河川・海岸工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 河川・海岸工学Ⅰ
科目番号 221416 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 河川工学(川合 茂,神田佳一,和田 清,鈴木正人著,コロナ社)
担当教員 高橋 直己,柳川 竜一

到達目標

・流域、河川の作用に関する基礎事項を理解できる。
・水循環、流出現象、河川構造物、河川計画の基礎事項を理解できる。
・日本の海岸・港湾施設におげる現状やその原因を説明できる。
・波の基本的性質や分類を説明できる。
・海岸構造物の目的や役割を説明できる。
・環境共生型の海岸地域形成に関する各種取り組みを理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1海岸・港湾施設の役割を明確に説明することができる。海岸・港湾施設の役割を理解できる。海岸・港湾施設の役割を理解できない。
評価項目2波の種類や性質そして波によって輸送される底質輸送について、図表を交えて明確に説明することができる。波の種類や性質について理解することができる。波の種類や性質について理解することができない。
評価項目3流域、河川の作用に関する基礎事項を理解できる。流域、河川の作用に関する基礎事項を理解できる。流域、河川の作用に関する基礎事項を理解できない。
評価項目4水循環、流出現象、河川構造物河川計画の基礎事項を理解できる。水循環、流出現象、河川構造物河川計画の基礎事項を理解できる。水循環、流出現象、河川構造物河川計画の基礎事項を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
河川工学分野は,河川工学,水文学,および河川に関する水理の基本的事項を理解し,基礎的な流出解析と河川に関する水理計算が行えるようになることを目標とする。

海岸工学分野は,海岸の保全,港湾の建造に関する学問であり,本講義は,その基本となる波の特性およびその力を理解し,港湾構造物およびその設計法,海岸環境の保全の方法についての基本的事項を学習する。
授業の進め方・方法:
河川分野:授業動画を用いた講義,演習,発表と議論を基本とする。授業動画では,河川工学に関する画像・動画などを用いて,現場の様子を紹介する。

海岸分野:配付資料を中心とした講義および演習
注意点:
・2回の定期試験の重み付けはそれぞれ50%として評価する。
・課題の提出遅れは減点対象となる(担当教員から別途提示)。また、課題については採点し、その結果を踏まえて評価する事がある。
・(かいがn)課題は期限内に提出されたもののみ評価する,期限後に提出された課題は受領するが採点に反映されない可能性がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 海岸工学の成り立ち・法整備・日本の海岸の特徴 社会と海岸工学との関係性を理解する。
日本を取り囲む海の特徴を理解する。
2週 港湾計画(高松港) 高松港の港湾計画を通して、港湾施設の種類やその役割について理解する。
3週 海岸保全施設 海岸保全施設の種類や特徴を理解する。
4週 波の基本的性質 長周期波の一般的な特徴を理解する。
5週 長周期波 潮汐・津波・高潮について理解する。
6週 漂砂 波浪に伴う砂の移動機構を理解する。
7週 海岸地形の形成 特徴的な海岸地形を理解するとともに、底質移動の対策工法を知る。
8週 定期試験(海岸)
4thQ
9週 授業ガイダンス
河川整備目的の変遷
・水害の特性とその変遷について理解している。
・河川における生態系の保全と復元について理解している。
・文明社会と河川の利用について理解している。
10週 河川と流域 ・河川の管理と整備について説明できる。
・河川の分類と流域について理解している。
・河川における流れの作用と河道形状について理解している。
11週 河川の作用 ・河川の管理と整備について説明できる。
・河川の分類と流域について理解している。
・河川における流れの作用と河道形状について理解している。
12週 河川計画と河川構造物 ・河川堤防等の、河川構造物の役割について理解している。
・洪水防御計画、低水計画、砂防計画、環境保全計画などの、河川計画に関する基礎的な事項について理解している。
13週 水文学の基礎 ・水の循環と流出現象について理解している。
14週 水文学の基礎 ・水の循環と流出現象について理解している。
15週 河川工学に関するまとめと発表 ・水害の特性とその変遷について理解している。
・河川の管理と整備について説明できる。
・河川堤防等の、河川構造物の役割について理解している。
16週 定期試験(河川)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。4後9,後15
河川の分類と流域について、説明できる。4後10
河川の管理と整備について、説明できる。4後10,後15
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。4後13,後14
水文量の観測方法を説明でき、流域平均雨量を計算できる。4後13,後14
河道およびダムによる洪水対策を説明できる。4後14,後15
都市型水害と内水処理の対策について、説明できる。4後15
日本の水資源の現況について、説明できる。4後13
河川堤防・護岸・水制の役割について、説明できる。4後1,後2,後3,後15
津波と高潮の特徴を説明できる。4後4,後5
波の基本的性質を説明できる。4後4,後5
環境生物多様性の現状と危機について、説明できる。4後6,後7,後9
生態系の保全手法を説明できる。4後6,後7,後9
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。4後6,後7,後9

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100