表チーム点性能試験合計
総合評価割合0015520
基礎的能力00000
専門的能力0015520
分野横断的能力00000