生物化学3

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物化学3
科目番号 140432 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 コーン・スタンプ生化学  田宮信雄、八木達彦 訳  (東京化学同人)  参考書 生化学辞典  今堀和友、山川民夫 監修  (東京化学同人) 分子細胞生物学  G.Karp 著 山本正幸、渡辺雄一郎 監訳  (東京化学同人) 
担当教員 牛尾 一利

到達目標

1.糖の種類と構造について説明できること
2.特にグルコースの構造について説明できること
3.グルコシドとは何かについて説明できること。(例;アデノシン、マルトース等)
4.単純多糖については特に、デンプンとセルロースの構造と機能(性質)の違いについて説明できること
5.複合多糖では、ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等の構造と性質、生体内における役割について説明できること
6.20種類のアミノ酸の構造と性質について説明できること
7.ペプチド・タンパク質の一次構造とその決定法について説明できること
8.ペプチド・タンパク質の二次構造、高次構造とその働きについて説明できること
9.各種の代表的タンパク質の働きについて説明できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1糖の種類と構造について化学式も用いて説明できる糖の種類と構造について概略を説明できる糖の種類と構造について概略を説明できない
評価項目2グルコースの構造について投影式を用いてしっかり説明できるグルコースの構造について説明できるグルコースの構造について説明できない
評価項目3グルコシドとは何かについて化学式を用いて説明できるグルコシドとは何かについて説明できるグルコシドとは何かについて説明できない
評価項目4 デンプンとセルロースの構造と機能(性質)の違いについて化学的にしっかり理解した説明ができる デンプンとセルロースの構造と機能(性質)の違いについて説明できるデンプンとセルロースの構造と機能(性質)の違いについて説明できない
評価項目5ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等の構造と性質、生体内における役割について化学構造と性質を関連づけながら説明できヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等の構造と性質、生体内における役割について説明できるヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸等の構造と性質、生体内における役割について説明できない
評価項目6 20種類のアミノ酸の構造と性質について化学構造と性質を関連づけながら説明できる 20種類のアミノ酸の構造と性質について説明できる20種類のアミノ酸の構造と性質について説明できない
評価項目7 ペプチド・タンパク質の一次構造とその決定法について化学的基礎から説明できることペプチド・タンパク質の一次構造とその決定法について説明できるペプチド・タンパク質の一次構造とその決定法について説明できない
評価項目8 ペプチド・タンパク質の二次構造、高次構造とその働きについて分子構造をイメージでき、また理論的に説明できる ペプチド・タンパク質の二次構造、高次構造とその働きについて説明できるペプチド・タンパク質の二次構造、高次構造とその働きについて説明できない
評価項目9各種の代表的タンパク質の働きについて構造と機能の関係にも言及しながら説明できること各種の代表的タンパク質の働きについて概略を説明できる各種の代表的タンパク質の働きについて概略を説明できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では、生物化学2の内容を引き継ぎ、特に前半では糖質の構造と機能、後半ではタンパク質の基本構造といろいろな働きにつき学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式、適宜質問
注意点:
生物化学2までに細胞の基礎化学を終え、引き続き生体構成素子である糖質とタンパク質につき詳細を学ぶ。糖質、タンパク質の化学は脂質、核酸の化学と並んで非常に重要なものであることを認識し、学習に励んでほしい。この生物化学3を修得しておかないと5年次の科目が理解できない。たとえば、生体触媒工学、分子生物学、発酵工学などの5年次科目の基盤となる。
生物化学2の内容をしっかり理解しておくこと。その他の関連科目としては、生物応用化学実験3&4にしっかりと取り組み、また、合成化学の学習を怠らないこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 アルコールとカルボニル化合物の化学、アセタールの化学 1
2週 炭水化物:生物と立体化学 1
3週 単糖類 2,3
4週 多糖類1 4
5週 多糖類2 5
6週 糖類の生合成 4,5
7週 細胞機能と糖類 4,5
8週 中間試験
4thQ
9週 アミノ酸とタンパク質入門 6,9
10週 タンパク質の立体構造:2次構造を中心に 8
11週 タンパク質のいろいろ1 9
12週 タンパク質のいろいろ2 9
13週 タンパク質の相互作用と生体制御入門 9
14週 タンパク質の研究方法 7
15週 タンパク質の高次構造と機能(ヘモグロビン等を例にして考察) 7,8,9
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。3
基礎生物フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。2
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。2
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。2
単糖と多糖の生物機能を説明できる。2
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。2
グリコシド結合を説明できる。2
多糖の例を説明できる。2
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。2
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。2
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。2
タンパク質の高次構造について説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力300000030
分野横断的能力100000010