応用物理3

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理3
科目番号 110404 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅱ 柴田洋一 他5名 大日本図書
担当教員 大村 泰

到達目標

回転による運動エネルギーを理解し、力学的エネルギーを用いて剛体の運動が解析ができる。
抵抗のない自由振動の運動方程式立て、その微分方程式を解くことができる。
粘性抵抗のある自由振動に関する運動方程式を立て、その結果より運動を理解できる。
物体を強制振動させた場合の運動方程式を立て、共振付近での挙動を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 剛体の回転による運動エネルギーが計算でき、力学的エネルギーの関係式から、剛体の運動を 求めることができる。回転の運動を含めた力学的エネルギーの関係式より、剛体の運動を解析することができる。剛体の回転の運動エネルギーが計算できる。力学的エネルギーの関係式を立てることができる。剛体の回転の運動エネルギーが計算できる。力学的エネルギーの関係式を立てることができない。
評価項目2 単振動する物体の運動方程式を理解し、初期値からその解を求めることができる。単振動を行う種々の剛体の運動に対して運動方程式を立てることができ、解を求めてその運動が説明できる。ばね振り子、単振り子について運動方程式を立てることができる。その解が正弦波となることが理解できる。ばね振り子、単振り子について運動方程式を立てることができない。運動が正弦波となることが理解できない。
評価項目3 粘性抵抗のある自由振動に関する運動方程式を立て、係数の違いに起因する運動の違いを理解する。粘性抵抗のある自由振動に関する運動方程式を立て、係数の違いによる各々の結果を導くことができ、それぞれの運動の違いについて説明できる。粘性抵抗のある自由振動に関する運動方程式を立て、係数の違いによる各々の結果を表すことができる。それらの変化の概形が説明できる。粘性抵抗のある自由振動に関する運動方程式を立てることができない。係数の違いによる各々の運動の違いが理解できない。
物体を強制的に振動させた場合の運動方程式を立て、その運動についての特性を理解する。物体を強制的に振動させた場合の運動方程式を立て、その解を導くことができる。さらにその運動についての特性を説明できる。物体を強制的に振動させた場合の運動方程式を立てることができる。その解についておおまかな特徴を理解できる。物体を強制的に振動させた場合の運動方程式を立てることができない。その解についておおまかな特徴を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

工学基礎知識 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
応用物理1、応用物理2に続くこの科目では、剛体の力学的エネルギーおよび振動現象を取扱う。力学的エネルギー保存則や摩擦などを含めたエネルギー収支から剛体の運動を解析する。さらに、単振動、減衰振動、強制振動について学び、共振など現実の機械部品で考慮しなければならない事象について理解を深める。
授業の進め方・方法:
剛体の力学、振動について微分方程式を用いて学ぶので「数学B-3」の微分方程式の解法をしっかり復習しておくこと。また,これらの微分方程式は微分演算子法やラプラス変換を用いて解くこともできるので,「応用数学A」および「メカトロニクス応用」などとの関連がある。また,微分方程式の数値解析も可能であるので「数値計算」の応用問題としても取り扱うことができる。
注意点:
後期のみの科目であり、試験の機会は2回となる。
この単位を修得せずに進級した場合、評点が40点未満では進級した年度で単位追認試験を受けられない。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、剛体の力学的エネルギー 1
2週 剛体の力学的エネルギー収支 2
3週 ばねの単振動 2
4週 単振り子・剛体振り子 3
5週 単振動の初期値問題 3
6週 いろいろな単振動 4
7週 中間試験 4
8週 答案返却・解説 1,2,3,4
4thQ
9週 ダンパーのある振動 4
10週 正弦波の合成と分解 4
11週 減衰振動(初期値問題) 4
12週 過減衰と臨界減衰 4
13週 強制振動(抵抗なし) 4
14週 強制振動(粘性抵抗あり) 4
15週 学年末試験 4
16週 答案返却・解説
連成振動
4

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000