電子工学2

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子工学2
科目番号 130524 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:西村信雄、落山謙三、改訂電子工学 (コロナ社)/参考資料:電子工学2テキスト 新居浜高専・電子制御工学科編集
担当教員 福田 京也

到達目標

1. バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる
2. 電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる
3. 光放出および電子放出の原理を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できるエネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できるエネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できない
評価項目2電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる電界効果トランジスタの構造を説明できる電界効果トランジスタの構造を説明できない
評価項目3レーザ発振による光放出および原子や金属等からの電子放出の原理を説明できる一般的な光放出および電子放出の原理を説明できる光放出および電子放出の原理を説明できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
エレクトロニクス(electronics)は日本語では電子工学と訳され、そのカバーする内容は非常に広範囲にわたっている。電子工学は、真空管に代表される真空電子工学、放電管に代表される気体電子工学、半導体の電気的・磁気的・光学的性質を利用した各種半導体素子を扱う半導体電子工学、光と原子や電子の相互作用を扱う量子電子工学など、多岐にわたる内容を含む。電子の振る舞いを理解するためには量子力学の理解が必要であるが、本講義では電子工学における重要なポイントを取り上げ、バイポーラトランジスタ中のキャリアの振る舞い、電界効果トランジスタの動作原理、原子や物質中の電子及び光放出の原理について学ぶ。
授業の進め方・方法:
本講では到達目標にある種々の例を用いてこの基本原理に触れることを中心に講義をする。教科書で扱う内容を補うため、プリント等の参考資料を配布して原子物理の基本を理解することを念頭に授業を進める。授業は、電子工学に関する実習とオンデマンド授業を組合せるブレンド型(人数を制限した対面実習とオンライン講義を授業週でブレンドする)講義とし、教育効果の向上を図る。
注意点:
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。
・オンデマンド授業における出席確認は、授業日から一週間以内(例:金曜にオンデマンド授業の場合、翌週の木曜23時59分まで)にWebClassの教材アクセスと受講確認テスト(講義資料の内容確認のための簡単なテスト)によって行う。ただし、電子工学に関する実習の週の出席は対面にて確認する。
・課題は必ず提出すること。
・学習した内容の定着を図るため、一つの学習内容が終了した後に小テストを行う。小テストは何度でも受けることを許可し、最高点を成績評価に用いる。
・電子工学に関する実習については教職員の指示に従うこと。内容や日程については変更の可能性があることに留意。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。
 本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 トランジスタの動作原理 1
2週 キャリアの拡散方程式と密度勾配 1
3週 トランジスタの静特性と 1
4週 トランジスタの電流増幅率 1
5週 トランジスタの遮断周波数 1
6週 トランジスタの等価回路 1
7週 中間試験
8週 電界効果トランジスタ(FET)の動作原理 2
4thQ
9週 電界効果トランジスタ(FET)の静特性と等価回路 2
10週 バイポーラトランジスタとFETとの違いについて 1,2
11週 メーザ・レーザの原理 3
12週 マイクロ波・レーザ光と原子双極子モーメント 3
13週 原子双極子モーメントと複素誘電率 3
14週 電子放出と電子管 3
15週 期末試験
16週 試験結果の考察と振り返り

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4後9,後10,後11

評価割合

試験課題小テスト合計
総合評価割合702010100
基礎的能力0000
専門的能力702010100
分野横断的能力0000