基礎化学実験

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎化学実験
科目番号 140105 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:3
教科書/教材 基礎化学実験テキスト 新居浜高専・生物応用化学科 編集/実験を安全に行うために 化学同人編集部 (化学同人)/続実験を安全に行うために 化学同人編集部 (化学同人)/配布プリント
担当教員 間淵 通昭,田頭 歩佳

到達目標

1.実験ノートの書き方を身につけること。
2.化学実験の安全(服装、基本的な薬品の扱い、廃液の扱いなど)に注意して実験できること。
3.地球環境問題(地球温暖化、酸性雨など)の原因と対策について、基本的な知識を身につけること。
4.酸・アルカリの希釈、沈殿操作、濾過操作などの基本的な化学実験操作ができること。
5.金属イオンの定性分析の基本的な知識を身につけ、実験できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験ノートに実験内容をわかりやすく記録できる。 実験ノートに結果をわかりやすくまとめることができる。 実験ノートを期限までに提出できる。実験ノートに実験内容を記録できる。 実験ノートに結果をまとめることができる。 実験ノートを期限までに提出できる。実験ノートに実験内容を記録できない。 実験ノートに結果をまとめることができない。 実験ノートを期限までに提出できない。
評価項目2服装、基本的な薬品の扱い、廃液の扱いなど、化学実験の安全に注意して実験できる。 これらの化学実験の安全になぜ注意しなければならないかを説明できる。服装、基本的な薬品の扱い、廃液の扱いなど、化学実験の安全に注意して実験できる。服装、基本的な薬品の扱い、廃液の扱いなど、化学実験の安全に注意して実験できない。
評価項目3地球温暖化や酸性雨など、地球環境問題の原因と対策の基本的な知識を説明できる。地球温暖化や酸性雨など、地球環境問題の原因と対策の基本的な知識が身についている。地球温暖化や酸性雨など、地球環境問題の原因と対策の基本的な知識が身についていない。
評価項目4酸・アルカリの希釈、沈殿操作、濾過操作などの基本操作ができる。 これらの基本操作の意味を説明できる。酸・アルカリの希釈、沈殿操作、濾過操作などの基本操作ができる。酸・アルカリの希釈、沈殿操作、濾過操作などの基本操作ができない。
評価項目5金属イオンの定性分析の基本的な知識が身についている。 金属イオンの分属および各イオンの確認反応が実験できる。金属イオンの定性分析の基本的な知識が身についている。 金属イオンの分属および各イオンの確認反応が実験できる金属イオンの定性分析の基本的な知識が身についていない。 金属イオンの分属および各イオンの確認反応が実験できない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期は、安全や環境に関する講義とともに、基本的な化学実験器具の使い方、実験操作および実験ノート・レポートの作成法をマスターする。後期は、身近な物質や現象に関連する実験、金属イオンの定性分析実験を通して、化学と生物工学への関心を高める。
授業の進め方・方法:
前期は講義と実験、後期は実験を行う。講義は教室で、実験は実験室で行う。実験では、最初に実験内容の説明と実施方法及び注意点を解説し、その後に実験を行う。特に、安全に対する意識を高めるため、白衣・保護メガネの着用などに関して厳しく指導する。実験終了後は個別に実験ノートを確認し、指導や補足を行う。また、実験ノートは定期的に提出してもらい、記載内容をチェックする。
注意点:
高専では、将来、実践的技術者として活躍するために、実験科目を最も重要と位置づけている。本科目は2年生以上のすべての実験科目につながる基礎となるので、基本的な操作や実験ノートの記録の仕方を習得するとともに、実験に対する真摯な態度を身につけてほしい。
実験専用のノートを用意しておくこと。実験前にはテキストを読んで予習をし、実験ノートに実験の目的などをあらかじめ書いておくこと。また、実験後には結果のまとめや課題を実験ノートに書くこと。
本科目の内容は、化学や基礎生物学の授業と関連する。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「①必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 2
2週 化学実験の安全(講義:実験室の安全) 2
3週 化学実験の安全(講義:劇毒物・危険物等) 1
4週 実験ノート作成指導 2
5週 器具使用法(実験:駒込ピペット、ガスバーナーの扱い等) 1,2,4
6週 器具使用法(実験:溶液の希釈、液性検査等) 1,2,4
7週 中間試験
8週 器具使用法(実験:沈殿形成、ろ過等) 1,2,4
2ndQ
9週 地球環境問題(講義:水質・大気等) 3
10週 地球環境問題(講義:廃棄物等) 3
11週 地球環境問題(実験:COD法による水質検査) 1,2,3
12週 地球環境問題(実験:プラスチックのリサイクル) 1,2,3
13週 地球環境問題(実験:簡易燃料電池) 1,2,3
14週 ガラスの性質、ガラス細工 1,2,3
15週 期末試験
16週
後期
3rdQ
1週 紙を作る 1,2
2週 酒類の蒸留 1,2
3週 コーヒーサイフォン 1,2
4週 野菜に含まれている酵素 1,2
5週 有機色素の合成 1,2
6週 DNAの抽出 1,2
7週 中間試験
8週 万能pH指示薬の作成 1,2
4thQ
9週 第1属陽イオンの分離・検出 1,2,4,5
10週 第2属陽イオンの分離・検出 1,2,4,5
11週 第3属陽イオンの分離・検出 1,2,4,5
12週 第4属陽イオンの分離・検出 1,2,4,5
13週 第5属陽イオンの分離・検出 1,2,4,5
14週 陽イオンの分属、未知イオンの検出 1,2,4,5
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前5,前8,前11,前12,前13,前14,後1,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前4,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前2,前3,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前11,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前5,前6,前8,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前4,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験陽イオンおよび陰イオンのいずれかについて、分離のための定性分析ができる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験実験ノート・レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000