微生物学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 微生物学
科目番号 140206 科目区分 専門 /  
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:微生物学入門  堀越弘毅、秋葉晄彦 著 (オーム社)/参考書:応用微生物学  村尾澤夫、荒井基夫 編  (培風館)
担当教員 早瀬 伸樹

到達目標

1.微生物の構造について説明できる。
2.細菌、酵母、カビ等の代表的な菌種について説明できる。
3.基礎的な微生物の代謝の役割とその利用について説明できる。
4.微生物の増殖及び培養について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1細菌、酵母、カビ等の構造の特徴について説明でき、各細胞器官の特徴と役割についても説明できる。細菌、酵母、カビ等の構造の特徴を比較しながら説明できる。細菌、酵母、カビ等の構造の特徴について説明できない。
評価項目2細菌、酵母、カビ等の代表的な菌種の生物学的な特徴を説明できるとともに、その応用について、人間の生活と関連づけて説明できる。細菌、酵母、カビ等の代表的な菌種の生物学的な特徴を説明できるとともに、その応用について簡単に説明できる。細菌、酵母、カビ等の代表的な菌種の生物学的な特徴を説明できない。
評価項目3解糖経路、TCA回路、電子伝達系の概要をATP生成と関連づけて説明できるとともに、アルコール発酵、乳酸発酵との関連についても説明できる。解糖経路、TCA回路、電子伝達系の概要をATP生成と関連づけて説明できる。解糖経路、TCA回路、電子伝達系の概要を説明できない。
評価項目4微生物の培養方法、増殖曲線について説明できるとともに、比増殖速度、世代時間等を与えられたデータを基に計算できる。微生物の培養方法、増殖曲線について説明できる。微生物の培養方法、増殖曲線について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
バイオテクノロジーの急速な発展により、微生物とその応用技術は食品・化学工業等の各種の産業分野において応用されており、社会的にも関心と興味が持たれている。本講義においては、微生物学の基礎を中心に習得し、更に産業への応用事例を学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で実施するが、理解度確認のため多くの質問をしながら進める。次の授業の内容に関する教科書を読み予習してから、授業を受けること。本講義は、3年次の生物化学1、また生物工学コースの5年次で学ぶ微生物工学、発酵工学等の講義の導入的要素を含むので、よく理解しておくこと。
注意点:
微生物に関する導入科目であるので、生物工学コース、応用化学コースの両コースの学生に理解してほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 微生物の誕生と発見
2週 微生物の発酵現象
3週 微生物の分類 1
4週 細菌 2
5週 カビ、担子菌、酵母 2
6週 放線菌、古細菌、ウイルス 2
7週 真核微生物と原核微生物 1
8週 中間試験
4thQ
9週 微生物の進化 1
10週 異化代謝(解糖経路、TCA回路、電子伝達系) 3
11週 代謝とその利用、光合成 3
12週 核酸の構造、DNAの複製、タンパク質の生合成
13週 微生物の増殖、増殖速度の測定法と解析 4
14週 微生物の培養方法、微生物の利用 4
15週 遺伝子の取り扱い法
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。4
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。4
生物化学リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。4
解糖系の概要を説明できる。4
クエン酸回路の概要を説明できる。4
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。4
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。4
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4
微生物の育種方法について説明できる。4
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。4
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000