到達目標
1. センサ・アクチュエータ・機械要素・電子回路について,その機能や原理を理解できる。
2. 車輪移動ロボットの運動解析について理解し,適用できる。
3. 3次元の運動学表現を理解し,基礎的な計算ができる。
4. ロボットアームの運動学や補間曲線を理解し,基礎的な計算ができる。
5. 座標系について理解し,座標変換の計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | センサ・アクチュエータ・機械要素・電子回路について,その機能や原理を説明できる。 | センサ・アクチュエータ・機械要素・電子回路について,その機能や原理を理解できる。 | センサ・アクチュエータ・機械要素・電子回路について,その機能や原理を理解できない。 |
評価項目2 | モータの諸特性や制御を理解し,応答を計算できる。 | モータの諸特性や制御を理解できる。 | モータの諸特性や制御を理解できず,応答も計算できない。 |
評価項目3 | 3次元の運動学表現を理解し,基礎的な計算ができる。 | 3次元の運動学表現を理解できる。 | 3次元の運動学表現を理解できず,基礎的な計算もできない。 |
評価項目4 | ロボットアームの運動学や補間曲線を理解し,基礎的な計算ができる。 | ロボットアームの運動学や補間曲線について理解できる。 | ロボットアームの運動学や補間曲線を理解できず,基礎的な計算もできない。 |
評価項目5 | 座標系について理解し,座標変換の計算ができる。 | 座標系や座標変換について理解できる。 | 座標系や座標変換について理解も計算もできない。 |
評価項目6 | 車輪移動ロボットの運動解析や自己位置推定について理解し,適用できる。 | 車輪移動ロボットの運動解析や自己位置推定について理解できる。 | 車輪移動ロボットの運動解析や自己位置推定について理解できず,適用できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
従来の産業用ロボットの枠を超えて,ドローンや生活支援ロボットなどロボットの適用範囲は広がっている。本講義では電子技術者として身に付けておくべきロボット工学の基礎的な知識と応用力を習得することを目的とし,実践的演習を交えて学んでいく。また,それらを通じて様々な要素技術やスキルについても習得してもらう。
授業の進め方・方法:
各期で大きな問題を設定し,問題の解決を意識するとともにながら学んでもらいます。基礎的事項を解説するともに,演習を通じて主体的に取り組んでもらいます。必要に応じて表計算ソフトやGNU Octaveといった数値計算ソフト等を使用するとともに,Arduinoマイコンによる計測と制御を実体験してもらう。また,学生同士で学びあうことを推奨し,グループで取り組む演習も設定する。
※この科目は学修単位のため,授業外学習としても演習課題に取り組んでもらいます。
注意点:
・必要に応じて演習室等を使用します。授業場所が変更になる場合もあるので,注意して下さい。
・オフィスアワーは別途指示しますが,メールやTeamsのチャットでも質問を受け付けます。
・また,クラウドやTeamsを介して講義資料を公開する予定です。
・課題の提出や添削指導にもTeamsを活用する予定です。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,モータ駆動回路(FETとPWM駆動) |
アクチュエータや電子回路を理解し,実装できる。D2:1-2
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2週 |
歯車など機械要素 |
歯車などの機械要素について理解し,計算できる。D2:1-2
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3週 |
車輪移動ロボットの運動学 |
車輪移動ロボットの運動解析や自己位置推定の概要が理解できる。D2:1-2
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4週 |
全方向移動ロボットの運動学 |
車輪移動ロボットの運動解析や自己位置推定の概要が理解できる。D2:1-2
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5週 |
材料力学の基礎 |
外界センサの原理を理解できる。D2:1-2
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6週 |
力覚センサの原理(曲げとねじり) |
外界センサの原理を理解できる。D2:1-2
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7週 |
問題演習 |
機械要素や外界センサの原理を理解できる。D2:1-2,車輪移動ロボットの運動解析や自己位置推定が理解できる。D2:1-2
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験の返却と解説,数学の復習 |
三角関数や微分,偏微分の計算ができる。D2:1-2
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10週 |
慣性センサと姿勢表現 |
慣性センサの原理や機能を理解できる。D2:1-2,3次元の運動学表現を理解できる。D2:1-2
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11週 |
方向余弦行列・オイラー角 |
3次元の運動学表現を理解し,計算できる。D2:1-2
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12週 |
単位四元数(クォータニオン) |
3次元の運動学表現を理解し,計算できる。D2:1-2
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13週 |
姿勢表現と角速度の関係 |
3次元の運動学表現を理解し,計算できる。D2:1-2
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14週 |
マイコンによる姿勢計測演習 |
慣性センサを理解し,計測できる。D2:1-3,3次元の運動学表現を理解し,計算できる。D2:1-2
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15週 |
姿勢表現のまとめ |
慣性センサを説明できる。D2:1-3,3次元の運動学表現を理解し,計算できる。D2:1-2
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16週 |
前期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
直流モータの原理と特性 |
モータの原理や諸特性を理解できる。D2:1-2
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2週 |
直流モータの過渡特性 |
モータの諸特性や制御を理解し,応答を計算できる。D2:1-2
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3週 |
経路と補間曲線 |
補間曲線を理解し,基礎的な計算ができる。D2:1-2
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4週 |
補間曲線と経路生成 |
補間曲線や経路生成を理解し,基礎的な計算ができる。D2:1-2
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5週 |
ロボットアームの運動学 |
ロボットアームの運動学を理解し,基礎的な計算ができる。D2:1-2
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6週 |
ロボットアームの静力学と微分関係 |
ロボットアームの運動学を理解し,基礎的な計算ができる。D2:1-2
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7週 |
問題演習 |
ロボットアームの運動学や補間曲線,モータの原理や特性,制御,過渡応答を理解し,基礎的な計算ができる。D2:1-2
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
試験の返却と解説 |
ロボットアームの運動学や補間曲線,モータの原理や特性,制御,過渡応答を理解できる。D2:1-2
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 4 | 後2 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 4 | 後2 |
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。 | 4 | 後2 |
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。 | 4 | 後2 |
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。 | 4 | 後2 |
評価割合
| 試験 | 提出課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 10 |
専門的能力 | 70 | 20 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |