数理基礎2(数学ⅡD)

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数理基礎2(数学ⅡD)
科目番号 1121 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 担当教員作成教材,数学・物理学・化学の各科目での使用教材
担当教員 上原 成功,南 貴之,橋本 竜太,竹中 和浩,白幡 泰浩,大橋 あすか

到達目標

科学の学習のために必要な基礎数学力を養成する(数学)。
理学・工学の基礎となる物理学における基本的な概念や原理・法則を理解することで、科学的な考え方を定着させる(物理学)。
身の回りにある物質の構造や反応の仕組みを系統的に考え,化学の基本的な概念・原理・法則を理解できる(化学)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
数学:評価項目1様々な問題に対して数列の計算を応用できる。等差数列や等比数列の一般項・和を計算することができる。等差数列や等比数列の一般項または和を計算することができない。
数学:評価項目2微分や積分の計算を自由に行うことができる。微分や積分の基本的な計算ができる。微分または積分の計算ができない。
数学:評価項目3ベクトルと図形の繋がりを理解し,様々な問題にベクトルの計算を応用できる。ベクトルの基本的な計算ができる。ベクトルに関する計算ができない。
数学:評価項目4行列に関わる計算を自由に行うことができる。行列の基本的な計算ができる。行列の計算ができない。
物理学:評価項目1等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度に関する基本的な計算ができる。等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度に関する基本的な計算ができる。等加速度直線運動の公式を用いて,物体の位置,時間,速度に関する基本的な計算ができない。
物理学:評価項目2運動方程式を用いて,力の大きさと向きに関する基本的な計算ができる。運動方程式を用いて,力の大きさと向きに関する基本的な計算ができる。運動方程式を用いて,力の大きさと向きに関する基本的な計算ができない。
物理学:評価項目3圧力,水圧,浮力,空気の抵抗力について理解し,これらに関する基本的な計算ができるようになる。圧力,水圧,浮力,空気の抵抗力について理解し,これらに関する基本的な計算ができるようになる。圧力,水圧,浮力,空気の抵抗力について理解しておらず,これらに関する基本的な計算もできない。
物理学:評価項目4力学的エネルギー保存則を用いて,物体の位置や速さに関する基本的な計算ができる。力学的エネルギー保存則を用いて,物体の位置や速さに関する基本的な計算ができる。力学的エネルギー保存則を用いて,物体の位置や速さに関する基本的な計算ができない。
化学:評価項目1気体の法則に基づく温度、体積、圧力の関係について詳細に理解し、計算問題ができる。気体の法則に基づく温度、体積、圧力の関係について理解し、計算問題ができる。気体の法則に基づく温度、体積、圧力の関係について理解しておらず、計算問題ができない。
化学:評価項目2溶解の仕組みと溶液の性質を詳細に理解し、各種計算問題を正確に解くことができる。溶解の仕組みと溶液の性質を理解しておらず、各種計算問題を解くことができるない。各種有機化合物の性質を理解しておらず、構造式の決定ができない。
化学:評価項目3熱化学方程式・反応速度式を正確につくることができ、それを正確に解くことができる。熱化学方程式・反応速度式をつくることができ、それを解くことができる。熱化学方程式・反応速度式をつくることができない。また、与えられた方程式を解くことができない。
化学:評価項目4各種有機化合物の性質を詳細に理解し、構造式の決定ができる。各種有機化合物の性質を理解し、構造式の決定ができる。各種有機化合物の性質を理解しておらず、構造式の決定ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数学ⅡA,数学ⅡB,数学ⅡC,物理学Ⅰ,化学Ⅱにおける学習内容への理解を深めるための演習に取り組む。
授業の進め方・方法:
担当教員が用意する演習問題に取り組む。
注意点:
オフィスアワーは月曜日。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実力テスト
2週 等差数列 等差数列の一般項とその和を求めることができる。D1:1-3
3週 等比数列 等比数列の一般項とその和を求めることができる。D1:1-3
4週 場合の数と順列 場合の数を求めることができる。また,順列の計算ができる。D1:1-3
5週 導関数の計算 積の微分法や商の微分法,合成関数の微分法などを用いて導関数の計算ができる。D1:1-2
6週 速さ,速度,加速度,等加速度直線運動 等加速度直線運動の公式を用いて,物体の座標,時間,速度に関する計算ができる。D1:1-2
7週 気体の法則と気体の状態方程式 気体の法則に基づく温度、体積、圧力の関係について理解し、計算問題ができる。D1:1-3, D3:1
8週 定期試験
2ndQ
9週 数列の漸化式 漸化式から数列の一般項を求めることができる。D1:1-3
10週 ベクトルの演算・内積 ベクトルの成分表示や内積を求められる。D1:1-2
11週 偏微分 偏導関数の計算ができる。D1:1-2
12週 溶液 溶解の仕組みと溶液の性質を理解し、計算問題を解くことができる。D1:1-3, D3:1
13週 重力,張力,垂直抗力,摩擦力,弾性力,力のつり合い,運動方程式 物体に作用する力を図示し、力の大きさに関する計算ができる。D1:1-2
運動方程式を用いた計算ができる。D1:1-2
14週 位置ベクトルと内分・外分 位置ベクトルや内分点,外分点が求められる。D1:1-2
15週 関数の増減と極値 導関数を用いて関数の増減と極値を調べることができる。D1:1-2
16週 定期試験
後期
3rdQ
1週 実力テスト
2週 部分分数分解 部分分数分解ができる。D1:1-2
3週 直線のベクトル方程式 ベクトルを用いた直線の方程式を求められる。D1:1-2
4週 いろいろな関数の積分1 部分分数分解を用いて積分が計算できる。D1:1-2
5週 熱化学方程式と化学反応の速さ 熱化学、反応速度の計算、仕組みについて問題をとくことができる。D1:1-3, D3:1
6週 圧力,水圧,浮力,空気の抵抗力 圧力,水圧,浮力,空気の抵抗力に関する計算ができる。D1:1-2
7週 いろいろな関数の積分2 積和の公式を用いて積分が計算できる。D1:1-2
8週 定期試験
4thQ
9週 極座標と極方程式 極座標と直交座標の相互変換ができる。D1:1-2
極方程式の表す曲線が描ける。D1:1-2
10週 空間の直線・平面の方程式 空間での直線や平面の方程式を求めることができる。D1:1-2
11週 累次積分 累次積分の計算ができる。D1:1-2
12週 有機化学 各種有機化合物の性質を理解し、構造式の決定ができる。また、元素分析の計算ができる。D1:1-3, D3:1
13週 仕事,仕事率,運動エネルギー,重力による位置エネルギー,弾性力による位置エネルギー,力学的エネルギー保存則 仕事,仕事率,力学的エネルギーに関する計算ができる。D1:1-2
力学的エネルギー保存則を用いて,様々な物理量に関する計算ができる。D1:1-2
14週 行列の計算 行列の基本計算ができる。D1:1-2
15週 多項式による近似 関数の多項式近似を用いて近似値を計算することができる。D1:1-2
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3前4
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3前4
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前2,前3,前9
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3前2,前3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前10
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前10
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前10
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前10
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3後3,後10
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後14
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後14
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前5
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前5
合成関数の導関数を求めることができる。3前5
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前5
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3前5
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前15
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前15
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前15
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3前15
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後4,後7
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後4,後7
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後4,後7
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後4,後7
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前11
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前6
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前6
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前6
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前6
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前6
物体に作用する力を図示することができる。3前13
力の合成と分解をすることができる。3前13
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前13,後6
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前13
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前13
慣性の法則について説明できる。3前13
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前13
運動方程式を用いた計算ができる。3前13
運動の法則について説明できる。3前13
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前13
最大摩擦力に関する計算ができる。3前13
動摩擦力に関する計算ができる。3前13
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後13
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後13
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後13
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後13
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後13
化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前7
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前7
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前12
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000