電子工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子工学
科目番号 130503 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 西村信雄、落山謙三、 改訂電子工学 (コロナ社)
担当教員 手束 明稔

到達目標

1. 電子の電荷量や質量などの基本性質およびエレクトロンボルトの定義を説明でき、単位換算等の計算ができる
2. 結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる
3. pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できる
4. バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる
5. 電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる
6. 電子および光放出の原理を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子の電荷量や質量などの基本性質およびエレクトロンボルトの定義を説明でき、単位換算等の計算ができる電子の電荷量や質量の基本定数およびエレクトロンボルト(eV)の定義を説明でき、eVとJ(ジュール)の単位換算ができる電子の電荷量や質量の基本定数およびエレクトロンボルト(eV)の定義を説明できない、eVとJ(ジュール)の単位換算ができない
評価項目2結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できるエネルギーバンドの形成を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できない
評価項目3pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できるエネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できるエネルギーバンド図を用いてpn接合の電流-電圧特性を説明できない
評価項目4バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できるエネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できるエネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できない
評価項目5電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる電界効果トランジスタの構造を説明できる電界効果トランジスタの構造を説明できない
評価項目6原子や金属、半導体の様々な電子および光放出の原理を説明できる金属や半導体の電子および光放出の原理を説明できる金属や半導体の電子および光放出の原理を説明できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
最近の数年間に超高集積化のために益々微細化された素子の開発が行われ、本校では習っている古典電磁気学等では理解できない種々多くの電子素子が開発されている。しかも、これらは量子力学でしか理解できない。この基本原理を深く理解していればこれらの新しい素子に親しみを持つことが出来る。
授業の進め方・方法:
本講では到達目標にある種々の例を用いてこの基本原理に触れることを中心に講義をする。教科書で扱う内容を補うため、プリント等の参考資料を配布して原子物理の基本を理解することを念頭に授業を進める。 
注意点:
適宜学生の理解度をチェックし、必要に応じて演習を実施し、レポート課題を課す。課題は必ず提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子の性質と物理現象 1
2週 原子の構造 1
3週 原子のエネルギー準位 1
4週 原子の超微細構造 1
5週 熱エネルギーと分子運動 1
6週 金属、半導体、絶縁体とバンド理論 2
7週 半導体の導電現象 2
8週 中間試験
2ndQ
9週 電子の統計分布、フェルミレベル 2
10週 n型半導体、p型半導体 3
11週 pn接合とその特性 3
12週 pn接合のエネルギー帯図 3
13週 pn接合の降伏現象と静電容量 3
14週 ショットキー接触とオーミック接触 3
15週 半導体応用素子 3
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 トランジスタの動作原理 4
2週 キャリアの拡散方程式と密度勾配 4
3週 トランジスタの静特性 4
4週 トランジスタの電流増幅率 4
5週 トランジスタの遮断周波数 4
6週 トランジスタの等価回路(1) 4
7週 トランジスタの等価回路(2) 4
8週 中間試験
4thQ
9週 FETの動作原理 5
10週 FETの静特性と等価回路 5
11週 バイポーラトランジスタとFETとの違いについて 4,5
12週 メーザー・レーザーの原理 6
13週 マイクロ波・レーザー光と原子双極子モーメント 6
14週 電子放出と電子管 6
15週 気体中の放電と放電管 6
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000