応用数学

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用数学
科目番号 3122 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠節夫・佐藤志保 ほか著「新応用数学」 大日本図書 ISBN 978-4-477-02716-6,参考書:高専の数学教材研究会 編集「高専テキストシリーズ 応用数学」森北出版 ISBN 978-4-627-05551-3,参考書:涌井 良幸著「高校生からわかるベクトル解析」‎ベレ出版 ISBN 978-4860645311,参考書:涌井 良幸著「高校生からわかるフーリエ解析」‎ベレ出版 ISBN ‎ 978-4860645847
担当教員 大西 章也

到達目標

1.スカラー場とベクトル場の微分,積分を求めることができる。
2.ラプラス変換,逆ラプラス変換を求めることができる。
3.フーリエ級数,フーリエ変換を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ベクトル解析スカラー場とベクトル場の微分,積分を求め,電気磁気学など応用できる。スカラー場とベクトル場の微分,積分を求めることができる。スカラー場とベクトル場の微分,積分を求めることができない。
ラプラス変換ラプラス変換を利用して微分方程式を解くことができる。ラプラス変換,逆ラプラス変換を求めることができる。ラプラス変換,逆ラプラス変換を求めることができない。
フーリエ解析フーリエ級数とフーリエ変換の様々な問題を解くことができる。フーリエ級数,フーリエ変換を求めることができる。フーリエ級数,フーリエ変換を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電磁気学や流体力学ではベクトル解析,過渡現象論や制御工学ではラプラス変換,信号処理等ではフーリエ級数,フーリエ変換といった数学が用いられ,ベクトル・行列や偏微分もロボット工学で多用される。本科目では工学で用いられる重要な数学について,数学的な基礎と実践力を養うことを目的とする。
授業の進め方・方法:
最初に物理現象や工学的応用を例示しイメージや学習意義をつかんでもらった後,基礎理論と基本的な例題を取り上げる。授業の後半では演習を主体とし,理解を深めてもらう。内容によっては,学生が予習やグループ学習で取り組む演習も設定する。また,必要に応じて課題レポートを課し,理解と実践力の習熟を図る。課題によっては表計算ソフトや数値計算ソフトも取り入れる。
注意点:
・Teamsで授業の補足を行う。
・レポートの提出が締切より遅れた場合や,レポートの点数が7割未満となり再提出した場合,そのレポートの点数の7割まで認める。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,数学の復習 行列やベクトルの基礎的な計算ができる。D1:1-3,基礎的な微分や積分ができる。D1:1-3
2週 ベクトルの内積と外積 ベクトルの内積や外積を計算できる。
D1:1-3
3週 ベクトル関数と曲線 ベクトル関数の微分を求めることができる。D1:1-3
4週 曲線の接線・法線 曲線の単位接線ベクトルや単位主法線ベクトルを求められる。D1:1-3
5週 スカラー場と勾配 スカラー場の勾配を求めることができる。D1:1-3
6週 ベクトル場と発散・回転 ベクトル場の発散と回転を求めることができる。D1:1-3
7週 演習 曲面の表示を理解できる。D1:1-3
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却と解説,線積分 線積分により曲線の長さを求めることができる。D1:1-3
10週 スカラー場とベクトル場の線積分 スカラー場やベクトル場の線積分ができる。D1:1-3
11週 スカラー場の面積分 スカラー場で面積分ができる。D1:1-3
12週 ベクトル場の面積分 ベクトル場の面積分ができる。D1:1-3
13週 ガウスの定理 ガウスの定理を理解できる。D1:1-3
14週 ストークスの定理 ストークスの定理が理解できる。D1:1-3
15週 演習 スカラー場,ベクトル場の積分ができる。D1:1-3
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 周期関数や三角関数・指数関数の性質 周期関数を表現することができ,三角関数の直交性やオイラーの公式を理解できる。D1:1-3
2週 フーリエ級数・係数 フーリエ級数を求めることができる。D1:1-3
3週 フーリエ余弦級数・正弦級数 フーリエ余弦級数や正弦級数を使い分けることができる。D1:1-3
4週 フーリエ級数の収束定理 収束定理を理解し,級数の公式を求めることができる。D1:1-3
5週 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数を求めることができる。D1:1-3
6週 計算機によるフーリエ解析(離散フーリエ変換) 離散フーリエ変換を理解できる。D2:1
7週 フーリエ級数の演習 フーリエ級数や複素フーリエ級数を求めることができる。D1:1-3
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却と解説,フーリエ変換 フーリエ変換を求めることができる。D1:1-3
10週 フーリエ変換と積分定理 積分定理を理解し,積分に応用できる。D1:1-3
11週 ラプラス変換の計算と性質 ラプラス変換を求めることができるD1:1-3
12週 逆ラプラス変換の計算 逆ラプラス変換を求めることができる。D1:1-3
13週 微分方程式の解(初期値) ラプラス変換を用いて微分方程式の初期値問題を解くことができる。D1:1-3
14週 微分方程式の解(境界値) ラプラス変換を用いて微分方程式の境界値問題を解くことができる。D1:1-3
15週 伝達関数と畳み込み 畳み込みを理解し,積分方程式の解に応用できる。D1:1-3
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3前14
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3前13
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後14

評価割合

試験提出課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050
分野横断的能力000