オプトエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 オプトエレクトロニクス
科目番号 2151 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 通信ネットワーク工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:1
教科書/教材 教科書:桜庭一郎著 「オプトエレクトロニクス入門」 森北出版
担当教員 矢木 正和

到達目標

 光エレクトロニクス分野の中で重要な役割を担っている半導体による光吸収と発光の機構を理解し,光ディバイスに関する幅広い知識を得ることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
半導体における光吸収と発光の基礎光吸収および発光の基本をよく理解し,光吸収スペクトルや発光スペクトルについて十分に説明できる。光吸収および発光の基本を理解し,光吸収スペクトルや発光スペクトルの概要を説明できる。光吸収および発光の基本を理解しておらず,光吸収スペクトルや発光スペクトルの概要を説明できない。
発光デバイスとレーザ光増幅の基礎発光デバイスとレーザ光増幅の基本をよく理解し,それについて十分に説明できる。発光デバイスとレーザ光増幅の基本を理解し,その概要を説明できる。発光デバイスとレーザ光増幅の基本を理解しておらず,その概要を説明できない。
光の検出と光複合デバイスの基礎光の検出と光複合デバイスの基本をよく理解し,それについて十分に説明できる。光の検出と光複合デバイスの基本を理解し,その概要を説明できる。光の検出と光複合デバイスの基本を理解しておらず,その概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 光通信を中心とする光エレクトロニクス技術は現在急速に発展しており,その中枢を支えて いるのが光ディバイスである。中でも重要な役割を担っている半導体による光吸収と発光の機構を理解し,光ディバイスに関する幅広い知識を得る。
授業の進め方・方法:
 授業は,教科書を参照しながら定性的な説明を中心に講義する。必要に応じて最近のトピックスなどにも触れ,実感を伴う内容となるよう心がけて進める。
 なお,この科目は学修単位のため,授業外学習として,授業内容についての課題を課します。
注意点:
オフィスアワー:木曜日8限目(他の校務で不在の場合も多いため,授業の時などに来室の日時を相談してください。適宜,対応します。)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス, 光とは
オプトエレクトロニクスとは
光やオプトエレクトロニクス分野の概要が説明できる。   D2:1-3
2週 光の反射・吸収・透過 光の反射・吸収・透過の関係が説明できる。   D2:1-3
3週 半導体における光吸収
内殻電子の遷移による吸収 基礎吸収
半導体における光吸収の種類を知っている。   D2:1-3
4週 励起子を生成する遷移 局在準位の関与した吸収 伝送吸収 光吸収の基本を理解し,光吸収スペクトルの概要が説明できる。   D2:1-3
5週 半導体における発光 バンド間遷移発光 励起子発光 発光の基本を理解し,発光スペクトルの概要が説明できる。   D2:1-3
6週 free to bound発光 DA対発光 発光の基本を理解し,発光スペクトルの概要が説明できる。   D2:1-3
7週 重要な発光素子材料 重要な発光素子材料の発光起源を説明できる   D2:1-3
8週 発光ダイオード 自然放出 発光ダイオード素子の例・特徴 発光ダイオードの基本を理解し,その概要が説明できる。    D2:1-3
2ndQ
9週 半導体レーザ 誘導放出 反転分布 自励発振 レーザ光増幅の基本を理解し,その概要が説明できる。    D2:1-3
10週 ダブルへテロ接合レーザ pn接合の種類 キャリア・光モードの閉じ込め 半導体レーザの基本を理解し,その概要が説明できる。    D2:1-3
11週 ストライプ構造 レーザ発振の効率 共振器 半導体レーザの基本を理解し,その概要が説明できる。    D2:1-3
12週  縦・横モード レーザスポット レーザダイオードの特徴 電光変換デバイスの進歩 半導体レーザの特徴を知っている。電光変換デバイスの進歩の概要を知っている。   D2:1-3
13週 短波長半導体レーザの開発 短波長LED・LDの意義と波及効果 要求される物性
重要な技術 量子井戸
短波長半導体レーザに要求される物性や発光デバイスに関する重要な技術を説明できる。   D2:1-3
14週 エピタキシャル成長 分子線エピタキシャル成長法 短波長LDの研究開発の歩み
まとめ,復習
短波長半導体レーザに要求される物性や発光デバイスに関する重要な技術を説明できる。   D2:1-3
15週 期末試験
16週 テスト返却と解説
後期
3rdQ
1週 固体レーザ ルビーレーザ ネオジウムYAGレーザ 主な固体レーザの概要を知っている。
D2:1-3
2週 気体レーザ He-Neレーザ ブルースタ窓 Arイオンレーザ 主な気体レーザの概要を知っている。
D2:1-3
3週 波長可変レーザ 色素レーザ 回折格子 レーザ光の性質 色素レーザの概要を知っている。回折格子の原理を説明できる。
D2:1-3
4週 光電子増倍管 光電感度 暗電流 フォトンカウンティング法 光電子増倍管に関する基本事項を説明できる。   D2:1-3
5週 光導電検出器 pnホトダイオード 光導電検出器やpnホトダイオードの概要を説明できる。   D2:1-3
6週 pinホトダイオード なだれホトダイオード pinホトダイオードやなだれホトダイオードの概要を説明できる。   D2:1-3
7週 ホトカプラ ホトインタラプタ
まとめ,復習
ホトカプラやホトインタラプタの概要を説明できる。   D2:1-3
8週 中間試験
4thQ
9週 テスト返却と解説
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4前4,前5,前6
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4前8,前10,前11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
専門的能力10000000100