土質力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 土質力学Ⅱ
科目番号 221412 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 赤木知之ほか「土質工学」コロナ社 / 土木基礎力学2
担当教員 荒牧 憲隆

到達目標

土の力学における基本的問題である透水,地盤内の応力,圧密と地盤沈下,土のせん断強さに関して、土の材料特性と力学的な基本原理を理解すること,地盤工学における土構造物や構造物基礎の設計に応用する方法を理解することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ダルシーの法則と流線網を理解し,流量が算定できるダルシーの法則と流線網を十分に理解し,流量が算定できるダルシーの法則と流線網を理解し,流量が算定できるダルシーの法則と流線網を理解し,流量が算定できない
透水試験の目的と方法が理解できる透水試験の目的と方法が十分に理解できる透水試験の目的と方法が理解できる透水試験の目的と方法が理解できない
有効応力の原理を理解し、透水ならびに上載荷重による地中応力の変化が算定できる有効応力の原理を十分に理解し、透水ならびに上載荷重による地中応力の変化が十分に算定できる有効応力の原理を理解し、透水ならびに上載荷重による地中応力の変化が算定できる有効応力の原理を理解できず、透水ならびに上載荷重による地中応力の変化が算定できない
圧密現象を説明でき、圧縮特性を表わす諸係数が理解できる圧密現象を説明でき、圧縮特性を表わす諸係数が十分に理解できる圧密現象を説明でき、圧縮特性を表わす諸係数が理解できる圧密現象を説明でき、圧縮特性を表わす諸係数が理解できない
最終沈下量と時間~沈下量関係を理解し,基本的な地盤沈下問題に適用できる最終沈下量と時間~沈下量関係を十分に理解し,基本的な地盤沈下問題に十分に適用できる最終沈下量と時間~沈下量関係を理解し,基本的な地盤沈下問題に適用できる最終沈下量と時間~沈下量関係を理解できず,基本的な地盤沈下問題に適用できない
土の破壊基準を理解し,強度定数を算定できる土の破壊基準を十分に理解し,強度定数を十分に算定できる土の破壊基準を理解し,強度定数を算定できる土の破壊基準を理解できず,強度定数を算定できない

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
土質材料の物理特性・工学特性に係わる基本事項の理解に基づき、土の力学の基礎を学習する。
土の力学における基本的問題である地盤内の水の流れ(透水),地盤内の応力,圧密と地盤沈下,土のせん断強さに関して学習する。
授業の進め方・方法:
学習項目ごとに,土質材料の特徴に関する理解と地盤の力学挙動に関する考え方が定着するように授業を進める。授業で土の力学に関する基本事項と具体的な地盤工学問題を解説し、代表的な演習問題に取り組む。演習レポートと小テストにより理解の程度を確認する。
注意点:
特になし。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業内容と成績評価方法のガイダンス
土質力学Ⅰの復習:土の基本的性質その1
授業内容の概要と成績評価方法を理解する。単位系、重力作用、土の基本的性質などの基本事項を理解する。
2週 土質力学Ⅰの復習:土の基本的性質その2および土の透水性 土の基本的性質および土の透水性を理解する。
3週 地盤内の水の流れ
透水と地盤の安定
浸透水圧の定義、算定方法を理解する。透水による有効応力の変化が理解できる。ボイリングに関する地盤の安定が評価できる。
4週 地盤内の応力
地盤内応力の定義と応力増分
ブーシネスクの式が理解でき、応力増分を算定できる。
5週 地盤内応力
種々の上載荷重による地盤内応力,
種々の上載荷重の条件による応力増分が算定できる。
6週 圧密と地盤沈下の概要 圧密の定義、地盤沈下現象、圧密による物性の変化を理科できる。
7週 圧密
一次元圧密理論
圧密現象を一次元モデルで説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 圧密
圧密試験と圧密特性を表す諸量
圧密試験を説明できる
10週 圧密
圧密度と圧密時間
地盤沈下の評価
最終沈下量と時間~沈下量関係を理解し,基本的な地盤沈下問題に適用できる。
11週 主応力とモールの応力円1 地盤内の応力状態でのモ-ルの応力円が描ける。
12週 主応力とモールの応力円2 地盤内の応力状態でのモ-ルの応力円が描ける。
13週 土のせん断の概念
土のせん断強さ
各種せん断試験の方法が理解できる。
14週 土のせん断試験
モ-ルの応力円と破壊基準
土のせん断破壊におけるモ-ルの応力円が描ける。
土の破壊基準を説明できる。
15週 せん断試験と排水条件および有効応力
粘性土および砂質土のせん断特性
土の破壊基準を理解して,簡単な問題について強度定数を算定できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤土の生成、基本的物理量、構造などについて、説明できる。4前1,前2
土の粒径・粒度分布やコンシステンシーを理解し、地盤材料の工学的分類に適用できる。4前1,前2
ダルシーの法則を説明できる。4前2
透水係数と透水試験について、説明できる。4前2
透水力による浸透破壊現象を説明できる。4前3
土のせん断試験を説明できる。4前13,前14,前15
土のせん断特性を説明できる。4前11,前12,前13,前14,前15
土の破壊規準を説明できる。4前13,前14,前15
地盤内応力を説明できる。4前4,前5,前11,前12,前13
土の圧密現象及び一次元圧密理論について、説明できる。4前6,前7,前9,前10
圧密沈下の計算を説明できる。4前9,前10
有効応力の原理を説明できる。4前4,前5
地盤調査の分類と内容について、説明できる。4前1,前2

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000