無機化学2

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 無機化学2
科目番号 140406 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ニューテック化学シリーズ 無機化学  内田 希 他著  (朝倉書店) 、工学のための無機化学 山下仁大、片山恵一、大倉利典、橋本和明 著 (サイエンス社)
担当教員 中山 享

到達目標

1. 原子力発電について理解できること。
2. 酸化・還元の基礎、製鉄、電池、電気分解が理解できること。
3. Arrhenius 酸・塩基、Bronsted 酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解できること。
4. X 線回折結果と無機化合物の結晶構造との関係について理解できること。
5. 2 成分系の状態図が読めること。
6. 典型元素(金属)と遷移元素の特徴およびそれぞれの代表的な元素の性質について系統付けて理解できること。
7. 特許情報検索と特許明細書の読み方について理解できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原子力発電について理解し、その内容を説明できる。原子力発電について理解できる。原子力発電について理解できない。
評価項目2酸化・還元の基礎、製鉄、電池、電気分解が理解でき、その内容を説明できる。酸化・還元の基礎、製鉄、電池、電気分解が理解できる。酸化・還元の基礎、製鉄、電池、電気分解が理解できない。
評価項目3Arrhenius 酸・塩基、Bronsted酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解でき、その内容を説明できる。Arrhenius 酸・塩基、Bronsted酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解できる。Arrhenius 酸・塩基、Bronsted酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解できない。
評価項目4X 線回折結果と無機化合物の結晶構造との関係について理解し、その内容を説明できる。X 線回折結果と無機化合物の結晶構造との関係について理解できる。X 線回折結果と無機化合物の結晶構造との関係について理解できない。
評価項目52 成分系の状態図が読め、その内容を説明できる。2 成分系の状態図が読める。2 成分系の状態図が読めない。
評価項目6典型元素(金属)と遷移元素の特徴およびそれぞれの代表的な元素の性質について系統付けて理解し、その内容を説明できる。典型元素(金属)と遷移元素の特徴およびそれぞれの代表的な元素の性質について系統付けて理解できる。典型元素(金属)と遷移元素の特徴およびそれぞれの代表的な元素の性質について系統付けて理解できない。
評価項目7特許情報検索と特許明細書の読み方について理解し、その内容を説明できる。特許情報検索と特許明細書の読み方について理解できる。特許情報検索と特許明細書の読み方について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在の産業分野との関連する事例に沿って、酸化・還元、酸・塩基、X 線回折と結晶構造、2 成分系状態図、典型元素(金属)及び遷移元素の基本的な知識を理解・修得することを目標とする。また、原子力発電および知的財産関連として特許情報検索と特許明細書の読み方について理解することも目標とする。
授業の進め方・方法:
授業と8~10回の課題提出にて進める。
この科目は学修単位科目であるので、(90 時間-講義時間)以上の自学自習を必要とする。
無機化学の知識を必要とする産業分野例は、電子機器、自動車、環境など多岐にわたる。環境と無機化学の係わりについても勉強してもらうため、後期第3~7 及び10~13 週では環境に触れた内容を盛り込みます。
注意点:
3 年生で学習した無機化学1 の内容と合わせて、無機化学のほぼ全般について学習できる。5 年生で学習する無機機能化学、環境化学、材料物性化学の分野と共に、他の化学分野の基礎科目としても重要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 原子力発電(軽水炉、高速増殖炉) 1
2週 酸化還元反応、酸化数 2
3週 酸化剤と還元剤 2
4週 元素の存在状態と単離・精錬/製鉄 2
5週 標準酸化還元電位と化学電池(1) 2
6週 標準酸化還元電位と化学電池(2) 2
7週 電気分解 2
8週 中間試験 1,2
2ndQ
9週 答案返却および解答説明 1,2
10週 Arrhenius の酸・塩基 3
11週 Bronsted の酸・塩基 3
12週 Lewis の酸・塩基(1) 3
13週 Lewis の酸・塩基(2) 3
14週 結晶構造のキャラクタリゼーション- X 線回折(1) 4
15週 結晶構造のキャラクタリゼーション- X 線回折(2) 4
16週 期末試験 3,4
後期
3rdQ
1週 2 成分系の状態図(1) 5
2週 2 成分系の状態図(2) 5
3週 典型元素の金属の化学(アルカリ金属) 6
4週 典型元素の金属の化学(アルカリ土類金属) 6
5週 典型元素の金属の化学(アルミニウム、スズ、鉛) 6
6週 遷移元素の化学(鉄族、銅族) 6
7週 遷移元素の化学(亜鉛族) 6
8週 中間試験 5,6
4thQ
9週 答案返却および解答説明 5,6
10週 典型元素の金属の化学(ホウ素、ヒ素、アンチモン) / p82,83,98,99 6
11週 遷移元素の化学(チタン<光触媒機能>、ジルコニウム、ハフニウム) /
p106,107,108,109
6
12週 遷移元素の化学(バナジウム、クロム、マンガン)/ p110-115 6
13週 遷移元素の化学(希土類、超伝導体) / p104,105,138,139 6
14週 特許情報検索序論 7
15週 特許明細書の読み方 7
16週 期末試験 6,7

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学イオン結合と共有結合について説明できる。4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。4
分析化学強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。3
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。3
物理化学放射線の種類と性質を説明できる。4
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。4
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000