電子計測

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子計測
科目番号 3140 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子システム工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:阿部武雄,村山実 著「電気・電子計測(第4版)」森北出版,ISBN 978-4627705449,参考書:河東泰之監修「LIBRARY工学基礎&高専TEXT T-4 応用数学」数理工学社,ISBN 978-4-86481-033-3,岡田昌史「システム制御の基礎と応用」数理工学社,ISBN 978-4-901683-52-4,豊橋技術科学大学・高等専門学校 制御工学教育連携プロジェクト 編著「専門基礎ライブラリー 制御工学 ―技術者のための、理論・設計から実装まで―」実教出版 ISBN 978-4-407-32575-1
担当教員 滝 康嘉

到達目標

1.電子計測の測定原理と誤差、及び計測標準と単位系の基礎を理解できている。
2.直流電圧・直流電流・直流電力・抵抗の測定について理解できている
3.交流電圧・交流電流・交流電力・抵抗・インピーダンス・波形などの測定について理解できている。
4.電子回路や計測器の原理を利用して計測の基礎を理解できている。
5.信号処理やデータの統計的処理について理解できている。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子計測の測定原理と誤差、及び計測標準と単位系の基礎を説明できる。電子計測の測定原理と誤差、及び計測標準と単位系の基礎を理解できる。電子計測の測定原理と誤差、及び計測標準と単位系の基礎を理解できない。
評価項目2直流電圧・直流電流・直流電力・抵抗の測定について注意点を説明できる。直流電圧・直流電流・直流電力・抵抗の測定について説明できる直流電圧・直流電流・直流電力・抵抗の測定について理解できない。
評価項目3交流電圧・交流電流・交流電力・抵抗・インピーダンス・波形などの測定について注意点を説明できる。交流電圧・交流電流・交流電力・抵抗・インピーダンス・波形などの測定について説明できる。交流電圧・交流電流・交流電力・抵抗・インピーダンス・波形などの測定について理解できない。
評価項目4電子回路や計測器の原理を利用して計測の基礎を説明できる。電子回路や計測器の原理や計測の基礎を理解できる。電子回路や計測器の原理を利用できず,計測の基礎も理解できる。
評価項目5信号処理やデータの統計的処理について説明や応用ができる。信号処理やデータの統計的処理について理解し,簡単な応用ができる。信号処理やデータの統計的処理について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 電子計測の測定原理と誤差、及び計測標準と単位系の基礎知識を学習したうえで、直(交)流電圧・直(交)流電流・直(交)流電力・抵抗・インピーダンス・波形などの各種測定方法について、電子回路や計測器の原理を利用して知識を修得する。また実際の測定についても演習を交えて理解の促進を図る。
授業の進め方・方法:
教材を基準にして、計測標準や電子計測器の原理、基礎的な測定法を修得し、課題演習を交えながら各測定分野の理解を深める。また、誤差やその伝播の計算、PCを用いた統計的処理、マイコンを用いたデータ計測についても演習を交えて理解を深める。実際の測定についての知識(ノウハウ)を利用し、電子計測に興味を持つ講義にしたいと考えている。
注意点:
第二級陸上無線技術士国家試験「無線工学の基礎」の科目免除には本科目の単位取得が必要。
Teamsで配布資料や板書写真を公開し、適宜質問を受け付けます。オフィスアワーは別途指示いたします。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、計測の基礎 計測の基礎を理解する。
2週 計測の意義、測定法の基礎1 単位系と標準について理解している D2:1-2
3週 単位系と標準 (1)国際単位系と標準・トレーサビリティ 標準器について理解している D2:1-2
4週 精度と誤差、誤差の伝播 精度・誤差について理解している D2:1-2
5週 測定の統計的処理 精度・誤差について理解している D2:1-2
6週 AD変換とマイコン計測 AD変換について理解できている D2:1-2
7週 計測データの処理 計測データの処理について理解している D2:1-2
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却と解説
10週 直流電圧・電流・電力の測定(概要) 直流電圧・電流の測定を理解している D2:1-2
11週 直流電圧の測定
直流電流の測定
直流電圧・電流の測定を理解している D2:1-2
12週 直流電力の測定 直流電力の測定を理解している D2:1-2
13週 電圧・電位差の測定 電圧・電位差の測定について理解できている D2:1-2
14週 抵抗の測定 抵抗の測定について理解できている D2:1-2
15週 前期期末試験
16週 試験返却と解説
後期
3rdQ
1週 測定法と測定系 測定法と測定系について理解できている D2:1-2
2週 交流電圧・電流・電力の測定 交流電圧・電流の測定について理解できている D2:1-2
3週 交流電力の測定 交流電力の測定について理解できている D2:1-2
4週 測定量
測定機器と測定法
測定分野の基本的な問題が解ける D2:1-2
5週 測定量
測定機器と測定法
測定分野の基本的な問題が解ける D2:1-2
6週 インピーダンスの測定
計測機器と測定法
インピーダンスの測定方法が理解できている D2:1-2
7週 インピーダンスの測定
計測機器と測定法
インピーダンスの測定方法が理解できている D2:1-2
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却と解説
10週 形観測と記録装置 形観測と記録装置の原理が理解できている D2:1-2
11週 オシロスコープ オシロスコープの原理が理解できている D2:1-2
12週 記録計の原理 記録計の原理が理解できている D2:1-2
13週 XY プロッタ XY プロッタの原理が理解できている D2:1-2
14週 スペクトラムアナライザ スペクトラムアナライザの原理が理解できている D2:1-2
15週 後期期末試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4前2
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前3,前5
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4前3,前5
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4前10,前11
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4前11
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4後12
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4前14
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4後6
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4後2
電力量の測定原理を説明できる。4後3
オシロスコープの動作原理を説明できる。4後11

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力201030
専門的能力601070
分野横断的能力000