概要:
物理化学実験と機器分析実験、創造化学実験を組み合わせて行う。
物理化学実験:物理化学1、2および生物物理化学1の授業で学習する内容から、特に重要な基本的法則に関する実験をテーマとして取り上げ、法則の物理的意味を理解させることを目的とする。
機器分析実験:機器分析の授業で学習する分析機器の中で、特に汎用性のある機器を用いた実験をテーマとして取り上げ、操作方法、分析原理を理解させることを目的とする。
創造化学実験:アイデアの発想法や整理法を学修した上で、競技テーマを発案・企画してもらう。その競技テーマに基づいてグループで製作・実験を行い、競技会・発表会を行う。
授業の進め方・方法:
物理化学実験と機器分析実験では、各班2名または3名とし、班ごとに各テーマを1週で実施する。実験を終了した翌週にレポートを提出する。創造化学実験では、各班4名とし、班長を中心にグループで問題解決のためのアイデアを見つける発想法や整理法を学び、問題を解決する能力を養う。
注意点:
物理化学実験と機器分析実験においては、実験を行う前にあらかじめテキスト、参考書をよく読み、実験手順、各操作の目的を理解しておくことが大切である。レポートは自分のメモではなく、行ったことを他人に報告することが目的であり、読み手が理解しやすいように工夫して書くことが必要である。口頭試問においては、理解したことを自分の言葉で説明できることが大切である。創造化学実験では、グループで協力してアイデアを発想・整理し、問題を解決していくことが大切である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 分析化学実験 | 代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 4 | |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 4 | |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 4 | |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 4 | |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 4 | |
専門的能力の実質化 | PBL教育 | PBL教育 | 工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。 | 4 | |
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。 | 4 | |
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。 | 4 | |
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。 | 4 | |
共同教育 | 共同教育 | 企画立案から実行するまでのプロセスを持続可能性の実現性を配慮して実行することができる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 4 | |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 4 | |
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。 | 4 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 4 | |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 4 | |
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。 | 4 | |
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。 | 4 | |