電子回路Ⅰ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子回路Ⅰ
科目番号 3116 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:篠田庄司  他著「電子回路」 コロナ社
担当教員 三河 通男

到達目標

エレクトロニクスの基礎となるダイオードやトランジスタといった電子回路素子の構造及び動作特性を理解させる。また,これらの素子を利用した簡単な整流回路や増幅回路の動作・特性およびトランジスタの等価回路について理解を深め,電子回路の計算を行える基礎能力を育成する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ダイオードの構造・性質・特性の理解および計算ダイオードの構造・性質・特性を理解し、応用計算が行える。ダイオードの構造・性質・特性を理解し、計算が行える。ダイオードの構造・性質・特性を理解し、計算が行えない。
トランジスタの構造・性質・特性の理解および計算トランジスタの構造・性質・特性を理解し、応用計算が行える。トランジスタの構造・性質・特性を理解し、計算が行える。トランジスタの構造・性質・特性を理解し、計算が行えない。
FETの構造・性質・特性の理解および計算FETの構造・性質・特性を理解し、応用計算が行える。FETの構造・性質・特性を理解し、計算が行える。FETの構造・性質・特性を理解し、計算が行えない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
エレクトロニクスの基礎となる,ダイオードやトランジスタといった電子回路素子の構造及び動作原理・特性を理解する。また,これらの素子を利用した簡単な整流回路や増幅回路の動作・特性およびトランジスタの等価回路について理解を深め,電子回路の計算を行える基礎能力を習得する。
授業の進め方・方法:
基本的には,教科書にそって講義を行う。学習項目ごとに,それぞれの学習内容について講義し,各講義の後半では教科書の問や章末問題などを解き,電子回路の計算方法を習得する。また,適宜,小テストや演習を行う。
注意点:
第二級陸上無線技術士国家試験「無線工学の基礎」の科目免除には,本科目の単位取得が必要。
オフィスアワー:金曜日放課後(16時-17時)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
1・2年生の復習
2週 半導体材料 半導体の性質を理解する。
3週 半導体の種類 不純物半導体について理解する。
4週 ダイオードの動作原理 ダイオードの構造・性質・特性を理解する。D2:1,2
5週 ダイオードの計算 ダイオードの計算が行える。D2:1,2
6週 整流回路 整流回路の動作を理解する。
7週 その他のダイオード 様々なダイオードの働きを理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却と解説
10週 トランジスタの基本構造と動作 トランジスタの構造・性質を理解する。
11週 トランジスタの静特性 トランジスタの特性を理解する。
12週 トランジスタの計算 トランジスタの基本的な計算が行える。D2:1,2
13週 電界効果トランジスタ FETの内部構造・動作原理を理解する。
14週 簡単なFET回路 FETの基本的な計算が行える。D2:1,2
15週 前期期末試験
16週 試験返却と解説
後期
3rdQ
1週 増幅のしくみ 増幅回路の基本的な仕組みを理解する。
2週 増幅回路の構成 増幅回路から、直流回路と交流回路を抜き出すことができる。
3週 特性図を用いた、バイアスの求め方 特性図を利用して、増幅回路のバイアスを求めることができる。
4週 特性図を用いた、増幅度の求め方 特性図を利用して、増幅回路の増幅を求めることができる。
5週 特性図を用いた、増幅度の求め方 特性図を利用して、増幅回路の増幅を求めることができる。
6週 増幅度のdB表示 増幅度をdBで表す理由と計算方法を習得する。
7週 復習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却と解説
10週 トランジスタの等価回路 トランジスタを等価回路で表す。
11週 等価回路による特性の求め方 等価回路を利用して、増幅回路の増幅を求めることができる。D2:1,2
12週 バイアス回路 バイアス回路の働きを理解し、計算できる。
13週 バイアス回路 バイアス回路の働きを理解し、計算できる。
14週 増幅回路の特性変化 周波数の変化による増幅回路の変化を理解する。
15週 後期期末試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4前4,前5,前6,前7
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4前10,前11,後10
FETの特徴と等価回路を説明できる。4前13,前14
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4後6,後11,後14
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4後3,後12,後13

評価割合

試験演習レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100