化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 221018 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎  数研出版 (104 数研 化基/319) スタディーサプリ(リクルート)
担当教員 岡野 寛,立川 直樹

到達目標

原子,分子の概念とそれらから構成される物質の構造と性質を理解する.また,授業を通して,自然に対する興味と探求の姿勢を育成する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基礎的能力化学反応式を記述できそれを用いた定量的計算ができる.簡単な化学反応式を記述できそれを用いた定量的計算ができる.簡単な化学反応式が記述できない.
専門的能力色々な物質の構造と性質を説明できる.水のような身近にある物質の構造と性質を説明できる.水のような身近にある物質の構造と性質を説明できない.
分野横断的能力色々な物質の応用例を示すことができる.金属など良く使用されている物質の応用例を示すことができる.金属など良く使用されている物質の応用例を示すことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
原子,分子の概念とそれから導かれる近代化学の基本的な考え方と自然観を理解する。また,授業を通して,自然に対する興味と探求の姿勢を育成する。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に基礎概念・理論を簡潔に解説する。その後,演習の機会を与え,より一層の理解が深まる進め方をする。授業の最後にKahootを利用してその日の確認テストを実施する。また,必要に応じてスタディーサプリを用いた復習を指示する.
注意点:
定期試験(80%),小テストやレポート(10%),ノート(10%),で総合成績を評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義の進め方
化学と人間生活のかかわり
化学と人間生活のかかわりについて説明できる。
2週 純物質と混合物(単体・化合物・同素体)
物質の分離
簡単な分離法について説明できる。
3週 原子の構造と電子配置 原子番号1-20番の元素について電子配置が記述できる.
4週 イオン の形成
イオン式
典型元素についてどのようなイオンになりやすいか説明できる.
5週 粒子の結合
イオン結合,共有結合,金属結合
それぞれの化学結合について代表例を射示して説明することができる。 
6週 原子の相対質量と原子量 相対質量を計算しそれを用いて原子量を計算することができる. 
7週 これまでの総復習 これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
8週 前期中間試験 これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
2ndQ
9週 答案返却・解説
物質量の概念とアボガドロ定数
原子量からモル質量を計算することができる.
10週 物質量,質量,気体の体積,粒子数の相互変換Ⅰ 物質量と質量,気体の体積,粒子数の関係を説明できる
11週 物質量,質量,気体の体積,粒子数の相互変換Ⅱ 物質量概念を理解し,物質量,質量,気体の体積,粒子数の相互変換ができる。
12週 化学反応式の作り方と読み方
簡単な化学反応式を組み立てることができる。
13週 化学反応による反応物と生成物の定量的計算 簡単な化学反応式を組み立てることができ,これを用いて化学量論的な計算ができる。
14週 質量パーセント濃度とモル濃度 質量パーセント濃度とモル濃度の変換ができる.
15週 中間試験以降の総復習 これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
16週 前期末試験 これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
後期
3rdQ
1週 答案返却・解説
酸と塩基
代表的な酸と塩基の例を示して,定義を説明できる。
2週 水の電離と水溶液のpH
簡単なpHの計算ができる.
3週 中和反応と塩
代表的な酸と塩基の中和反応式を記述でき,中和滴定の計算ができる。
      
4週 中和滴定と各種ガラス器具の取り扱い
各種ガラス器具の特徴や取り扱い方法を説明でき、中和滴定の実験系を説明できる。
5週 酸化剤と還元剤
代表的な酸化剤と還元剤を示しその役割を説明できる.
6週 金属のイオン化傾向
金属のイオン化傾向を基に各種金属の安定性や金属イオンの反応について説明できる。
7週 これまでの総復習 これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
8週 後期中間試験
これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
4thQ
9週 答案返却・解説
気体の性質
温度や圧力と気体の体積との関係を定性的に説明できる 
10週 ボイル・シャルルの法則 温度や圧力と気体の体積との関係を定量的に説明できる
11週 気体の状態方程式
ボイル・シャルルの法則から気体の状態方程式を導出し、気体定数について説明できる。
12週 気体に関する演習問題 ボイル・シャルルの法則や気体の状態方程式を使用して、基本的な気体に関する問題を解くことができる。
13週 生命の共通性と多様性
地球上の生物が多様であり,共通性があることを理解している.
これまでに学習した内容の基本問題を解くことができる.
14週 1年間の総復習Ⅰ 高等学校化学の総合的な問題(基本問題)を解くことができる。
15週 1年間の総復習Ⅱ 高等学校化学の総合的な問題(基本問題)を解くことができる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3前1
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3前1
物質が原子からできていることを説明できる。3前3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2
純物質と混合物の区別が説明できる。3前2
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3前2
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3後10
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3後11,後12
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前3
同位体について説明できる。3前3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前4
価電子の働きについて説明できる。3前4
原子のイオン化について説明できる。3前4,前5
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前4,前5
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前5
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前5
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前4,前5
イオン結合について説明できる。3前4,前5
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前4,前5
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前4,前5
共有結合について説明できる。3前5
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前5
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前5
金属の性質を説明できる。3前5
原子の相対質量が説明できる。3前6,前9,前10
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前9,前10
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前9,前10
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前9,前10
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前9,前10
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前11,前12
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前11,前12
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前4
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前14
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前14
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3後1,後2
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3後1,後2
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3後1,後2
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3後2
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3後3,後4
中和滴定の計算ができる。3後3,後4
酸化還元反応について説明できる。3後5
イオン化傾向について説明できる。3後6
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後6
化学実験化学実験ガラス器具の取り扱いができる。3後4
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後4
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。3後13
生物の共通性と進化の関係について説明できる。3後13
生物に共通する性質について説明できる。3後13

評価割合

試験小テストやレポートノート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力8010090
専門的能力0055
分野横断的能力0055