制御工学1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 制御工学1
科目番号 130423 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 制御基礎理論 - 古典から現代まで - (著者: 中野,美多, 出版: コロナ社)
担当教員 松木 剛志

到達目標

1.ラプラス変換を用いて,システムの入出力特性を伝達関数で表現することができる.
2.ブロック線図を用いてシステムを表現することができる.
3.システムの過渡特性について,ステップ応答を用いて説明できる.
4.システムの定常特性について,定常偏差を用いて説明できる.
5.システムの周波数特性について,ボード線図を用いて説明できる.
6.フィードバック制御系の安定判別法について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換・逆変換を用いて,システムの動特性を表した微分方程式を解くことができる.ラプラス変換を用いて,システムの入出力特性を伝達関数で表現することができる.ラプラス変換を用いて,システムの入出力特性を伝達関数で表現することができない.
評価項目2ブロック線図を等価変換してシステムの表現を変えることができる.ブロック線図を用いてシステムを表現することができる.ブロック線図を用いてシステムを表現することができない.
評価項目3スッテプ応答を求め,過渡特性の諸量を計算できる.システムの過渡特性について,ステップ応答を用いて説明できる.システムの過渡特性について,ステップ応答を用いて説明できない.
評価項目4フィードバック制御系において,目標信号に対する定常偏差を計算できる.システムの定常特性について,定常偏差を用いて説明できる.システムの定常特性について,定常偏差を用いて説明できない.
評価項目5システムの周波数特性として,ボード線図の概形を描くことができる.システムの周波数特性について,ボード線図を用いて説明できる.システムの周波数特性について,ボード線図を用いて説明できない.
評価項目6フィードバック制御系の安定判別ができ,特性補償による安定性の改善ができる.フィードバック制御系の安定判別法について説明できる.フィードバック制御系の安定判別法について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
古典制御理論の基礎となる、ラプラス変換の応用、時間応答の求め方、制御系の定常特性と過渡特性の評価法、周波数領域での解析の基礎となるボード線図とベクトル軌跡について、講義とMATLABを用いたシミュレーションを併用して授業する。
授業の進め方・方法:
本科目では関連科目である数学、基礎電気数学の内容は習得済みとして進める。また本科目の理解には講義内容の予習・復習が必要であり、学修課題を通して修得した内容の再考に努めて欲しい。また本科目の内容は、後期に履修する制御工学2、5年次開講の制御工学3につながっていく。
注意点:
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
 本科目は履修要覧(p.9)に記載する「④選択科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 学修背景: 「制御」の歴史
2週 数学的準備(1): ラプラス変換の定義と諸性質(線形性,推移,初期値/最終値定理) 1
3週 数学的準備(2): ラプラス逆変換と展開定理 1
4週 数学的準備(3): ラプラス変換を用いた常微分方程式の解法 1
5週 動的システムの表現: 伝達関数とブロック線図 1,2
6週 時間応答(1): インパルス応答とステップ応答 3,4
7週 中間試験期間
8週 時間応答(2): 定常特性と過渡特性 3,4
2ndQ
9週 周波数応答(1): ベクトル軌跡 6
10週 周波数応答(2): ボード線図 5
11週 制御系の安定性(1): 極と安定条件 6
12週 制御系の安定性(2): ラウス・フルビッツの安定判別法とナイキストの安定判別法 6
13週 制御系の安定性(3): 安定余裕(ゲイン余裕,位相余裕) 6
14週 特性補償 6
15週 期末試験
16週 試験内容の考察

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4前5
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4前5
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4前6
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4前8
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4前10,前13
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4前11,前12,前13

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00