化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 1107 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新編化学基礎 数研出版 (104 数研 化基/710)
新編化学基礎準拠サポートノート 数研出版
担当教員 竹中 和浩

到達目標

身の回りにある物質の構造・仕組み・変化、物質間の相互作用を原子レベルで考えることができる。
化学の基本的な概念・原理・法則を理解し、自然に対する関心や探究心を高めると共に科学的に考える能力を身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の構成状態について詳細に理解している。物質の構成状態について理解している。物質の構成状態について理解していない。
評価項目2原子の構造とイオンについて詳細に理解している。原子の構造とイオンについて理解している。原子の構造とイオンについて理解していない。
評価項目3周期表と周期律を詳細に理解している。周期表と周期律を理解している。周期表と周期律を理解していない。
評価項目4物質量の概念を理解し、質量、物質量、分子量・式量の相互変換が確実にできる。また、簡単な化学反応式を組み立てることができ、これを用いて化学量論的な計算が確実にできる。 物質量の概念を理解し、質量、物質量、分子量・式量の相互変換ができる。また、簡単な化学反応式を組み立てることができ、これを用いて化学量論的な計算ができる。物質量の概念を理解していない。
評価項目5質量パーセント濃度やモル濃度の計算ができ、相互変換できる。質量パーセント濃度やモル濃度の計算ができる。質量パーセント濃度やモル濃度の計算ができない。
評価項目6酸と塩基の性質を詳細に説明できる。また、電離度、pHについてきちんと計算できる。酸と塩基の性質を説明できる。また、電離度、pHについて理解している。酸と塩基の性質を説明できない。また、電離度、pHについて理解していない。
評価項目7中和反応について詳細に説明できる。また、中和滴定についてきちんと計算できる。中和反応について説明できる。また、中和滴定の計算ができる。中和反応について説明できない。また、中和滴定の計算ができない。
評価項目8酸化還元の定義を詳細に説明できる。酸化還元の定義を説明できる。酸化還元の定義を説明できない。
評価項目9酸化還元反応が電子の授受に関連していることを事例を踏まえ詳細に説明できる。 酸化還元反応が電子の授受に関連していることを説明できる。 酸化還元反応が電子の授受に関連していることを説明できない。
評価項目10イオン化傾向と金属の反応性について反応式とともに説明できる。また、簡単な化学電池についてそれらの原理を詳細に説明できる。イオン化傾向と金属の反応性について説明できる。また、簡単な化学電池についてそれらの原理を説明できる。イオン化傾向と金属の反応性について説明できない。また、簡単な化学電池についてそれらの原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
原子、分子の概念とそれから導かれる近代化学の基本的な考え方と自然観を理解する。また、授業を通して、自然に対する興味と探求の姿勢を育成する。
授業の進め方・方法:
教科書・スライド・板書を中心に基礎概念や理論を簡潔に解説する。
その後、教科書の問題・問題集を用いて理解が深まるように進める。
また、基礎的な計算の確認や、高専での化学学習の基礎内容(物質の構成・化学結合・物質量・化学反応式)が定着するよう演習の時間を設ける。
注意点:
定期試験を80%、提出物(小テスト)20%で評価する。
講義後に配布する「Forms」演習を提出物(小テスト)とし、その送信をもって提出完了とする。
(実施された場合)CBT化学の結果を成績に反映させる。
各定期試験後の再試験は原則実施しない。
オフィスアワー:毎週火曜日 放課後

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学と人間生活 化学と人間生活のかかわりについて説明できる。 D1:1-3,D3:1
2週 物質の構成 純物質と混合物、簡単な分離法、物質の構成や状態について説明できる。 D1:1-3,D3:1
3週 原子の構造と電子配置 原子の構造と電子配置について理解している。 D1:1-3,D3:1
4週 イオン ・イオン結合 イオン、イオン結合について理解している。 D1:1-3,D3:1
5週 イオン結晶・共有結合・極性 イオン結晶、共有結合や極性について説明することができる。 D1:1-3,D3:1 
6週 分子間力・金属結合 それぞれの化学結合について説明することができる。 D1:1-3,D3:1 
7週 元素の周期律 元素の性質を周期表と周期律から考えることができる。 D1:1-3,D3:1
8週 前期中間試験
物質の構造について様々な観点から問題を解くことができる。 D1:1-3,D3:1
2ndQ
9週 答案返却・解答 物質の構造についての知識が定着している。 D1:1-3,D3:1
10週 原子量・分子量・式量 原子の相対質量と原子量、分子量・式量について理解している。 D1:1-3,D3:1
11週 原子量・分子量・式量と物質量 物質量の概念を理解し、質量、物質量、分子量・式量、気体の体積の相互変換ができる。 D1:1-3,D3:1
12週 溶液の濃度 質量パーセント濃度やモル濃度の計算ができる。 D1:1-3,D3:1
13週 化学反応式 化学反応式について理解し、組み立てることができる。 D1:1-3,D3:1
14週 化学反応式と物質量 物質量の概念を理解し、化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。 D1:1-3,D3:1
15週 前期末総合演習 物質量の概念を理解し、質量、物質量、分子量・式量の相互変換ができる。また、化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。 D1:1-3,D3:1
16週 答案返却・解答・まとめ 物質量の概念を理解し、実際に計算することができる。 D1:1-3,D3:1
後期
3rdQ
1週 前期総復習 物質の構成、原子の構造、電子配置、化学結合、物質量、化学反応式を理解している。 D1:1-3,D3:1
2週 酸・塩基 酸と塩基の定義を説明できる。 D1:1-3,D3:1
3週 水の電離と水溶液のpH 電離度、pHについて理解している。 D1:1-3,D3:1      
4週 中和反応と塩 中和反応について理解し、化学反応式で表すことができる。 D1:1-3,D3:1   
5週 中和滴定 中和滴定の計算ができる。 D1:1-3,D3:1
6週 酸化と還元 酸化・還元の定義を説明できる。 D1:1-3,D3:1
7週 生命と化学
化学物質と生態系について理解している。 D1:1-3,D3:1
8週 後期中間試験
化学反応式と物質量、中和反応について理解している。 D1:1-3,D3:1
4thQ
9週 答案返却・解答 化学反応式と物質量、中和反応について理解している。 D1:1-3,D3:1
10週 酸化数 酸化・還元と酸化数の増減について理解している。D1:1-3,D3:1
11週 酸化剤・還元剤 酸化剤と還元剤を理解し、酸化還元反応が電子の授受に関連していることを説明できる。 D1:1-3,D3:1
12週 酸化還元滴定 酸化還元反応の化学反応式をつくり、酸化還元滴定の計算ができる。 D1:1-3,D3:1
13週 金属のイオン化傾向 イオン化傾向と金属の反応性について説明できる。 D1:1-3,D3:1
14週 電池 簡単な化学電池についてそれらの原理が説明できる。 D1:1-3,D3:1
15週 後期末総合演習 酸化と還元に関して総合的な問題を解くことができる。 D1:1-3,D3:1
16週 答案返却・解答・まとめ 酸化と還元に関して総合的な問題を解くことができる。 D1:1-3,D3:1

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3前1,前8,前9,後1
物質が原子からできていることについて説明できる。3前3,前8,前9,後1
単体と化合物について説明できる。3前2,前8,前9,後1
同素体について説明できる。3前2,前8,前9,後1
純物質と混合物の区別について説明できる。3前2,前8,前9,後1
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3前2,前8,前9,後1
物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。3前2,前8,前9,後1
水の状態変化について説明できる。3前2,前8,前9,後1
物質の三態とその状態変化について説明できる。3前2,前8,前9,後1
原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。3前3,前8,前9,後1
同位体・放射性同位体について説明できる。3前3,前8,前9,後1
原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。3前3,前8,前9,後1
価電子の働きについて説明できる。3前3,前8,前9,後1
イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。3前4,前8,前9,後1
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前4,前8,前9,後1
原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。3前3,前7,前8,前9,後1
元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。3前7,前8,前9,後1
イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。3前4,前5,前8,前9,後1
イオン結合について説明できる。3前4,前5,前8,前9,後1
イオン結晶の性質について説明できる。3前5,前8,前9,後1
共有結合について説明できる。3前5,前6,前8,前9,後1
極性と水素結合について説明できる。3前5,前6,前8,前9,後1
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前5,前8,前9,後1
自由電子と金属結合について説明できる。3前6,前8,前9,後1
金属の性質について説明できる。3前6,前8,前9,後1
原子の相対質量と原子量について説明できる。3前10,前11,前15,前16,後1
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前11,前15,前16,後1
分子量・式量について説明できる。3前10,前11,前12,前15,前16,後1
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3前11,前15,前16,後1
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。3前13,前14,前15,前16,後1
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3前14,前15,前16,後1
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前4,後1,後2,後3,後4
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3前12,前15,前16,後1
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3前12,前15,前16,後1
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3後2,後3,後8,後9
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3後2,後3,後4,後5,後8,後9
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3後2,後3,後4,後8,後9
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3後3,後4,後8,後9
中和反応を化学反応式で表すことができる。3後4,後5,後8,後9
中和滴定の計算ができる。3後5,後8,後9
酸化還元反応について説明できる。3後6,後10,後11,後12,後15,後16
イオン化傾向について説明できる。3後13,後15,後16
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後13,後15,後16
一次電池についてその反応を説明できる。3後14,後15,後16
二次電池についてその反応を説明できる。3後14,後15,後16
ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス地球上における生物の多様性について説明できる。3後7
生物に共通する特徴について理解し、生物の共通性と進化の関係について説明できる。3後7
地球に生命が誕生した起源を説明できる。3後7
生命活動にエネルギーが必要であることを説明できる。3後7
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者) について理解し、生態系における分解者が人間生活と深く関わっていることを説明できる。3後7
植生の遷移、バイオームについて理解し、その仕組みや分布について説明できる。3後7
人間活動による熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3後7
有害物質の生物濃縮について理解し、 生物濃縮における公害問題について説明できる。3後7
地球温暖化の問題点と対策について説明できる。3後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力80000200100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000