電気通信システムA

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気通信システムA
科目番号 2132 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 井上 忠照

到達目標

電話,データ伝送およびインターネット接続などの通信サービスを提供する上で,通信インフラとなる電気通信システムの仕組みや関連する基礎的な技術について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
通信システムの概要への理解通信システムのモデルを示して,具体的な説明を与えることができる。通信システムのモデルを示して概要を説明できる。通信システムをモデル化できない。
ディジタル信号による情報伝送への理解PCMによりアナログ信号を伝送するためのシステム条件を設定できる。標本化,量子化,符号化,復号化,低域ろ波の各過程を説明できる。符号によりアナログ信号の伝送ができることを説明できない。
具体的な通信システムへの理解電話の他,さまざまな通信システムを具体的に説明できる。有線電話の仕組み等,特定の通信システムを理解して説明できる。情報伝送が可能な仕組みについて,どのような通信システムであっても説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 この科目は,企業で通信用測定機器の技術開発業務を担当していた教員の経験を活かし,ディジタル通信における要素技術について,具体的な実現方法を講義形式で授業するものである。
 電話,データ伝送およびインターネット接続などの通信サービスを提供する上で,通信インフラとなる電気通信システムの仕組みや関連する基礎的な技術について理解できるようにする。
授業の進め方・方法:
教科書に記載されている学習項目に関連する分野について説明し,独自に教科書の内容が理解できるように進める。
学修単位科目で,予習・復習を必要とする。資料を配布しながら授業を実施する。
注意点:
定期試験の平均点で評価する。ただし,定期試験が60点未満の場合には再試験を実施して,再試験が60点以上の場合には当該定期試験を60点として評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気通信の歴史
予習:電気法則の発見年について調べてみる。
復習:電気通信の歴史との関係を調べる。
通信,電気通信の歴史を知る。
2週 電気通信システムの構成
予習:教科書pp.2-14を読んで関連事項を調べる。
復習:学んだ要点をまとめる。
電気通信システムのモデル,設備概要を知る。アナログ伝送とディジタル伝送が区別できる。D2:1
3週 信号の伝送
予習:教科書pp.14-25を読んで関連事項を調べる。
復習:自分の理解をまとめる。
標本化定理,PCM による信号伝送を理解できる。標本化,量子化,符号化,復号化の概要が理解できる。D2:1
4週 通信の多重化方式1
予習:教科書pp.25-28を読んで関連事項を調べる。
復習:授業配布プリントと合わせて理解する。
FDM による多重化が理解できる。電話回線でのSSBによる多重化が理解できる。D2:1
5週 通信の多重化方式2
予習:教科書pp.28-31を読んで関連事項を調べる。
復習:授業配布プリントと合わせて理解する。
TDM による多重化が理解できる。ディジタル伝送での同期の必要性を知れる。D2:1
6週 通信の多重化方式3
予習:配布資料を読んでくる。
復習:自分の理解をまとめる。
アナログ信号伝送とディジタル信号伝送でのハイアラーキを理解できる。D2:1
7週 電話機と交換機
予習:教科書pp.32-49を読んで関連事項を調べる。
復習:自分の理解をまとめる。
電話の仕組みを理解できる。電話と交換の原理を理解できる。D2:1
8週 通信ケーブル
予習:教科書pp.50-60を読んで関連事項を調べる。
復習:授業配布プリントと合わせて理解する。
平衡対ケーブル,同軸ケーブル,光ファイバケーブル等,通信ケーブルの特性と構造を理解できる。D2:1
2ndQ
9週 前期中間試験 中間試験
10週 データ通信
予習:教pp.61-77,85-88 を読んでくる。
復習:自分の理解をまとめる。
データ通信システムの基本構成が理解できる。具体的なデータ通信システムを知っている。D2:1
11週 情報理論の基礎
予習:配布プリントを読んでくる。
復習:問題を解き,自分の理解をまとめる。
情報量についての基本的な理解を得られる。情報量,情報伝送速度とデータ伝送速度の定量化を行える。D2:2
12週 伝送理論と伝送技術1
予習:配布資料を読んでくる。
復習:自分の理解をまとめる。
同期について理解できる。クロック同期について知っている。スタッフ同期と網同期を区別できる。D2:1
13週 伝送理論と伝送技術2
予習:配布資料を読んでくる。
復習:自分の理解をまとめる。
フレーム同期について知っている。3R再生中継が理解できる。D2:1
14週 光通信1
予習:配布資料,教pp.95-108 を読んでくる。
復習:自分の理解をまとめる。
光通信システムの構成要素が理解できる。光キャリアによる通信方式が理解できる。IM-DD 方式を知っている。D2:1
15週 光通信2
予習:配布資料,教pp.109-113 を読んでくる。
復習:自分の理解をまとめる。
FTTH について知っている。光ソリトン伝送,光コヒーレント方式等,さまざまな光通信の方法を知っている。D2:1
16週 グローバル通信システム 地球的規模の通信ネットワークについて知っている。D3:1,2

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力700000070
分野横断的能力0000000