機械製図1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械製図1
科目番号 110103 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 初心者のための機械製図(第5版):藤本 元・御牧拓郎(森北出版)/基礎製図練習ノート(実教出版)
担当教員 宮内 朗,浅地 豊久

到達目標

1.図面の役割と種類を理解できること
2.線の種類と用途を理解し、自らも作図し説明できる
3.3D立体を2D図面に表現する様々な投影法を理解し、第三角法を用いて『一義性』を持った「図面」を描くことができる
4.製図機械・製図器具を正しく使うことができる
5.図示された「図形」に「寸法」をわかりやすく、正確に記入することができる
6.サイズ公差・幾何公差・表面性状を理解し 必要で十分な図面を作成できる
7.製作図の書き方を理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1「図面」の必要性と役割を理解し説明できる。「図面」の中の「製作図」の役割と必要性を理解して説明できる。「図面」の必要性と役割を理解できない。
評価項目2「図面」に用いる線の種類と用途を説明でき、自らも線作図できる。基本的な線種(外形線、かくれ線、中心線、対称中心線など)について説明できるが、線作図にはまだ少しばらつきがある。 線の種類と用途を理解できない。線作図も意図(線の太さ、種類)をもって線作図できていない。
評価項目3第三角法を理解し、図面の図示として「主投影図」を中心に「補助投影図」「断面図」を正しく・解りやすく描ける。対象物の「主投影図」を選び、形体や特徴を第三角法で正しく図示できる。第三角法で作図するとき、「主投影図」の選択ができず、他の投影図も図示方法が誤っている。
評価項目4製図器具を正しく使い、線作図を行える。製図器具の使い方は知って線作図できるが、まだ少しばらつきがある。製図器具の使い方がわからず、正しく・きれいな線作図ができない。
評価項目5「寸法配置」「寸法記入法」を理解し、補助記号(φ、C、R、SRなど)や、ねじや穴の引き出し線一括表記を理解し、みやすく・誤解を招きにくい「図面」になっている。必要な「寸法」は記入しており、補助記号も資料を見て正確に記入できている。 寸法記入が複雑で 誤解を招きそうな部分がある 寸法の記入の仕方がわからない。
評価項目6寸法公差、幾何公差および表面性状について説明できるとともに、図面に正しく図示できる。公差および表面性状の図示方法を知っている。公差および表面性状を知らない。
評価項目7組立図と部品図を関連付けて図面をかくことができる。組立図および部品図をかくことができる。図面が書けない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくりの過程(プロセス)は、大きく、企画-設計-加工-組立-完成検査というプロセスを経てできあがる。
設計者の意図する要求事項や情報は「製作図(部品加工図)」に具現化され、加工/組立/検査のプロセスに伝達され、ものづくりが進んでゆく。また近年は、「図面」により、世界の地域を問わず同じものが出来上がることが要求され、言語や国の壁を乗り越えた「グローバルスタンダードな図面」を描くことを学ぶ必要がある。
そのために、日本では国際規格(ISO規格)と整合性をとりながら、「JIS(日本産業規格)」が国家規格として制定され、この『機械製図1』の科目の中では、JISの製図規格を学ぶとともに、手描きで「課題図演習」を行うことで、製図知識を深めるとともに、自らのレベルを評価・確認しながら、機械技術者として必要な製図技能を修得をする。
授業の進め方・方法:
教科書を中心とした講義で知識を学び、基礎製図練習ノートなどで作図することで、知識と技能を修得する。
注意点:
本教科では提出図面が全課題について提出されていない場合,単位は認められないため十分留意する事。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
本科目は履修要覧(p.9)に記載する「①必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 図面の役割 線と文字 図面のフォーマット      12
2週 各種投影法,正投影法の理解と表し方 3
3週 投影図(第三角法、立体図)の描き方① 34
4週 投影図(第三角法、立体図)の描き方② 34
5週 図面の作成演習1 34
6週 図面の作成演習2 34
7週 中間試験
8週 補助投影図の表し方 34
2ndQ
9週 断面図の表し方 3
10週 図面の作成演習3 34
11週 展開図の表し方 3
12週 図面の作成演習4 34
13週 立体的図示法による表し方 3
14週 図面の作成演習5 34
15週 期末試験
16週 まとめ 1234
後期
3rdQ
1週 寸法の表し方1 5
2週 寸法の表し方2 5
3週 図面の作成演習7 345
4週 寸法公差およびはめあい1 6
5週 寸法公差およびはめあい2 6
6週 図面の作成演習8 345
7週 中間試験
8週 図面による質量計算の説明と演習 56
4thQ
9週 幾何公差についての説明と演習1 6
10週 表面性状についての説明と演習1 6
11週 図面のフォーマット、製作図について 7
12週 製作図面の作成1 34567
13週 製作図面の作成2 34567
14週 製作図面の作成3 34567
15週 期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4前1
製図用具を正しく使うことができる。4前4
線の種類と用途を説明できる。4前1
物体の投影図を正確にかくことができる。4前2,前3,前4,前8
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4後1,後2
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4後4,後5,後9,後10
機械設計標準規格の意義を説明できる。4前1,前2,後1,後2,後4,後5,後9,後10

評価割合

試験図面合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000