基礎工学実験・実習

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎工学実験・実習
科目番号 3109 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 アンク 「C の絵本-C 言語が好きになる 9 つの扉」 翔泳社 自作テキスト,教育版EV3 C言語プログラミングガイド LEADEVTP アフレル
担当教員 吉岡 源太,大西 章也

到達目標

C 言語を用いたプログラミングを行うために最低限必要な基礎知識を習得し演習を行うことで,実践的なプログラミング能力およびアルゴリズムの知識を身につける。また,簡単な設計書やテスト項目を自ら記述する方法を身につけることで,技術者として必要な問題解決能力を養成する。
プログラミングの意味を理解する.D4:1 (計測技術(電気・電子系【実験実習】)), (電子回路(電気・電子系【実験実習】)), (実験・計測・分析方法(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))
UNIX の操作法や概念,プログラムの作成手順を理解する.D2:1 (計測技術(電気・電子系【実験実習】)), (電子回路(電気・電子系【実験実習】)), (実験・計測・分析方法(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))
基本データ型の取り扱える値の範囲や各種演算の意味について理解する.D2:2, E4:1,2 (計測技術(電気・電子系【実験実習】)), (電子回路(電気・電子系【実験実習】))
関係演算子や論理演算子を使った分岐構造を理解する.D2:2, E4:1,2 (実験・計測・分析方法(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法))), (実験・実習に関わる態度(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))
関数を作成する目的や方法を理解し,自力で関数を作成・再利用できる.D2:2, D2:4, E1:1-3 (実験・計測・分析方法(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法))), (実験・実習に関わる態度(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))
解決すべき問題点を探し,それに対する適切な解決法を示すことができる.E1:1-3, E5:1,2 (実験・実習に関わる態度(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))
所望の動作が得られていることの確認を手順に従っておこなうことができる.E4:1,2, E5:1,2 (実験・実習に関わる態度(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))
習得した知識を利用し,アルゴリズムを考え、一つのシステムをモデル作成からテストまで一貫して行うことができる.D2:4, E6:1-3 (実験・計測・分析方法(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法))), (考察・レポート作成(工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)))

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
回路設計基礎回路図から自分の力で電子回路設計を行うことができる.簡易的な補助があれば回路図から自分の力で電子回路設計を行うことができる.自分の力で電子回路設計を行うことができない.
C言語プログラミングの基礎プログラミングの意味を理解し、課題解決に適切なアルゴリズムを実装できる。課題解決に適当なアルゴリズムを実装できる。課題解決に適当なアルゴリズムを実装できない。
C言語プログラミングによる演算基本データ型や演算子について理解し、利用できる。基本データ型や演算子を利用できる。基本データ型や演算子を利用できない。
C言語における関数の設計関数を作成する目的や方法を理解し、自力で 関数を作成・再利用できる。 関数を自力で作成・再利用できる。 関数を自力で作成・再利用できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
C 言語を用いたプログラミングを行うために最低限必要な基礎知識を習得し演習を行うことで,実践的なプログラミング能力およびアルゴリズムの知識を身につける。また,簡単な設計書やテスト項目を自ら記述する方法を身につけることで,技術者として必要な問題解決能力を養成する。
授業の進め方・方法:
情報処理Ⅰと連動しながら C 言語を用いたマインドストーム EV3 のプログラム演習を行う。前期は主に 1 年次に学んだプログラムを C 言語で再現することを目標とし,後期では設計書・仕様書を作成しながらより複雑な動作のプログラミングを目標とする。
注意点:
この科目は指定科目です。この科目の単位修得が進級要件となりますので,必ず修得して下さい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 年間を通して実施する内容についての説明.
2週 ブレッドボード・電子素子の説明
抵抗の測定・LED点灯回路の作成
ブレッドボードとテスターの説明と注意事項をして,簡単なLED点灯回路の作成を実施E2:1,2,E3:1-3
3週 電圧測定・トランジスタの使い方 抵抗にかかる電圧の測定と抵抗及びトランジスタの基礎と回路への組み込み方について学ぶ.E2:1,2,E3:1-3
4週 コンデンサの使い方・トランジスタとコンデンサを使ったタイマー回路の作成 コンデンサ・トランジスタの基礎と回路への組み込み方について学ぶ..E2:1,2,E3:1-3
5週 マルチバイブレータ回路の作成 マルチバイブレータについて学ぶ.E2:1,2,E3:1-3
6週 マルチバイブレータ回路の作成/C言語でのEV3実習 マルチバイブレータについて学ぶ.C言語でのロボットプログラミングの基礎を学ぶ.E2:1,2,E3:1-3, D2:2, E4:1,2
7週 C言語でのEV3実習 C言語でのロボットプログラミングの基礎を学ぶD2:2, E4:1,2
8週 EV3実習(Lv.1 Step1-5、Lv.2 Step1-3) 基本的なロボットを製作し、簡単な課題解決のためのプログラミングを行うD2:2, E4:1,2
2ndQ
9週 EV3実習(Lv.1 Step1-5、Lv.2 Step1-3) C言語の授業で学んだ知識(簡単な関数)を用い、課題を解決するアルゴリズムを実装するD2:2, E4:1,2
10週 EV3実習(Lv.1 Step1-5、Lv.2 Step1-3) C言語の授業で学んだ知識(制御文)を用い、課題を解決するアルゴリズムを実装するD2:2, E4:1,2
11週 EV3実習(Lv.1 Step1-5、Lv.2 Step1-3) C言語の授業で学んだ知識(for文などの繰り返し構文)を用い、課題を解決するアルゴリズムを実装するD2:2, E4:1,2
12週 迷路タスク実習 課題解決に適当なロボットを製作するD2:2, E4:1,2
13週 迷路タスク実習 基本的なロボットを製作し、課題解決のためのプログラミングを行うD2:2, E4:1,2
14週 迷路タスク実習 C言語の授業で学んだ知識を用い、課題を解決するアルゴリズムを実装するD2:2, E4:1,2
15週 迷路タスク実習 C言語の授業で学んだ知識を用い、課題を解決するアルゴリズムを実装するD2:2, E4:1,2
16週 迷路タスク実習 ロボットの問題点を洗い出し、問題解決し、決められた課題を達成するD2:2, E4:1,2
後期
3rdQ
1週 カーリングタスクロボット製作 課題解決に適当なロボットを製作するD2:2, D2:4, E1:1-3
2週 カーリングタスク課題(個人) C言語の授業で学んだ知識を用い、課題を解決するアルゴリズムを実装するD2:2, D2:4, E1:1-3
3週 カーリングタスク課題(個人) ロボットの問題点を洗い出し、問題解決し、決められた課題を達成するD2:2, D2:4, E1:1-3
4週 カーリングタスク(団体戦)ロボット製作 グループのメンバーと相談し、課題解決に適当なロボットを製作するE1:1-3, E5:1,2
5週 カーリングタスク(団体戦)ロボット製作 グループのメンバーと相談し、課題解決に適当なロボットを製作するE1:1-3, E5:1,2
6週 カーリングタスク(団体戦)予備予選 グループのメンバーと相談し、ロボットの問題点を洗い出し、解決する。E1:1-3, E5:1,2
7週 カーリングタスク(団体戦)予備予選 グループのメンバーと相談し、ロボットの問題点を洗い出し、解決する。E1:1-3, E5:1,2
8週 カーリングタスク(団体戦)リーグ戦 グループのメンバーと相談しながら、状況を判断し、問題を解決する。必要があればプログラムの修正を行う。E4:1,2, E5:1,2
4thQ
9週 カーリングタスク(団体戦)リーグ戦 グループのメンバーと相談しながら、状況を判断し、問題を解決する。必要があればプログラムの修正を行う。E4:1,2, E5:1,2
10週 カーリングタスク(団体戦)リーグ戦(予備日),ロボット片付け 必要であれば,リーグ戦の続きを実施し,EV3などのロボットの解体と片付け
11週 ポインタ,アルゴリズム ポインタやアルゴリズムについて理解する.D2:2, E1:1-2
12週 ソートアルゴリズム ソートアルゴリズム(単純選択法,単純交換法,単純挿入法)について学びコードの実装を行う.D2:2, D2:4, E1:1-3
13週 ソートアルゴリズム ソートアルゴリズムの関数化を行う.D2:2, D2:4, E1:1-2
14週 ソート時間の計測 学んだソートについて時間計測を行う。D2:1-3
15週 ソート時間の計測 学んだソートについて時間計測を行う。D2:1-3
16週 課題提出 授業の総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前2,前3,前4,前6,前7,前13,前14,前15,前16,後3,後4,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前1,前2,前3,前4,前5,前8,前12,後1,後2,後5,後6,後10
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前12,前13,前14,前15,前16,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前3,前4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前3,前4,後11,後12,後13,後14,後15,後16
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2後14,後15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前2,前7,前12,前13,後1,後2,後5,後6,後7
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

課題発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力300000030
専門的能力700000070
分野横断的能力0000000