社会Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 社会Ⅱ
科目番号 221005 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『現代社会』東京書籍,自作プリント教材
担当教員 田口 淳

到達目標

現代社会の現状と諸課題について理解するとともに,今を生きる人間としてのあり方を探究・考察し,良識ある公民として必要な能力と態度を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
現代社会の諸課題に関する理解現代社会の諸課題について十分説明ができる。現代社会の諸課題について概略説明ができる。現代社会の諸課題について説明ができない。
現代に生きる人間としてのあり方に関する理解現代に生きる人間としてのあり方について十分説明ができる。現代に生きる人間としてのあり方について概略説明ができる。現代に生きる人間としてのあり方について説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
①現代社会の基本的な問題として,地球環境問題,資源・エネルギー問題,科学技術の発達と生命,情報化の進展などを取り上げ,現代社会をとらえる枠組みとしての幸福,正義,公正の視点を理解する。
②現代社会の特質及びそこに生きる青年期の自己形成の課題について考えるとともに,よりよく生きることを追求した先哲の基本的な考え方について理解する。
授業の進め方・方法:
講義形式を基本とする。要点はスライドもしくはプリントを配布しながら進めていく。
適宜,現代社会に関するテーマについての討論等を通して,コミュニケーション能力の向上を図るとともに,各自の思索が深まるようにする。
注意点:
日頃から新聞・ニュースに関心を持ちながら,現代社会の諸問題について考える機会を設けてほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス説明              
現代社会の諸課題を概観する。
生命倫理に関する意見交換
「現代社会の諸課題」について概略を理解する。
現代社会に生きる上で,自身の倫理観形成の重要性について理解することができる。
2週 第1部 
テーマ1 地球環境問題
テーマ2 資源・エネルギー問題
地球環境問題について多面的に理解することができる。
資源・エネルギー問題について多面的に理解することができる。
3週 テーマ3 科学技術の発達と生命
テーマ4 情報化の進展と生活
科学技術の発達と生命倫理の問題との関係について理解することができる。
情報化の進展が生活や社会の変化に及ぼした影響を理解することができる。
4週 第2部
第1章 青年期と自己形成の課題
①現代社会と青年
②青年期の発達課題(1)
現代の青年の特徴と人生の中の位置づけ
現代社会の特徴であるグローバル化の進展や少子高齢化と人口減少の進展を理解するとともに,今後の課題について理解できる。
青年期特有の課題であるモラトリアムとしての時期について理解できる。
5週 ②青年期の発達課題(2)
人間の発達段階と発達課題
人間の発達段階に対応する課題を理解することができる。
6週 ②青年期の発達課題(3)
青年前期の特徴
青年前期の特徴を理解することができる。
7週 ②青年期の発達課題(4)
アイデンティティ
青年期の重要な発達課題であるアイデンティティの形成と,拡散状態について理解することができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ③自己形成と社会とのかかわり(1)
コンプレックス,欲求と行動
コンプレックス,欲求と行動の関係について理解することができる。
10週 ③自己形成と社会とのかかわり(2)
自我防衛機制
欲求と適応行動の関係について理解するとともに,自己理解を深めることができる。
11週 ③自己形成と社会とのかかわり(3)
性格分析,人格の構成要素,人格理論
ストレス
人格の構成要素や人格理論を理解すると思に,自己理解を深めることができる。
12週 ④進路と生きがいの創造 キャリア開発の意義について理解することができる。
先哲の幸福論を参考にしながら,自他共の幸福を目指して生きることにおいてのみ,生きがいが実現されることを理解できる。
13週 第2章 よりよく生きることを求めて
1.哲学と人間
①人間とは何か?
人間だけが自らの生き方を常に問うことができる倫理的生き物であり,より価値的な生き方を目指すことができることを理解できる。
14週 ②哲学の語源と定義,哲学の動機 哲学の語源と定義を理解することができる。
4つの主な哲学の動機を通して,自己超越・自己探究が哲学であることを理解できる。
15週 ③自然哲学 10人の自然哲学者の思想の特徴を理解できる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 ④ソフィスト
自然哲学者の思想を批判して出てきたソフィストたちの思想の特徴を理解できる。
2週 ⑤ソクラテス ソクラテスの生涯と思想を理解するとともに,その思想がその後どのように発展したのかを理解できる。
3週 ⑥プラトン(1) プラトンの生涯とイデア論について理解できる。
4週 ⑥プラトン(2) プラトンの想起説,政治論について理解できる。
5週 ⑦アリストテレス アリストテレスの生涯とイデア論批判の観点,形相論,徳論,正義と友愛について理解できる。
6週 ⑧ヘレニズム期の思想
エピクロス,ゼノン
ヘレニズム期を代表するエピクロスとゼノンの思想の特徴を理解できる。
7週 2.宗教と人間
①宗教とは?
日本人の宗教観と,宗教に対する一般的な考え方を理解できる。 
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却・解説
②バラモン教
バラモン教の世界観・人間観・倫理観を理解できる。
10週 ③仏教(1) 仏教成立過程について理解できる。
ブッダの生涯を理解するとともに,仏教の世界観・人間観・倫理観を理解できる。
11週 ③仏教(2) 仏教の発展の流れを理解し,大乗仏教の世界観・人間観・倫理観を理解できる。
12週 ④ユダヤ教
ユダヤ教の世界観・人間観・倫理観を理解する。
13週 ⑤キリスト教(1) イエスの教えとキリスト教の世界観・人間観・倫理観を理解できる。
14週 ⑤キリスト教(2) 原始キリスト教の成立過程と,キリスト教の理論化の特徴を理解できる。
15週 ⑥イスラーム イスラームの世界観・人間観・倫理観を理解できる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3前2,前3,前8,前16
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前2,前3,前8,前16,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前12,前13,前14,前15,前16
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前15,前16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力90000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000