到達目標
電気磁気学や量子力学を基礎として材料中での電子の振る舞いや物理現象を取り扱った分野であり、それらの現象を理解することは電気系の技術者としてデバイスを利用するために重要となる。
本授業では、微視的世界の物理現象をイメージし、物理現象やデバイスの動作原理を説明できるようになることを目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 | |
半導体の特徴について簡単に説明できる。 | 半導体の特徴について、理解し、説明できる。
| 半導体の特徴について、概ね説明できる。
| 半導体の特徴について、説明できない。
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接合に関する基本事項について説明できる。 | 接合に関する基本事項について理解し、説明できる。
| 接合に関する基本事項について、概ね説明できる。
| 接合に関する基本事項について、説明できない。
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トランジスタの動作原理を定性的に説明できる。 | トランジスタの動作原理を理解し、定性的に説明できる。
| トランジスタの動作原理を概ね、定性的に説明できる。
| トランジスタの動作原理を定性的に説明できない。
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半導体を構成する元素の電子配置について説明できる。 | 半導体を構成する元素の電子配置について理解し、説明できる。
| 半導体を構成する元素の電子配置について、概ね説明できる。
| 半導体を構成する元素の電子配置について説明できない。
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
教科書の内容に沿って講義する。半導体デバイスの基礎であるpn接合までのおさらいを行った後、ダイオード、バイポーラトランジスタ、MOS、MOS FETについて電気特性の解析をしながら説明する。さらに、電子デバイスの基礎である薄膜および薄膜作製技術についても説明する。最先端デバイスについても説明を行う。
授業の進め方・方法:
本授業では、半導体のみならず個体の様々な物理現象を感覚的に理解し、半導体物性や半導体デバイスの動作原理を俯瞰できるように配慮して講義する。各種モデルやグラフの意味するところを中心に説明し、微視的世界に興味を持てる内容にしたい。
注意点:
オフィスアワー:金曜日放課後(16時-17時)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 物質の抵抗率 |
1年間で学ぶ学習項目を理解する。
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2週 |
固体の結晶構造と自由電子 |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。D2:1-3
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3週 |
半導体の結晶構造 |
結晶構造を理解する。
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4週 |
エネルギーバンドギャップ |
金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。D2:1-3
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5週 |
キャリアの発生 |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。D2:1-3
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6週 |
キャリア濃度の制御 |
不純物原子導入によるキャリアの発生メカニズムを理解する。
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7週 |
キャリアの移動
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結晶中でのキャリの移動を理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験返却、問題解説
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10週 |
PN接合とは |
PN接合の物理現象を理解する。
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11週 |
PN接合の電流電圧特性
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pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。D2:1-3
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12週 |
PN接合の電流電圧特性 |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。D2:1-3
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13週 |
PN接合の電気容量 |
PN接合の傳容量を理解する。
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14週 |
PN接合の破壊現象
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PN接合の破壊現象を理解する。
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15週 |
前期末試験
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16週 |
答案返却、問題解説、出欠及び前期総合成績確認
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後期 |
3rdQ |
1週 |
バイポーラトランジスタ
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バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。D2:1-3
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2週 |
バイポーラトランジスタ |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。D2:1-3
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3週 |
MOSFETの構造と動作原理
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電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。D2:1-3
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4週 |
MOSFETの電気的特性
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電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。D2:1-3
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5週 |
MOSFETの電気的特性
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電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。D2:1-3
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6週 |
MOSFETでの諸現象 |
MOSFETを使いこなすために必要な物理現象について理解する。
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7週 |
MOSFETでの諸現象
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MOSFETを使いこなすために必要な物理現象について理解する。
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8週 |
後期中間試験
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4thQ |
9週 |
試験返却、問題解説
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10週 |
薄膜とは
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薄膜の特性を理解する。
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11週 |
薄膜作製技術
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薄膜作製に必要な技術を理解する。
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12週 |
真空蒸着法
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真空蒸着法について理解する。
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13週 |
スパッタ法 |
スパッタ法について理解する。
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14週 |
薄膜評価技術 |
薄膜評価方法を理解する。
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15週 |
後期末試験 |
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16週 |
答案返却、問題解説、出欠及び総合成績確認
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 4 | 前1 |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 4 | 前2 |
原子の構造を説明できる。 | 4 | 前2 |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 4 | 前2 |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 4 | 前2,前4,前5 |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | 前5 |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | 前5 |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 4 | 前10,前11,前12 |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | 後3,後4,後5 |
評価割合
| 試験 | レポート | ノート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 20 | 10 | 100 |