計算機アーキテクチャ

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算機アーキテクチャ
科目番号 4116 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 堀桂太郎 著 「図解コンピュータアーキテクチャ入門第3版」 森北出版
担当教員 近藤 祐史

到達目標

1.計算機システムを構成する装置を理解している。
2.計算機の動作原理を理解し、各装置内での命令動作の知識を備えている。
3.機械語命令の動作を理解し、命令とアドレス指定を考えた命令動作を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計算機を構成する装置の概要を説明できる。計算機を構成する装置名を知っている。計算機を構成する装置名を知らない。
評価項目2計算機の各装置内での命令動作を説明できる。計算機の動作原理を説明できる。計算機の動作原理を説明できない。
評価項目3機械語命令やアドレス指定を考えた計算機内での動作を説明できる。機械語命令の動作を簡単に説明できる。機械語命令の動作を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現在の計算機アーキテクチャの高性能化技術について、その原理から実際までを理解することを目標とする。計算機の基本的な構成方式を学習して、演算装置、記憶装置および制御装置の機能と構成について学ぶ。
授業の進め方・方法:
計算機アーキテクチャに対する具体的な理解を深め、計算機の基本的な構成から命令セット、記憶方式および演算・制御方式などの基本技術を学び、さらに階層記憶(キャッシュ・メモリ、仮想記憶)や命令パイプライン処理などの高度な技術の理解を目的とした講義を行う。教科書の補足としてプリント資料を配り、授業内容の記録と対応させてノートを作成させる。
注意点:
質問等は,kondoh@di.kagawa-nct.ac.jp へメールするか,教員室(第3学科等3階)を訪問してください。
オフィスアワー: 月曜日 放課後~17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
計算機の動作原理
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第3,4章
計算機の動作を説明できる。D2:1
2週 計算機システムの歴史 計算機システムの歴史を理解している。D4:1
3週 計算機ハードウェアの動作原理 ノイマン型コンピュータの特徴を説明できる。D2:1
4週 計算機ハードウェアの動作原理 計算機を構成する装置を理解している。D2:1
5週 命令セットアーキテクチャ アドレス命令形式とアドレス方式を理解している。D2:1-3
6週 命令セットアーキテクチャ アドレス命令形式とアドレス方式を理解している。D2:1-3
7週 計算機のデータ表現 計算機で扱うデータの各種表現方法を知っている。D2:1,2
8週 中間試験
試験解答
2ndQ
9週 基本的な演算アルゴリズム 加減算のアルゴリズムを理解している。D2:1,2
10週 演算アーキテクチャ 乗算のアルゴリズムで演算ができる。D2:1,2
11週 演算アーキテクチャ 乗算のアルゴリズムで演算ができる。D2:1,2
12週 演算アーキテクチャ 除算のアルゴリズムで演算ができる。D2:1,2
13週 演算アーキテクチャ 除算のアルゴリズムの原理を知っている。D2:1,2
14週 制御アーキテクチャ 計算機の制御方式の種類を説明できる。D2:1-3
15週 制御アーキテクチャ マイクロプログラム制御方式を理解している。D2:1-3
16週 期末試験
試験解答
後期
3rdQ
1週 メモリアーキテクチャ 記憶装置の階層構造を理解している。D2:1-3
2週 メモリアーキテクチャ レジスタ原理を理解している。D2:1-3
3週 キャッシュメモリ キャッシュメモリの原理を理解している。D2:1-3
4週 仮想メモリ 仮想記憶の仕組みを説明できる。D2:1-3
5週 割込みアーキテクチャ 割込みについて理解している。D2:1-3
6週 パイプラインアーキテクチャ パイプライン処理を理解している。D2:1-3
7週 入出力アーキテクチャ 入出力装置の構成とチャネルを理解している。D2:1,2
8週 中間試験
試験解答
4thQ
9週 システムアーキテクチャ
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第5章
OSの基本的な機能を理解している。D2:1,2
10週 ネットワークアーキテクチャ
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第6章
ネットワークの仕組みを理解している。D2:1,2
11週 インターネット
K-SEC情報リテラシー教材第1~3章
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。D2:1,2
12週 インターネット
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第7~9章
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。D2:1,2
13週 情報セキュリティ
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第1,2章
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基礎的な配慮ができる。D2:1,2
14週 セキュリティ対策
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第10,11章
セキュリティ対策を理解している。D2:1,2
15週 情報システム
K-SECセキュリティ基礎教材高学年共通第12~15章
仮想化とクラウドの特徴を理解している。D2:1,2
16週 期末試験
試験解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3後11
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前9,前10,前11,前12,前13
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前2,前3,前4
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後10,後11,後12
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3後11,後13
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3後11,後13
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3後11,後13
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3後11,後13
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4前2,前3,前4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前14,前15
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後1,後2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4後7
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4前14,前15
その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4後13,後14
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。4後13,後14
基本的な暗号化技術について説明できる。4後13,後14
基本的なアクセス制御技術について説明できる。4後13,後14
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4後13,後14

評価割合

試験小テスト,レポートなど合計
総合評価割合9010100
基礎的能力601070
専門的能力30030