電気機器A

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気機器A
科目番号 121429 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 深尾、他:First Stageシリーズ 電気機器概論(実教出版)
担当教員 加藤 克巳

到達目標

1.直流機の構造、動作原理を理解すること
2.変圧器の構造、動作原理、特性を理解すること
3.変圧器の等価回路を理解し使えるようにすること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1直流機の構造、動作原理を理解し、諸計算に応用できる直流機の構造、動作原理を示すことができる直流機の構造、動作原理を示すことができない
評価項目2変圧器の構造、動作原理、特性を理解し、諸計算に応用できる変圧器の構造、動作原理、特性を示すことができる変圧器の構造、動作原理、特性を示すことができない
評価項目3変圧器の等価回路を理解し、諸計算に応用できる変圧器の等価回路を示すことができる。変圧器の等価回路を示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気機器のうち直流機、変圧器について学ぶ。なぜ回転するのか、なぜ起電力を発生するのか、なぜこのような運転特性が得られるか、等を、電磁気現象や機器の構造と関連づけて学ぶ。
授業の進め方・方法:
反転授業の形式で進める。授業に先立ち動画等で講義資料を用意するので、自宅学習により基礎知識を修得すること。その時点で不明な点は、チャット等による質問や教科書・参考書を調べるなどして、授業開始までに不明な点を無くしておくこと。そのうえで、授業時間は主に演習課題を解き、授業最後にレポートとして提出すること。また授業終了後にCBT形式による小テストを受けること。
注意点:
電気工事士・電気主任技術者関連科目である。
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
本科目は履修要覧(p.10)に記載する「④選択科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、電気機械エネルギー変換 1.直流機の構造、動作原理を理解すること
・電気と他(機械、熱、光など)との相互間のエネルギー変換とその実例が説明できる。
・電気エネルギーへの変換の意義変換について説明できる。
2週 電動機・発電機の基本原理(フレミングの右手・左手則) 1.直流機の構造、動作原理を理解すること
・フレミングの右手則、左手則を用いた電磁力や起電力の向きを求めたり、値の計算ができる。
・フレミングの法則が、電動機、発電機の基本原理となりうる理由を説明できる。
3週 直流機の構造と巻線法 1.直流機の構造、動作原理を理解すること
・直流機に含まれる界磁、電機子、鉄心、巻線といった構成要素の構造と役割について説明できる。
・重ね巻、波巻などの巻線構造について説明できる。
4週 直流発電機の理論、電機子反作用 1.直流機の構造、動作原理を理解すること
・重ね巻を中心に、巻線構造と発生する電圧・電流の関係について説明できる。
・電機子反作用の発生理由と抑制法を説明できる。
5週 直流発電機の結線と出力特性 1.直流機の構造、動作原理を理解すること
・他励、分巻、直巻などの励磁方式とその等価回路について説明できる。
・各種励磁方式における等価回路を用いて、起電力、電圧、電流、損失、効率等の計算ができる。
6週 直流電動機の理論と出力特性 1.直流機の構造、動作原理を理解すること
・各種励磁方式に対する等価回路を用いて、トルクや回転数等の値を計算できる。
7週 中間試験
8週 変圧器の原理と構造、変圧器の理論 2.変圧器の構造、動作原理、特性を理解すること
・変圧器を構成する各部の役割を説明できる。
・変圧器の基本原理である電磁誘導を用いて、変圧器の動作原理や一次・二次側の電圧・電流の関係を説明できる。
4thQ
9週 理想変圧器と実際の変圧器、変圧器の等価回路 2.変圧器の構造、動作原理、特性を理解すること
・理想変圧器とは何か、どのような仮定を想定したものかを説明できる。
・理想変圧器と実際の変圧器の違いを説明し、実際の変圧器の等価回路が描ける。
10週 変圧器の簡易等価回路 3.変圧器の等価回路を理解し使えるようにすること
・二次側を一次側へ換算し、変圧器の等価回路を簡易等価回路におきかえる手順を説明できる。
・変圧器回路定数の算出方法を説明し、実際に計算できる。
11週 変圧器の等価回路を用いた各種計算 3.変圧器の等価回路を理解し使えるようにすること
・変圧器の負荷に対する特性として、電圧変動率を計算できる。
・%抵抗降下、%リアクタンス降下を用いた電圧変動率の計算ができる。
12週 変圧器の損失、効率 3.変圧器の等価回路を理解し使えるようにすること
・変圧器で発生する各種損失について説明できる。
・規約効率を計算できるとともに、最大効率の条件を述べることができる。
・全日効率を計算できる。
13週 単巻変圧器、三相変圧器1 2.変圧器の構造、動作原理、特性を理解すること
・単巻変圧器の基本構造を説明できる。
・負荷を含めた三相変圧器の結線(Y-Y、Y-Δ等)と、それぞれに対する一次/二次電圧比を導出できる。
14週 三相変圧器2 2.変圧器の構造、動作原理、特性を理解すること
・三相変圧器に対する電圧・電流などの各種計算ができる
・V-V結線変圧器の基本原理と得失を説明できる。
15週 期末試験
16週 試験返却と復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力直流機の原理と構造を説明できる。4後2,後3,後4
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。4後8,後9,後10

評価割合

試験レポート小テスト合計
総合評価割合601030100
基礎的能力0000
専門的能力601030100
分野横断的能力0000