国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 241101 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設環境工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:現代の国語 東京書籍 嶋中道則他(ISBN978-4-487-16583-4)/精選言語文化 東京書籍 嶋中道則他(ISBN978-4-487-16585-8)/その他:現代の国語 学習課題ノート 東京書籍/精選言語文化 学習課題ノート 東京書籍/級別漢字学習4級~2級(改定常用漢字表対応版)とうほう/トータルサポート新国語便覧 大修館(ISBN978-4-469-32228-6) 
担当教員 野口 尚志

到達目標

1.論理的な文章では,その構成や展開を捉え,その論旨をまとめることができる。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の心情を捉え,その主題をまとめることができる。
2.日本語表現に関する基礎的知識を習得し,正しく適切な日本語で表現することができる。
3.古文の文法的な基礎知識を習得し,現代の日本の言語文化との関わりを説明できる。
4.常用漢字の音訓を正しく使い,主な常用漢字を書くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的な文章では,その構成や展開を的確に捉え,その論旨を指定された文字数に応じてまとめることができる。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の心情を深く読み取って捉え,その主題を指定された文字数に応じてまとめることができる。論理的な文章では,その構成や展開を捉え,その論旨をまとめることができる。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の心情を捉え,その主題をまとめることができる。論理的な文章では,その構成や展開を捉えられず,その論旨をまとめることができない。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の心情を捉えられず,その主題をまとめることができない。
評価項目2日本語表現に関する基礎的知識を習得し,説得力のある正しく適切な日本語で表現することができる。 日本語表現に関する基礎的知識を習得し,正しく適切な日本語で表現することができる。 日本語表現に関する基礎的知識を習得せず,正しく適切な日本語で表現することができない。
評価項目3古文の文法的な基礎知識を習得し,現代の日本の言語文化との関わりや日本の歴史に与えた影響を説明できる。古文の文法的な基礎知識を習得し,現代の日本の言語文化との関わりを説明できる。古文の文法的な基礎知識を習得せず,現代の日本の言語文化との関わりを説明できない。
評価項目4常用漢字の音訓を正しく使い,全ての常用漢字を書くことができる。常用漢字の音訓を正しく使い,主な常用漢字を書くことができる。常用漢字の音訓を正しく使えず,主な常用漢字を書くことができない。

学科の到達目標項目との関係

 学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
論理的な文章,文学的な文章,古文漢文などそれぞれにその読解のための方法は異なる。国語Ⅰでは,その読解の基礎を身につけることを目的とし,以下の目標を掲げる。
1.論理的な文章では,その構成や展開を捉え,その論旨をまとめることができる。また文学的文章では,その展開に即して登場人物の心情を捉え,その主題をまとめることができる。
2.日本語表現に関する基礎的知識を習得し,正しく適切な日本語で表現することができる。
3.古文の文法的な基礎知識を習得し,現代の日本の言語文化との関わりを説明できる。
4.常用漢字の音訓を正しく使い,主な常用漢字を書くことができる。
授業の進め方・方法:
講義形式を基本とする。予習・復習に努めてほしい。年10回漢字小テストを実施する。適宜,読書の時間を設ける。意見を書いたり,発表したりしてもらうこともある。
注意点:
1.成績評価の内訳は,漢字小テストの成績を10%,提出物を10%,定期試験を80%とする。
2.学年総合成績は,前期総合成績と後期総合成績の平均点とする。
3.単位追認試験は適切な時期に実施する。
4.再試験は原則として実施しない。
5.オフィスアワーは水曜日放課後とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 全体ガイダンス
・授業の進め方を知る・
・文学作品を読む方法の多様性を知る。
2週 現代文:評論「言葉は世界を切り分ける」 ・全体の構成を捉えることができる。
・記号論の基礎を知る。
3週 現代文:評論「言葉は世界を切り分ける」 ・言語が認識をもたらすことを理解する。
・言語による認識の違いを理解する。
4週 現代文:評論「〈性〉と日本語」(中村桃子)
言語が概念を構築することを理解する。

5週 現代文:評論「〈性〉と日本語」(中村桃子) ・ジェンダー論的観点から、日常の言語の使い方を分析できる。
・構築主義について理解する。
6週 現代文:評論「〈性〉と日本語」(中村桃子) 具体例から構築主義的な言語の用いられ方を捉える。
7週 評論:「物語の文法」(大塚英志) 具体的な物語から、物語の構造を捉えることができる。
8週 評論:「物語の文法」(大塚英志) 多くの物語に共通する構造を捉えることができる。
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 評論:「物語の文法」(大塚英志)を用いた映画の分析 映画を構造を捉えながら見ることができる。
11週 評論:「物語の文法」(大塚英志)を用いた映画の分析 映画の構造から特徴を指摘することができる。
12週 評論:「物語の文法」(大塚英志)を用いた映画の分析 ・映画の構造を整理できる。
・映画の物語に流れる考え方を読み取ることができる。
13週 現代文:「羅生門」(芥川龍之介) 通読する。
作中の表現に注意しながら読むことができる。
14週 現代文:「羅生門」(芥川龍之介) 作品の構造を踏まえ、作中の表現の意味について考えを述べることができる。
15週 現代文:「羅生門」(芥川龍之介) 末尾について,作品の構成と作者の改稿過程をふまえつつ解釈することができる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 古文:「芥川」(伊勢物語) ・古文単語を調べ、意味を理解する。
・正確に音読できる。
2週 古文:「芥川」(伊勢物語)
古文:「筒井筒」(伊勢物語)
・内容を捉える。
・古文単語を調べ、意味を理解する。
・正確に音読できる。
3週 古文:「筒井筒」(伊勢物語) 内容を捉える。
4週 古文:訓読の基本 再読文字 ・訓点の意味を理解する。
・置き字の種類を捉える。
・再読文字の種類と書き下し方を理解する。
5週 漢文:「塞翁馬」(淮南子) ・正確に訓読し、書き下すことができる。
・内容を捉える。
6週 漢文:「臥薪嘗胆」(十八史略) ・正確に訓読し、書き下すことができる。
・内容を捉える。
7週 漢文:「臥薪嘗胆」(十八史略) ・正確に訓読し、書き下すことができる。
・内容を捉える。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却
古文:「木曽の最期」(平家物語)
作品の時代背景や文体の特徴を捉えることができる。
10週 古文:「木曽の最期」(平家物語) 古文単語を理解し、文章のリズムを味わいながら読み、内容を捉えることができる。
11週 現代文:評論「映像文化の変貌」(松浦寿輝)
全体の構成を捉えることができる。
12週 現代文:評論「映像文化の変貌」(松浦寿輝)
論旨を理解したうえで、自分の意見をまとめることができる。
13週 現代文:小説「富嶽百景」(太宰治) ・作品の時代背景を理解できる。
・全体の構成を捉えることができる。
14週 現代文:小説「富嶽百景」(太宰治) 主人公の心情を表現に即して読み取ることができ,各場面で説明できる。
15週 現代文:小説「富嶽百景」(太宰治) 主人公の心情がどのように変化したのかを表現に即して,まとめることができる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要旨・要点をまとめることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後11,後12,後16
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後11,後12,後16
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後11,後12,後16
専門の分野に関する用語を論理的思考・表現に活用できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後11,後12,後16
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後13,後14,後15,後16
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後13,後14,後15,後16
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後13,後14,後15,後16
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験提出漢字小テスト合計
総合評価割合801010100
評価項目1504054
評価項目2153018
評価項目3153018
評価項目4001010