測量学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 測量学Ⅰ
科目番号 221421 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:測量,実教出版 参考書:東京法経学院出版編集部:測量士補過去問アタック.東京法経学院出版
担当教員 宮崎 耕輔,今岡 芳子

到達目標

以下の測量に関しての概要を学び,平常授業(演習・レポ-トを含む)に対する真摯な取組み態度を涵養する。
測量の概要,分類,測量体系を説明できる。
水準測量の概要,生じる誤差の取り扱い方を説明できる。
角測量の概要,生じる誤差の取扱いを説明できる
光波・電波による距離測量の概要と生じる誤差を説明できる。
トラバース測量の概要と生じる誤差の取り扱い方を説明できる。
トラバース測量の結果から,面積計算,体積計算の計算ができる。
写真測量,路線測量,GNSS測量の原理についても学ぶ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
測量の分類,法規区域の大小,順序,方法,目的および法律による分類や測量体型(国家基準点等)の知識を使い,実測に適応できる区域の大小,順序,方法,目的および法律による分類について測量体型(国家基準点等)を説明できる区域の大小,順序,方法,目的および法律による分類について測量体型(国家基準点等)を説明できない
水準測量の計算昇降式や器高式による直接水準測量を用いて,実測に適応できる昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき,測量結果から計算ができる昇降式や器高式による直接水準測量を説明できず,測量結果から計算ができない
水準測量の誤差水準測量で生じる誤差を実測に適応できる水準測量で生じる誤差の取扱いを説明できる水準測量で生じる誤差の取扱いを説明できない
角測量の計算単測法,倍角法,方向法を用いて,実測に適応できる単測法,倍角法,方向法を説明でき,測量結果から計算ができる単測法,倍角法,方向法を説明できず,測量結果から計算ができない
角測量の誤差角測量で生じる誤差を実測に適応できる角測量で生じる誤差の取扱いを説明できる角測量で生じる誤差の取扱いを説明できない
光波・電波による距離測量光波・電波による距離測量の知識を使い,実測に適応できる光波・電波による距離測量を説明できる光波・電波による距離測量を説明できない
距離測量の誤差巻尺による測量で生じる誤差を使用し,実測に適応できる巻尺による測量で生じる誤差を説明でき,測量結果から計算ができる巻尺による測量で生じる誤差を説明でき,測量結果から計算ができない
閉合トラバースに関する説明などができる閉合トラバースに関する説明などが完璧にできる閉合トラバースに関する説明などができる閉合トラバースに関する説明などができない
結合トラバース,面積,体積の計算方法,写真測量,路線測量,GNSS測量の原理について説明できる結合トラバース,面積,体積の計算方法,写真測量,路線測量,GNSS測量の原理について完璧に説明できる結合トラバース,面積,体積の計算方法,写真測量,路線測量,GNSS測量の原理について説明できる結合トラバース,面積,体積の計算方法,写真測量,路線測量,GNSS測量の原理について説明できない

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では、前期は,測量の基本的な知識を学ぶとともに,測量学に用いる数学を身に付け,距離測量,水準測量,角測量の基本原理,測定精度,誤差の種類と調整方法を理解する。
後期は,トラバース測量を学ぶと共に,面積や体積の考え方について理解を進めることを目的とする。また,写真測量,路線測量,GNSS測量の原理についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に即した講義,演習を基本とするが,測量士補試験への対応を目指した演習を適宜行う。講義内容の理解確認を兼ね,問題演習,レポート課題を課す。また,測量の基本原理を実感してもらうために,測量器具や小型模型を用いた説明を行う予定である。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 測量概要,測量法とは?基本、公共測量含む 区域の大小,順序,方法,目的および法律による分類について
測量体型(国家基準点等)を説明できる
2週 水準測量(昇降式) 昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき,測量結果から計算ができる
3週 水準測量(器高式) 昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき,測量結果から計算ができる
4週 くい打ち調整法 水準測量で生じる誤差の取扱いを説明できる
5週 誤差の種類,水準測量での測定精度,水準測量をして出てきた誤差の調整 水準測量で生じる誤差の取扱いを説明できる
6週 水準測量をして出てきた誤差の調整・計算 水準測量で生じる誤差の取扱いを説明できる
7週 水準測量をして出てきた誤差の調整・計算 水準測量で生じる誤差の取扱いを説明できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 角度の種類,水平角(単測法,倍角法) 単測法,倍角法,方向法を説明でき,測量結果から計算ができる
10週 水平角(方向法) 単測法,倍角法,方向法を説明でき,測量結果から計算ができる
11週 鉛直角  鉛直角を説明でき,測量結果から計算ができる
12週 角測量の器械誤差 角測量で生じる誤差の取扱いを説明できる
13週 距離測量の種類(直接、間接、光波も) 光波・電波による距離測量を説明できる
14週 距離測量の誤差 巻尺による測量で生じる誤差を説明でき,測量結果から計算ができる
15週 距離測量の誤差,測定精度 巻尺による測量で生じる誤差を説明でき,測量結果から計算ができる
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 トラバース測量 ガイダンス
トラバース測量の説明ができる(閉合トラバース)
2週 トラバース測量 測角の点検と角度調整ができる(閉合トラバース)
3週 トラバース測量 方位角の計算ができる(閉合トラバース)
4週 トラバース測量 緯距,経距の計算ができる(閉合トラバース)
5週 トラバース測量 トラバースの調整ができる(閉合トラバース)
6週 トラバース測量 座標を求めることができる(閉合トラバース)
7週 中間試験 トラバースの製図
8週 トラバース測量 方位角の計算ができる(結合トラバース)
4thQ
9週 トラバース測量 方位角の計算ができる(結合トラバース)
10週 トラバース測量 トラバースの調整ができる(結合トラバース)
11週 トラバース測量 トラバースの製図
12週 面積 面積の計算方法を説明できる
13週 面積 面積の計算方法を説明できる
14週 体積 体積の計算方法を説明できる
15週 写真測量
路線測量
GNSS測量
写真測量の説明ができる
単心曲線、緩和曲線、縦断曲線が説明できる
GNSS測量の原理を説明できる
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量区域の大小、順序、方法、目的および法律による分類について、説明できる。4前1
測量体系(国家基準点等)を説明できる。4前1
巻尺による測量で生じる誤差を説明でき、測量結果から計算ができる。4前13,前14,前15
光波・電波による距離測量を説明できる。4前13,前14,前15
単測法、倍角法、方向法を説明でき、測量結果から計算ができる。4前9,前10,前11,前12
生じる誤差の取扱いを説明できる。4前9,前10,前11,前12
種類、手順および方法について、説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後13
昇降式や器高式による直接水準測量を説明でき、測量結果から計算ができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
生じる誤差の取扱いを説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
測定結果から、面積や体積の計算ができる。4後12,後13,後14
地形測量の方法を説明できる。4後15
単心曲線、緩和曲線、縦断曲線が説明できる。4後15
写真測量の原理や方法について、説明できる。4後14
GNSS測量の原理を説明できる。4後15
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。4前2,前3,前4,前6,前7,前9,前10,前11,前13,前14,前15
最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。4前13,前14,前15

評価割合

試験レポート・小テスト合計
総合評価割合9010100
測量の分類,法規213
水準測量の計算10212
水準測量の誤差8210
角測量の計算8311
角測量の誤差202
光波・電波による距離測量303
距離測量の誤差729
閉合トラバースに関する説明などができる25025
結合トラバース,面積,体積の計算方法,写真測量,路線測量,GNSS測量の原理について説明できる25025