電力工学B

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電力工学B
科目番号 121522 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 加藤克巳、三島裕樹、井口傑:「実践的技術者のための電気電子系教科書シリーズ 電力工学」、理工図書
担当教員 加藤 克巳

到達目標

1.電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。
2.電力システムの経済的運用や電力品質について説明できる。
3.送電線、配電線の特性計算ができる。
4.送電線、配電線の故障に対する安定性や保護について説明できる。
5.直流送電の基本構成と利点が説明できること
6.電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1さまざまな電力システムの構成要素とその役割を述べ、得失を比較できるさまざまな電力システムの構成要素とその役割を述べることができるさまざまな電力システムの構成要素とその役割を述べることができない
評価項目2電力システムの経済的運用や電力品質維持の意義を説明し、計算ができる電力システムの経済的運用や電力品質維持の意義を説明できる電力システムの経済的運用や電力品質維持の意義を説明できない
評価項目3特性計算・故障計算により送電・配電線の電圧・電流が計算でき、それが送電・配電線の運用に有用であることを説明できる特性計算・故障計算により送電・配電線の電圧・電流が計算できる特性計算・故障計算により送電・配電線の電圧・電流が計算できない
評価項目4送電・配電線の故障の計算ができ、それに対する安定性や保護方式を説明できる。送電・配電線の故障に対する安定性や保護方式を説明できる。送電・配電線の故障に対する安定性や保護方式を説明できない。
評価項目5直流送電の基本構成とその役割を説明できる直流送電の基本構成を説明できる直流送電の基本構成を説明できない
評価項目6 電力系統が周囲環境に及ぼす影響を挙げ、その低減対策を説明できる 電力系統が周囲環境に及ぼす影響を挙げることができる電力系統が周囲環境に及ぼす影響を挙げることができない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電力工学のうち、発電を除く送電、配電、変電について学修する。また電力システムと周囲環境との関わりや経済性との関係などについても学ぶ。
授業の進め方・方法:
パワーポイントを用いた講義を中心に実施する。毎回Webテストを宿題として課す。
注意点:
電気を送るのに対して、故障対策、安定性、雷対策、環境対策、経済性などさまざまなことを考慮してシステムが出来上がっていることを学習して欲しい。電気工事士・電気主任技術者関連科目である。 電力工学Bは、前年度に学習した電力工学Aや電気法規とともに電気主任技術者認定に必ず必要な科目の一つである。将来、電気主任技術者の認定を受けよう考えている人は必ず修得すること。回路理論1~3、電磁気学1、2の知識が必要となるのでよく復習しておくこと。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
本科目は履修要覧(p.9)に記載する「④選択科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 電気エネルギーと電力システム 1
3週 電力システムの基本構成と運用 1
4週 電力システムと環境との関わり、誘導障害 5
5週 送配電・変電の基本構成と設備形態 1
6週 送電システムと電力品質 2
7週 電力システムの経済的運用 2
8週 中間試験
2ndQ
9週 送電線の線路定数(R、L、C) 3
10週 送電線路の等価回路1 3
11週 送電線路の等価回路2 3
12週 送電線路の等価回路3 3
13週 送電線路の電圧降下 3
14週 電力円線図 3
15週 調相とその役割 3
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 電力システムの安定度 4
2週 中性点接地方式、有効接地系 4
3週 電力システムの保護 4
4週 故障計算1 4
5週 故障計算2 4
6週 故障計算3 4
7週 単位法 4
8週 中間試験
4thQ
9週 直流送電 5
10週 配電線の基本構成 3
11週 配電線の特性計算 3
12週 配電線の電圧降下、電力損失と制御 3
13週 変電の基本構成と役割 3
14週 変電機器 3, 4
15週 過電圧保護と絶縁協調 4
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4前3,前5,後10,後13
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4後9
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4前6
電力システムの経済的運用について説明できる。4前7
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4前4

評価割合

試験確認テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000