流体力学特論

科目基礎情報

学校 香川高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 流体力学特論
科目番号 7405 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学専攻(建設環境工学コース)(2024年度以降入学者) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 柳川 竜一

到達目標

・静止流体についての力学的な説明ができる。
・物体まわりの流れの状況について理解できる。
・理想状態および実在状態での運動方程式を理解して説明できる。
・乱流や境界層といった局所性のある現象を理解して説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静止流体の基礎方程式の内容を図表を交え明確に説明することができる。静止流体の概要を理解し説明することができる。静止流体の概要を理解することができない。
評価項目2流体運動の基礎方程式の内容を図表を交え明確に説明することができる。流体運動の概要を理解し説明することができる。流体運動の概要を理解することができない。
評価項目3理想状態および実在状態の流体現象を理解し説明することができる。理想状態の流体現象を理解し説明することができる。理想状態の流体現象を理解し説明することができない。
評価項目4境界層や乱れの発生する局所性のある現象を理解し説明できる。境界層や乱れの発生する局所性のある現象を図表で把握する事ができる。境界層や乱れの発生する局所性のある現象を把握する事ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・この科目は企業で実務を担当していた教員が、その経験を活かし、流体運動に関する具体的事例を座学および演習形式で授業を行うものである。
・流体力学の基礎的知識であるオイラーの連続の式や運動方程式の復習に加え、完全流体の流れ,粘性流体の流れ,境界層,乱流等について理解を深める。
授業の進め方・方法:
配付資料を中心とした講義が基本であるが、各項目毎に基本的な考え方と理論について解説した後、内容を深めるため、演習問題を随時取り入れて行う。
授業開始までに予め教員が提示した実施範囲と配付資料の内容を確認・予習しておくこと。
この科目は学修単位のため、授業外学習として授業内容についてのレポート課題を課す。
注意点:
・定期試験の重み付けは試験回数で均等割として評価する。
・定期試験の実施が困難な場合は、到達度確認課題により評価を置き換える可能性がある。
・課題の提出遅れは評価なしとする。また、課題については採点し、その結果を踏まえて評価する事がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 静止流体の力学 静止流体に生じる応力を理解する。
2週 流れの種類と特徴 静止流体に生じる応力を理解する。
3週 運動流体の力学 流れの基本用語や現象を理解する。
物体まわりの流れについて,流れを特徴付ける現象を理解する。
4週 管路内の流れ 管路内の流れのエネルギー損失を理解する。
5週 伸縮・ずれ・回転流れ
オイラーとラグランジュ
流体の伸び運動・ずれ運動・回転運動について把握する。
オイラー・ラグランジュそれぞれの流体力学的視点について把握する。
6週 境界層の流体力学① 境界層付近の流れの現象について理解する。
7週 境界層の流体力学② 境界層付近の流れの現象について理解する。
8週 質量保存則 質量保存則を理解する。
2ndQ
9週 粘性流体の流れ(NS方程式) 非圧縮・粘性流体の運動方程式を理解する。
10週 NS方程式の厳密解① ポアズイユ流れの厳密解を理解する。
11週 NS方程式の厳密解② クェット流れ・重力流れの厳密解を理解する。
12週 開水路① 射流・常流を伴う流れ場の現象を理解し定式化を試みる。
13週 開水路② 水面形の定式化を理解する。
14週 微小振幅波理論 微小振幅波の定式化を理解する。
15週 身の回りで起こる流体力学現象 身の回りでおこる流体力学現象(例えば,ゴルフボールがよく飛ぶ理由,駅のホームで黄色い線の内側に入らない等)の理由を総合的に理解する。
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題提出合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力00000000
専門的能力700000030100
分野横断的能力00000000