通信理論

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 通信理論
科目番号 4124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科(2019年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 三木成彦 他 著 「情報理論」 コロナ社
担当教員 德永 修一

到達目標

1.情報源のモデルを理解し,情報源が持つ情報量を説明できる。
2.具体的な情報源記号列を符号化できる。また,逆に符号列を復号できる。
3.各種情報量を理解し,具体的な通信路記号の符号化と受信した符号の復号・誤り検出・誤り訂正を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報源のモデルを理解し,情報源が持つ情報量を具体的に説明できる。情報源のモデルを理解し,情報源が持つ情報量の概要について説明できる。情報源のモデルを理解し,情報源が持つ情報量について説明できない。
評価項目2具体的な情報源記号列を符号化・復号化を説明できる。情報源記号列を符号化・復号化の概要を説明できる。情報源記号列を符号化・復号化を説明できない。
評価項目3各種情報量を理解し,具体的な通信路記号の符号化と受信した符号の復号・誤り検出・誤り訂正を説明できる。各種情報量を理解し,通信路記号の符号化と受信した符号の復号・誤り検出・誤り訂正の概要を説明できる。各種情報量を理解し,通信路記号の符号化と受信した符号の復号・誤り検出・誤り訂正の概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
通信を高能率・高信頼度で行い,そのセキュリティを保証するための基礎理論を習得する。確率論を基に,情報源の持つ情報量が定量化できることを知る。情報源符号化定理を背景に,通信を高能率で行うことができる符号の作成方法を習得する。各種情報量の意味を知り,与えられた通信路を効率よく使うための手法を知る。通信路符号化定理を背景に,通信を高信頼度で行うことができる符号の作成方法を習得する。
授業の進め方・方法:
教科書を基に学習項目ごとの内容について講義した後,例題を用いて説明する。練習問題についてはレポート課題とするので,各自自習しておくこと。確認の意味での小テストを適宜実施する。
注意点:
オフィスアワー:毎月曜日 放課後~ 17:00

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.通信のモデル 通信のモデルを理解する。 D2:1
2週 2.確率論の基礎
(1)確率,平均
確率論の基礎を理解する。D2:1
3週 2.確率論の基礎
(2)ベイズの定理
ベイズの定理を理解する。D2:1
4週 3.情報源符号化
(1)情報源のモデル
情報源のモデルを理解する。D2:1
5週 3.情報源符号化
(2)情報量
情報源が持つ情報量を計算できる。D2:2
6週 3.情報源符号化
(3)情報源符号の特徴
情報源符号の特徴を理解する。D2:1
7週 3.情報源符号化
(4)情報源符号化定理
情報源符号化定理を理解する。D2:1
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験問題の解答
4. 情報源符号
(1)ハフマン符号
ハフマン符号化方法を理解する。D2:1
10週 4. 情報源符号
(1)ハフマン符号
ハフマン符号で符号化・復号化できる。D2:2
11週 4. 情報源符号
(2)ランレングス符号
ランレングス符号化方法を理解する。D2:1
12週 4. 情報源符号
(2)ランレングス符号
ランレングス符号で符号化・復号化できる。D2:2
13週 4. 情報源符号
(3)ZL符号
ZL符号化方法を理解する。D2:1
14週 4. 情報源符号
(3)ZL符号
ZL符号で符号化・復号化できる。D2:2
15週 前期末試験
16週 試験問題の解答
5.各種情報量
(1)結合エントロピー
結合エントロピーを理解し,その情報量を計算できる。D2:1,2
後期
3rdQ
1週 5.各種情報量
(2)条件付きエントロピー
条件付エントロピーを理解し,その情報量を計算できる。D2:1,2
2週 5.各種情報量
(3)相互情報量
相互情報量を理解する。D2:1
3週 5.各種情報量
(3)相互情報量
相互情報量を計算できる。D2:2
4週 6.通信路符号化
(1)通信路のモデル
(2)通信路容量
通信路のモデルと通信路容量を理解する。D2:1
5週 6.通信路符号化
(2)通信路容量
通信路容量を計算できる。D2:2
6週 6.通信路符号化
(3)平均誤り率
平均誤り率を理解し,平均誤り率を計算できる。D2:1,2
7週 6.通信路符号化
(4)情報速度
情報速度を理解し,その速度を計算できる。D2:1,2
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験問題の解答
6.通信路符号化
(5)通信路符号化定理
通信路符号化定理を理解する。D2:1
10週 7.符号理論
(1)通信路符号の性質
通信路符号の性質を理解する。D2:1
11週 7.符号理論
(2)パリティ検査符号
パリティ検査符号を理解し,符号化と検査ができる。D2:1,2
12週 7.符号理論
(3)垂直水平パリティ検査符号
垂直水平パリティ検査符号を理解し,符号化と検査ができる。D2:1,2
13週 7.符号理論
(4)ハミング符号
ハミング符号を理解し,符号化と検査ができる。D2:1,2
14週 7.符号理論
(5)線形符号
線形符号を理解する。D2:1
15週 後期末試験
16週 試験問題の解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。4
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。4
その他の学習内容ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050
分野横断的能力0000000