化学工学1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学工学1
科目番号 140411 科目区分 専門 / 必修・学修単位
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学工学概論  小菅人慈 監修  (実教出版)
担当教員 衣笠 巧

到達目標

1.SI単位への単位換算ができる。
2.物質の流れと化学反応を伴う場合の物質収支についての計算ができる。
3.管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態の判断ができる。
4.流れのエネルギー収支やエネルギー損失および流体輸送の動力の計算ができる。
5.熱伝導による伝熱速度について説明できる。
6.熱交換器の構造、熱収支、熱交換器内の伝熱速度について説明できる。
7.放射伝熱について説明できる。
8.蒸発装置について説明ができ、蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1SI単位への単位換算ができ、物性などの計算に適用できる。SI単位への単位換算ができる。SI単位への単位換算ができない。
評価項目2物質の流れと化学反応を伴う場合の複数装置からなる系の物質収支についての計算ができる。物質の流れと化学反応を伴う場合の物質収支についての計算ができる。物質の流れと化学反応を伴う場合の物質収支についての計算ができない。
評価項目3管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態の判断ができ、ニュートン流体の説明ができる。管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態の判断ができる。管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができず、流れの状態の判断ができない。
評価項目4流れのエネルギー収支や継手や非円形断面流路のエネルギー損失および流体輸送の動力の計算ができる。流れのエネルギー収支やエネルギー損失および流体輸送の動力の計算ができる。流れのエネルギー収支やエネルギー損失および流体輸送の動力の計算ができない。
評価項目5熱伝導による伝熱速度の計算ができる。熱伝導による伝熱速度について説明できる。熱伝導による伝熱速度について説明できない。
評価項目6熱交換器の構造について説明でき、熱収支、熱交換器内の伝熱速度の計算ができる。熱交換器の構造、熱収支、熱交換器内の伝熱速度について説明できる。熱交換器の構造、熱収支、熱交換器内の伝熱速度について説明できない。
評価項目7放射伝熱について説明でき、簡単な系の計算ができる。放射伝熱について説明できる。放射伝熱について説明できない。
評価項目8蒸発装置について説明ができ、蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。蒸発装置について説明ができ、蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができる。蒸発装置について説明ができ、蒸発缶の物質収支と熱収支の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B-1 説明 閉じる
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専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学量論計算の基礎となる単位の取り扱いに習熟し、物質収支計算の演習を通じてプロセスの定量的な扱いを身につける。また、流動操作および伝熱操作について学び、装置およびプロセス設計・解析の基礎を習得する。
授業の進め方・方法:
本科目の理解には、数学、物理、化学の基礎的な素養を必要とします。内容は物理化学1、2と連携しており、化学工学2、3のための基礎となります。
注意点:
化学工学は、化学製品の生産を工業的に実現するための操作について学ぶ科目であり、実践的技術者として必ず身につけておくべき内容を含んでいます。特に本科目は、その最も基礎となる単位の扱いや収支計算に習熟するとともに、あらゆる化学操作に関連する流体と熱の取扱いを学ぶ化学工学基礎のコア科目です。また、他の化学系の講義が縦糸とすれば化学工学は横糸と呼ばれるように、様々な現象を包括して捉える視点を持つのが特徴でもあります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論・単位:化学工学とは、SI単位系 1
2週 単位:単位換算 1
3週 物質収支:基本的な物質収支 2
4週 物質収支:複数装置からなるプロセス 2
5週 物質収支:化学反応を伴うプロセス1 2
6週 物質収支:化学反応を伴うプロセス2 2
7週 流動:管径と流速・流量、流れの物質収支 3
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却
10週 流動:粘性、流れの状態とレイノルズ数 3
11週 流動:流れのエネルギー収支、流体輸送の動力 4
12週 流動:円管内の摩擦損失 4
13週 流動:継手などによる摩擦損失 4
14週 流動:流量測定 4
15週 流動:流体輸送装置 4
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 伝熱:熱の取扱いの基礎、フーリエの式 5
2週 伝熱:平面壁、多重平面壁の熱伝導 5
3週 伝熱:円筒壁、多重円筒壁の熱伝導 5
4週 伝熱:熱伝達と伝熱係数 6
5週 伝熱:熱交換器 6
6週 伝熱:二重管式熱交換器の熱収支 6
7週 伝熱:二重管式熱交換器の設計 6
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却
10週 伝熱:最小理論流量 6
11週 伝熱:境膜伝熱係数の経験式 6
12週 伝熱:二物体間の放射伝熱 7
13週 伝熱:対流と放射の複合伝熱 7
14週 伝熱:蒸発操作と沸点上昇、蒸発缶の物質収支 8
15週 伝熱:蒸発缶の熱収支、 蒸発缶の設計 8
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000