工学リテラシー

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学リテラシー
科目番号 221401 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 項目毎に資料等を配布
担当教員 澤田 功,村上 幸一,雛元 洋一,石井 耕平,徳永 秀和,多川 正,林 和彦,向谷 光彦,柳川 竜一,野田 数人,前田 祐作,荒牧 憲隆,山下 智彦,川上 裕介

到達目標

1.物理やアースサイエンス,ライフサイエンスの基礎的内容を理解することができる。
2.図学や製図の基礎を理解することができる。誤差,有効数字などデータの取り扱い方の基礎を理解することができる。
3.情報社会の特徴と問題について理解し,情報リテラシーに関する知識を身に付ける。
4.簡単なPC操作および知的財産に関する基礎知識を身に着ける。
5.自然災害の発生原因とその対策,環境工学の概要と技術者が備えるべき倫理について理解できる。
6.Society5.0に対応する数理・データサイエンス・AI教育分野の基礎知識を身につける事が出来る。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優) 標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
物理やアースサイエンス,ライフサイエンス力の図示、分解、合成、つりあいの応用問題が解ける。力の図示、分解、合成、つりあいの標準問題が解ける。力の図示、分解、合成、つりあいの問題が解けない。
図学や製図とデータの取り扱い誤差を考慮した実験データの扱い方を身につけている。 ある立体を,第三角法および等角投影法で示すことができる。 複雑な形状を持った部品を図示でき,必要な寸法を示すことができる。誤差を考慮した実験データの扱い方を把握している。 第三角法および等角投影法で示された立体物の形状を把握することができる。 片側断面図や隠れ線を用いて描かれた図面の形状を把握でき,記載されている寸法内容を理解できる。誤差を考慮した実験データの扱い方を把握していない。 第三角法および等角投影法で示された立体物の形状を把握することができない。 片側断面図や隠れ線を用いて描かれた図面の形状を把握でき,記載されている寸法内容を理解できない。
情報倫理や情報リテラシー情報社会の特徴と問題について詳細を理解している。 各種情報リテラシーに関する知識について詳細に理解している。情報社会の特徴と問題について概要を理解している。 各種情報リテラシーに関する知識について概要を理解している。情報社会の特徴と問題について概要を理解していない。 各種情報リテラシーに関する知識について概要を理解していない。
簡単なPC操作と知的財産PCの基本的な操作方法及び基本的なソフトウェアの扱い方や実験データの扱い方を身につけている。 知的財産に関する基礎知識について詳細に理解している。PCの基本的な操作方法と基本的なソフトウェアの扱い方や実験データの扱い方を知っている。 知的財産に関する基礎知識について概要を理解している。PCの基本的な操作方法と基本的なソフトウェアの扱い方や実験データの扱い方を知らない。 知的財産に関する基礎知識について概要を理解していない。
防災や環境倫理自然災害の発生要因とその対策について自ら説明できる。 インフラの整備とその維持管理について自らの専門分野に関する内容について説明できる。 環境工学の概要と技術者が備えるべき倫理について説明できる。環境工学の概要と技術者が備えるべき倫理について理解できる。 インフラの整備とその維持管理について理解できる。 自然災害の発生要因とその対策について基本的な考え方が理解できる 環境工学の概要と技術者が備えるべき倫理について理解できない。 インフラの整備とその維持管理について理解できない。 自然災害の発生要因とその対策について基本的な考え方が理解できない。
数理・データサイエンス・AI教育データ・AI利活用における具体的な事例を理解し説明することが出来る。データ・AIが我々の身近な生活に関わっている事を理解している。データ・AIが我々の身近な生活に関わっている事を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる
 学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
 学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球的視点で物事を考える基礎的な能力として物理やアースサイエンス,ライフサイエンスの知識を習得させる。また図学や製図の基礎知識やコンピュータの基本操作やデータの取り扱い,情報倫理や情報リテラシー,環境や防災に関する知識など様々な工学分野のリテラシーを幅広く学ぶ.また,知的財産権に関する知識を深め,チームで発明を行うなどチームワーク力やコミュニケーション能力を向上させる。
授業の進め方・方法:
オムニバス形式で授業や実習を行う。項目の内容によって、4クラス合同,2クラスずつに別れて実施する場合があるので、各クラスのスケジュールを確認して実施する事。
注意点:
1.特別な理由がない場合を除き,授業には毎回出席すること。2.レポートを提出期限内に提出すること。
上記1,2に不足がある場合,単位認定することができないので注意すること。この科目は,本年度内及び進級後に単位追認試験が実施できません。
やむを得ず欠席した場合は,できるだけ早く授業担当教員へ連絡を取り支持を仰いで下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報リテラシー1
ガイダンス
情報基盤センター利用方法、e-learning利用方法
2週 情報リテラシー2
情報社会の特徴と問題 (K-SEC 10章)
サイバー犯罪、ネット依存、ディジタルデバイド、情報モラルについて理解する。
3週 PC基本操作1
PCの基本操作と基本的なソフトウェアの扱い方
PCの基本操作を知っている。
4週 PC基本操作2
実験データの取り扱い
PCでの実験データの取り扱い方を知っている。
5週 PC基本操作3
様々なデータの取り扱い
PCでの様々なデータの取り扱い方を知っている。
6週 知財1
発明と知的財産の概要
発明と知的財産について理解する。
7週 知財2
発明と知的財産の概要
発明と知的財産について理解する。
8週 知財3
発明と知的財産の概要
発明と知的財産について理解する。
2ndQ
9週 建設1(防災)
自然災害の発生メカニズム
自然災害の発生メカニズムを説明できる。
10週 建設2(防災)
自然災害の事例と対処方法
自然災害の事例と対処方法について説明できる。
11週 建設3(防災)
自然災害の事例と対処方法
自然災害の事例と対処方法について説明できる。
12週 建設4(インフラの整備と維持管理) インフラの整備とその維持管理法について説明できる。
13週 建設5(環境、倫理)
環境工学
環境工学の概要について説明できる。
14週 建設6(環境、倫理)
倫理学
環境に関して技術者が実践すべきことついて説明できる。
15週 有効数字・誤差・精度について
有効数字の取り扱い
精度と誤差の求め方
有効数字の取り扱い方を知っていて,四則演算に活用できる。
精度と誤差の扱い方を説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 情報倫理1
インターネットの仕組みと様々なサービス (K-SEC 8章)
ネットワーク機器、電子メール、WWW、SNS、動画共有などについて理解する。
2週 情報倫理2
社会における情報システム (K-SEC 9章)
情報システムの種類、情報化と社会の変化などについて理解する。
3週 情報倫理3
情報社会と個人 (K-SEC 11章)
個人情報とプライバシー、無線LANについて理解する。
4週 情報倫理4
セキュリティ対策 (K-SEC 12章)
ウィルスの種類、ウィルス対策、認証について理解する。
5週 情報倫理5
情報社会と技術者 (K-SEC 13章)
情報社会の未来、個人情報保護法、技術者の仕事について理解する。
6週 AI1 数理・データサイエンス・AI教育の概要を理解する。
7週 AI2 数理・データサイエンス・AI教育の概要を理解する。
8週 図学基礎
投影法
任意の立体における第三角法による投影図を作図できる。
4thQ
9週 製図基礎 見えない部分の示し方 片側断面図,隠れ線を用いた作図ができる。
10週 製図基礎 寸法の示し方 ある図面の寸法表記を読むことができる。また,実際に書くことができる。
11週 アースサイエンス・ライフサイエンス1 ライフサイエンス・アースサイエンスの基礎を理解する
12週 アースサイエンス・ライフサイエンス2 ライフサイエンス・アースサイエンスの基礎を理解する
13週 アースサイエンス・ライフサイエンス3 ライフサイエンス・アースサイエンスの基礎を理解する
14週 物理1
ガイダンス、文字と単位、さまざまな力、力の図示
さまざまな力、力の図示の問題が解ける
15週 物理2
力の分解、合成、力のつりあい
力の分解と合成が行える。力のつりあいの問題が解ける。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3後14,後15
力の合成と分解をすることができる。3後14,後15
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後14,後15
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後14,後15
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後14,後15
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3後11,後12
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3後11,後12
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3後11,後12
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3前9,前10,前11
マグマの生成と火山活動を説明できる。3前9,前10,前11
地震の発生と断層運動について説明できる。3前9,前10,前11
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3前9,前10,前11
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3前9,前10,前11
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3後13
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3後13
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3後13
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3前9,前10,前11
植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。3後13
世界のバイオームとその分布について説明できる。3後13
日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。3後13
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3前13
生態ピラミッドについて説明できる。3前13
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3前13
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3後11,後12
有害物質の生物濃縮について説明できる。3前13,前14
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3前13,後11,後12
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前3,前4,前5,前15
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前6,前7,前8
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前6,前7,前8,前13,前14
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前6,前7,前8,前13,前14
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前6,前7,前8
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3前6,前7,前8
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前6,前7,前8,前13,前14
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前6,前7,前8,前13,前14
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前6,前7,前8,前12
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前4,前5,後1,後2,後3,後4,後5
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前4,前5,後1,後2,後3,後4,後5
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前3,後1,後2,後3,後4,後5
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後1,後2,後3,後4,後5
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前2,後1,後2,後3,後4,後5
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前2,後1,後2,後3,後4,後5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前2,後1,後2,後3,後4,後5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5

評価割合

試験発表レポート小テストその他合計
総合評価割合0080200100
物理やアースサイエンス,ライフサイエンス00200020
図学や製図とデータの取り扱い00150015
情報倫理や情報リテラシー00020020
簡単なPC操作と知的財産00200020
防災や環境倫理00200020
数理・データサイエンス・AI005005