数値計算

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数値計算
科目番号 121513 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 C言語による数値計算入門―解法・アルゴリズム・プログラム  皆本 晃弥 著 サイエンス
担当教員 加藤 克巳

到達目標

1.数値計算で生じる種々の誤差について説明できる。
2.連立一次方程式の数値計算法を用いて方程式を解くことができる。
3.非線形方程式の数値計算法を用いて方程式を解くことができる。
4.補間や数値積分を数値計算によって行うことができる。
5.常微分方程式の数値計算法を理解し、解くことができる。
6.電気回路、電磁気問題における数値計算の役割を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 数値計算で生じる誤差の種類やその原因を挙げ、誤差を減らす対策法を説明できる 数値計算で生じる誤差の種類やその原因を挙げることができる数値計算で生じる誤差の種類やその原因を挙げることができない
評価項目2連立一次方程式の、種々の数値計算法の特徴の違いを理解し、正しく使い分けて方程式を解くことができる連立一次方程式の数値計算法の原理を理解し、方程式を解くことができる連立一次方程式の数値計算法を用いて、方程式を解くことができない
評価項目3 非線形方程式の、種々の数値計算法の特徴の違いを理解し、正しく使い分けて方程式を解くことができる 非線形方程式の数値計算法の原理を理解し、方程式を解くことができる非線形方程式の数値計算法を用いて、方程式を解くことができない
評価項目4補間や数値積分の、種々の数値計算法の特徴の違いを理解し、正しく使い分けて問題を解くことができる補間や数値積分の数値計算法の原理を理解し、問題を解くことができる補間や数値積分の数値計算法を用いて、問題を解くことができない
評価項目5常微分方程式の、種々の数値計算法の特徴の違いを理解し、正しく使い分けて問題を解くことができる常微分方程式の数値計算法の原理を理解し、問題を解くことができる常微分方程式の数値計算法を用いて、問題を解くことができない
評価項目6 複雑な電気回路や電磁気現象を数値計算モデルに置き換え、数値計算を応用して問題を解くことができる 電気回路や電磁気現象を数値計算モデルに置き換え、数値計算法を応用する流れを説明できる電気回路や電磁気現象に対して数値計算法を応用する流れを説明できない

学科の到達目標項目との関係

工学基礎知識 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学、自然科学の分野における複雑な数式問題に対して、解析的に答えが求まる場合は非常に少ない。その答えを求める手段としてコンピュータを用いた数値解析手法が要求される。この科目では、多くの問題に汎用的に使用される基本的な数値解析アルゴリズムを学習する。まず、そのアルゴリズムの理論を学習し、課題演習による実際のプログラミングを通して実用できる技術を身につける。
授業の進め方・方法:
パワーポイントを用いた講義を中心に進める。
注意点:
授業は数値計算アルゴリズムの学習を中心に行います。アルゴリズムの解説の時に簡単な計算による課題演習を行いますので必ず電卓を用意してください。情報処理技術者関連科目
プログラミング演習はC言語を用いますので、2,3年次のプログラミング1、2について充分復習しておいてください。また基礎知識として必要なので、2進数の計算、行列・ベクトル計算、微分積分、微分方程式等の復習をしっかりとしておいてください。また、これらの数値解析手法は、実験等におけるデータの計算・数式化などに是非活用して下さい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 浮動小数点数の正規化、数値計算における誤差とその対策 1
3週 IEEE754規格の浮動小数点数の表現方法 1
4週 連立一次方程式の解法(ガウスの消去法) 2
5週 連立一次方程式の解法(ピボット選択、LU分解) 2
6週 まとめと復習 1,2
7週 中間試験
8週 試験返却、非線形方程式の解法(2分法) 3
2ndQ
9週 非線形方程式の解法(ニュートン法、割線法) 3
10週 連立一次方程式の解法(ヤコビ法とガウスザイデル法) 2
11週 連立一次方程式の解法(SOR法と共役勾配法) 2
12週 補間と近似(最小2乗法) 4
13週 補間と近似(ラグランジュ補間、多項式補間) 4
14週 補間と近似(ニュートン補間、スプライン補間) 4
15週 まとめと復習 2,3,4
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 数値積分(台形公式、シンプソン公式) 4
2週 数値積分(ガウス・ルジャンドルの積分公式) 4
3週 常微分方程式(オイラー法) 5
4週 常微分方程式(ホイン法・ルンゲクッタ法) 5
5週 常微分方程式(アダムスの公式) 5
6週 連立微分方程式と高階微分方程式 5
7週 まとめと復習 4,5
8週 中間試験
4thQ
9週 境界値問題 5,6
10週 有限要素法 6
11週 差分法 6
12週 交流回路計算と数値計算 6
13週 過渡現象と数値計算 6
14週 電磁気現象と数値計算 6
15週 まとめと復習 5,6
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー数値計算の基礎が理解できる3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。4
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト・課題演習合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000