到達目標
1. 原子の構造を理解できること。
2. イオン結合と共有結合が理解できること。
3. 無機化合物の化学式と名称が理解できること。
4. 配位結合と錯体の構造および特性を理解できること。
5. バンド構造が理解できること。
6. 非晶質固体が理解できること。
7. 典型元素に関する基本的な特性および用途を理解できること。
8. 初歩的な知的財産が理解できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 原子の構造を理解し、その内容を説明できる。 | 原子の構造を理解できる。 | 原子の構造を理解できない。 |
評価項目2 | イオン結合と共有結合が理解でき、その内容を説明できる。 | イオン結合と共有結合が理解できる。 | イオン結合と共有結合が理解できない。 |
評価項目3 | 無機化合物の化学式と名称が理解でき、その内容を説明できる。 | 無機化合物の化学式と名称が理解できる。 | 無機化合物の化学式と名称が理解できない。 |
評価項目4 | 配位結合と錯体の構造および
特性を理解し、その内容を説
明できる。 | 配位結合と錯体の構造および特性を理解できる。 | 配位結合と錯体の構造および特性を理解できない。 |
評価項目5 | バンド構造が理解でき、その内容を説明できる。 | バンド構造が理解できる。 | バンド構造が理解できない。 |
評価項目6 | 非晶質固体が理解でき、その
内容を説明できる。 | 非晶質固体が理解できる。 | 非晶質固体が理解できない。 |
評価項目7 | 典型元素に関する基
本的な特性および用途を理解し、その内容を説明できる。 | 典型元素に関する基本的な特性および用途を理解できる。 | 典型元素に関する基
本的な特性および用途を理解できない。 |
評価項目8 | 初歩的な知的財産が理解でき、
その内容を説明できる。 | 初歩的な知的財産が理解できる。 | 初歩的な知的財産が理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
専門的な無機化学の導入となる原子構造、化学結合、無機物質の名称の他に、錯体、バント構造、非晶質固体、典型元素の基本的な知識を理解・修得することを目標とする。また、知的財産(主に特許と意匠)の考え方を理解することも目標とする。
授業の進め方・方法:
無機化学の知識を必要とする産業分野は、電子機器、自動車、環境など多岐にわたる。環境と無機化学の係わりについても勉強してもらうため、後期第4~7週 および9~14 週では環境に触れた内容を盛り込みます。
確認テストと提出物を課します。
注意点:
1、2 年生で学習した化学の知識を基にして、専門科目である無機化学の導入となる科目である。4 年生で学習する無機化学2 と合わせて、無機化学のほぼ全般について学習できる。5 年生で学ぶ無機機能化学、材料物性化学、知的財産の分野と共に、他の化学分野の基礎科目としても重要である。また、知的財産では意匠を重点項目として導入し、次年度のデザインパテントコンテストへの応募することも目標とします。
本科目の区分
Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
物質と原子(1) |
評価項目1 キーワード:元素, 分子
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2週 |
物質と原子(2) |
評価項目1 キーワード:陽子, 中性子, 電子
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3週 |
原子核と電子構造 |
評価項目1 キーワード:量子論
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4週 |
電子配置と周期表(1) |
評価項目1 キーワード:構成原理, 族と周期
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5週 |
電子配置と周期表(2) |
評価項目1 キーワード:イオン化エネルギー, 電子親和力, 電気陰性度
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6週 |
イオン結合 |
評価項目2 キーワード:ポテンシャルエネルギー, イオン半径
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7週 |
イオン結晶 |
評価項目2 キーワード:最密充填構造, 格子エネルギー
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8週 |
これまでの復習 |
評価項目1,2
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2ndQ |
9週 |
共有結合と分子構造(1) |
評価項目2 キーワード:分子結合理論, 分子軌道
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10週 |
共有結合と分子構造(2) |
評価項目2 キーワード:原子価結合理論, 分極率と分極能
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11週 |
結合力と赤外吸収スペクトル |
評価項目2 キーワード:解離エネルギー, 水素結合
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12週 |
無機化合物の化学式と名称 |
評価項目3 キーワード:表記法, 読み方
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13週 |
配位結合と錯体構造(1) |
評価項目4 キーワード:結晶場理論
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14週 |
配位結合と錯体構造(2) |
評価項目4 キーワード:分光化学系列
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15週 |
知的財産入門 |
評価項目8 キーワード:産業財産権
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16週 |
期末試験 |
評価項目2,3,4,8
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後期 |
3rdQ |
1週 |
固体のバンド構造(1) |
評価項目5 キーワード:価電子帯, 伝導帯, エネルギーギャップ
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2週 |
固体のバンド構造(2) |
評価項目5 キーワード:絶縁体, 半導体, 良導体
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3週 |
非晶質固体 |
評価項目6 キーワード:ガラス, アモルファス
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4週 |
典型元素の非金属の化学(水素) |
評価項目7 キーワード:同位体, 核融合, 水素分離膜
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5週 |
典型元素の非金属の化学(炭素) |
評価項目7 キーワード:同素体
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6週 |
典型元素の非金属の化学(窒素、酸素) |
評価項目7 キーワード:ハーバー・ボッシュ法, オストワルド法, 窒素酸化物, 同素体, 製法
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7週 |
典型元素の非金属の化学(ハロゲン、希ガス) |
評価項目7 キーワード:製法, オキソ酸, ヘリウム
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8週 |
中間試験 |
評価項目5,6,7
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4thQ |
9週 |
典型元素の非金属の化学(ケイ素(1)) |
評価項目7 キーワード:多形, n型半導体, p型半導体
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10週 |
典型元素の非金属の化学(ケイ素(2)) |
評価項目7 キーワード:ダイオード, トランジスタ, 発光ダイオード, 太陽電池, 熱電変換素子
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11週 |
典型元素の非金属の化学(リン、硫黄) |
評価項目7 キーワード:接触法, 同素体, オキソ酸, アパタイト, 非線形光学結晶, マッチ
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12週 |
典型元素の金属の化学(アルカリ金属、アルカリ土類金属) |
評価項目7 キーワード:アンモニアソーダ法, 対角線関係
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13週 |
典型元素の金属の化学(アルミニウム) |
評価項目7 キーワード:ミョウバン, ジュラルミン, レーザー
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14週 |
典型元素の金属の化学(スズ、鉛) |
評価項目7 キーワード:同素体, ブリキ, X線遮断材, フリントバラス
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15週 |
知的財産序論 |
評価項目8 キーワード:技術者と知的財産の関係
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16週 |
期末試験 |
評価項目7,8
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 4 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 4 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 4 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 4 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 4 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 4 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 4 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 4 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 4 | |
水素結合について説明できる。 | 4 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 4 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 4 | |
配位数と構造について説明できる。 | 4 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 4 | |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 3 | |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 3 | |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 3 | |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 提出物 | 確認テスト | | | | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 15 | 5 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 50 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 55 |
分野横断的能力 | 10 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 |