水力学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 水力学
科目番号 110407 科目区分 専門 / 選択必修・学修単位
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 水力学;宮井善弘,木田輝彦,仲谷仁志,巻幡敏秋 共著 (森北出版)
担当教員 谷脇 充浩

到達目標

1.流体の性質を理解できる
2.マノメータを用いて圧力を求めることができる
3.圧力および圧力中心を求めることができる
4.浮力を求めることができる
5.質量保存側と連続の式が理解できる
6.エネルギー保存則とベルヌーイの式が理解できる
7.運動量理論が理解できる
8.流れの状態とレイノルズ数が理解できる
9.管路系のエネルギー損失を見積もることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流体の性質について、定義と力学的な取り扱い方を説明できる。流体の性質について、定義を説明できる。流体の性質を知らない。
評価項目2任意の形状のマノメータにおいて、圧力計算ができる。単純な形状のマノメータにおいて、圧力の計算ができる。マノメータを用いた圧力計算ができない。
評価項目3任意の形状に作用する圧力および圧力中心を計算できる。平面に作用する圧力および圧力中心を計算できる。圧力および圧力中心を計算できない。
評価項目4任意の形状および状態の浮力を計算できる。単純な形状の浮力を計算できる浮力が計算できない。
評価項目5連続の式の導出方法を理解し、管路内の流量、流速を正しく計算できる。連続の式を用いて、管路内の流量、流速を計算できる。連続の式を理解できない。
評価項目6ベルヌーイの式の導出方法を理解し、様々な流れ場においてベルヌーイの式を活用できる。ベルヌーイの式を用いて単純な流れ場のエネルギー計算ができる。ベルヌーイの式が理解できない。
評価項目7運動量理論の導出方法について理解し、様々な流れ場に適用することができる。運動量理論を単純な流れ場に適用することができる。運動量理論が理解できない。
評価項目8レイノルズ数の定義を理解し、レイノルズ数を用いて流れの状態を説明できる。レイノルズ数を用いて流れの状態を説明できる。レイノルズ数を知らない。
評価項目9ムーディ線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 ダルシーワイズバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。ダルシーワイズバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。管摩擦損失を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
経験的に,具体的に,マクロ的に,実験結果などを取り入れて,流体の流動,力学的挙動をできるだけ平易,簡潔に取り扱う。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義を中心に授業を進め、例題問題、実用問題を解きながら理解を深める。
注意点:
「水力学」は機械工学分野の一つの柱である。金属などの硬いイメージとは逆に、身近にある水(空気)の柔軟かつ滑らかな性質を取り扱う。毎日、飲んだり触れたりする水(空気)の性質や“流れ”について工学的に理解しよう。
この科目は学修単位科目であるので、(90時間-講義時間)以上の自学自習を必要とする。したがって、科目担当教員が課した課題のうち、(90時間-講義時間)× 3 /4 時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。(各課題ごとの時間は担当教員が設定する。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 流体の性質(密度・比重・比体積) 1
3週 流体の性質(圧縮性、粘性) 1
4週 流体の性質(表面張力) 1
5週 静止流体の圧力 1,2
6週 圧力の測定(マノメータ他) 2
7週 水力学演習1 1,2,3
8週 中間試験
2ndQ
9週 容器壁に及ぼす液体の力(全圧力と圧力中心) 3
10週 浮力と浮揚体 4
11週 完全流体の流れ 5
12週 一次元流れの場合の基礎方程式 5
13週 連続の式(質量保存則) 5
14週 オイラーの運動方程式 6
15週 水力学演習2 3,4,5,6
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 流体におけるエネルギー保存則 6
2週 ベルヌーイの式 6
3週 ベルヌーイの式の応用1 6
4週 ベルヌーイの式の応用2 6
5週 運動量の法則 7
6週 運動量の法則の応用 7
7週 水力学演習3 5,6,7
8週 中間試験
4thQ
9週 層流と乱流 8
10週 円管内の層流(ハーゲン・ポアズイユの法則) 8
11週 円管内の乱流 8
12週 管摩擦による圧力損失 9
13週 管路における各種の損失 9
14週 管路の総損失と管路の設計 9
15週 水力学演習4 8,9
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。4
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。4
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。4
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。4
パスカルの原理を説明できる。4
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。4
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。4
物体に作用する浮力を計算できる。4
定常流と非定常流の違いを説明できる。4
流線と流管の定義を説明できる。4
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
オイラーの運動方程式を説明できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000