電磁気学1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電磁気学1
科目番号 121303 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学(第2版・新装版)安達三郎他・森北出版、演習 電気磁気学(新装版)大貫繁雄他・森北出版
担当教員 加藤 茂

到達目標

1. クーロンの法則により電荷に働く力を計算できること。
2. ガウスの定理等により、電界を計算できること。
3. 電位や電位差を計算できること。
4. 静電容量や蓄えられているエネルギーを計算できること。
5. 異なる誘電体を含む場合に、電束密度、電界、電位差等を計算できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クーロンの法則に関する複雑な問題を解くことができるクーロンの法則に関する単純な問題を解くことができるクーロンの法則の問題の計算ができない
評価項目2電界に関する複雑な問題を解くことができる電界に関する単純な問題を解くことができる電界の計算ができない
評価項目3電位や電位差に関する複雑な問題を解くことができる電位や電位差に関する単純な問題を解くことができる電位や電位差の計算ができない
評価項目4静電容量や蓄えられているエネルギーに関する複雑な問題を解くことができる静電容量や蓄えられているエネルギーに関する単純な問題を解くことができる静電容量や蓄えられているエネルギーの計算ができない
評価項目5異なる誘電体を含む場合の、電束密度、電界、電位差等の複雑な問題を解くことができる異なる誘電体を含む場合の、電束密度、電界、電位差等の単純な問題を解くことができる異なる誘電体を含む場合の、電束密度、電界、電位差等の計算ができない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電荷によって生ずる電界や電束を、電気力線や電束を表す仮想の線で表現し、ガウスの定理を用いて計算する。また、力で定義される電界とエネルギーで定義される電位を、微分・積分を用いて相互に関係づけ、導体を含む系の電界と電位から、コンデンサの静電容量とこれに蓄えられるエネルギーを導出する。誘電体の分極と、静電容量、誘電率・比誘電率の関係を明らかにする。
授業の進め方・方法:
板書を中心に行う。小テスト、課題の提出を求める。
注意点:
電磁気学は電気工学の基礎となる原理や法則をまとめたものです。したがって、その内容は電気工学を学ぶ者として、どうしても身につけておく必要があります。特に、電界、電位、静電容量などの物理量の意味をしっかりと身につけて、自分自身の言葉でその説明ができるように心がけて下さい。
この科目は4年の「電磁気学 2」に続き、また、5年の「電力工学 B」では、送電線の放電現象と静電容量の計算に必要です。また、多くの大学、専攻科の電気系学科等への進学に際し、その学力試験には電磁気学が課せられています。本科目は、無線従事者・電気工事士・電気主任技術者関連科目です。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
本科目は履修要覧(p.9)に記載する「②専門基礎科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電荷、電荷間の力、クーロンの法則 1
2週 電界の定義 1,2
3週 電気力線による電界の表し方 2
4週 ガウスの定理 2
5週 電荷が球状に分布している場合の電界計算 2
6週 電荷が円筒状に分布している場合の電界計算 2
7週 電荷が無限平面状に分布している場合の電界計算 2
8週 静電誘導、前期中間試験 1
2ndQ
9週 平行平板導体の電界 2
10週 誘電体と誘電率(1) 2
11週 誘電体と誘電率(2) 2
12週 電束密度と電界の関係 2
13週 電束密度とガウスの定理 2
14週 前期の復習
15週 期末試験
16週 試験返却と総まとめ
後期
3rdQ
1週 異なる誘電体を含む場合の電束密度、電界の計算(1) 5
2週 異なる誘電体を含む場合の電束密度、電界の計算(2) 5
3週 電位と電位差 3
4週 真空の場合の電位、電位差の計算 3
5週 誘電体を含む場合の電位、電位差の計算 5
6週 電位差と電界の関係 2,3
7週 電気影像法 1,2
8週 静電容量、後期中間試験 4
4thQ
9週 静電容量とコンデンサの接続 4
10週 コンデンサに蓄えられるエネルギー 4
11週 静電容量の計算(1)平行板 4
12週 静電容量の計算(2)同心球、同心円筒 4
13週 点電荷による電位の重ね合わせ 3
14週 応用問題 (1)
15週 応用問題 (2)
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気電場・電位について説明できる。4前1,前2,前3,前8,前9,後3,後4,後5,後6,後13
クーロンの法則が説明できる。4前1,前2,前3,前8,前9
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4前1,前2,前3,前8,前9,後7
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4前1,前2,前3,前5,前6,前7,前9,後1,後2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4前1,前2,前3,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後7
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4前9,前10,前11,前12,前13,後1,後2
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4前9,前10,前11,前12,前13,後1,後6,後8,後9,後10,後11,後12
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後8,後9,後10,後11,後12
静電エネルギーを説明できる。4後9,後10,後11,後12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト・課題提出合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000