到達目標
1. 酸化・還元の基礎、製鉄、電池、電気分解が理解できること。
2. Arrhenius 酸・塩基、Bronsted 酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解できること。
3. 原子力発電について理解できること。
4. 無機化合物の基礎的な結晶構造について理解できること。
5. 2 成分系の状態図が読めること。
6. 典型元素(金属)の代表的な元素の性質について系統付けて理解できること。
7. 遷移元素の代表的な元素の性質について系統付けて理解できること。
8. 特許情報検索と特許明細書の読み方について理解できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 酸化・還元の基礎、製鉄が理解でき、その内容を説明できる。 | 酸化・還元の基礎、製鉄が理解できる。 | 酸化・還元の基礎、製鉄が理解できない。 |
評価項目2 | 電池、電気分解が理解でき、その内容を説明できる。 | 電池、電気分解が理解できる。 | 電池、電気分解が理解できない。 |
評価項目3 | Arrhenius 酸・塩基、Bronsted酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解でき、その内容を説明できる。 | Arrhenius 酸・塩基、Bronsted酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解できる。 | Arrhenius 酸・塩基、Bronsted酸・塩基およびLewis 酸・塩基が系統付けて理解できない。 |
評価項目4 | 原子力発電について理解し、その内容を説明できる。 | 原子力発電について理解できる。 | 原子力発電について理解できない。 |
評価項目5 | X線回折結果と無機化合物の結晶構造について理解し、その内容を説明できる。 | X線回折結果と無機化合物の結晶構造について理解できる。 | X線回折結果と無機化合物の結晶構造について理解できない。 |
評価項目6 | 2 成分系の状態図が読め、その内容を説明できる。 | 2 成分系の状態図が読める。 | 2 成分系の状態図が読めない。 |
評価項目7 | 典型元素(金属)の代表的な元素の性質について系統付けて理解し、その内容を説明できる。 | 典型元素(金属)の代表的な元素の性質について系統付けて理解できる。 | 典型元素(金属)の代表的な元素の性質について系統付けて理解できない。 |
評価項目8 | 遷移元素の代表的な元素の性質について系統付けて理解し、その内容を説明できる。 | 遷移元素の代表的な元素の性質について系統付けて理解できる。 | 遷移元素の代表的な元素の性質について系統付けて理解できない。 |
評価項目9 | 特許明細書の読み方について理解し、その内容を説明できる。 | 特許明細書の読み方について理解できる。 | 特許明細書の読み方について理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
現在の産業分野との関連する事例に沿って、酸化・還元、酸・塩基、結晶構造、2 成分系状態図、典型元素(金属)および遷移元素の基本的な知識を理解・修得することを目標とする。また、原子力発電および知的財産関連として特許情報検索と特許明細書の読み方について理解することも目標とする。
授業の進め方・方法:
無機化学の知識を必要とする産業分野例は、電子機器、自動車、環境など多岐にわたる。環境と無機化学の係わりについても勉強してもらうため、後期第4~14 週では環境に触れた内容を盛り込みます。
確認テストと提出物を課します。
注意点:
3 年生で学習した無機化学1 の内容と合わせて、無機化学のほぼ全般について学習できる。5 年生で学習する無機機能化学、材料物性化学、知的財産の分野と共に、他の化学分野の基礎科目としても重要である。
本科目の区分
Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
酸化還元反応、酸化数、酸化剤と還元剤 |
評価項目1
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2週 |
イオン化傾向, 陰イオン化傾向 |
評価項目1
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3週 |
元素の存在状態と単離・精錬/製鉄 |
評価項目1 キーワード:クラーク数, 高炉, 溶銑予備処理, 転炉, 二次精錬, 連続鋳造
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4週 |
標準酸化還元電位と化学電池(1) |
評価項目2 キーワード:カソート, アノード
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5週 |
標準酸化還元電位と化学電池(2) |
評価項目2 キーワード:乾電池, 蓄電池
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6週 |
標準酸化還元電位と化学電池(3) |
評価項目2 キーワード:ニッケル-水素電池, リチウムイオン電池
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7週 |
電気分解 |
評価項目2 キーワード:銅精錬, 無電解メッキ
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8週 |
中間試験 |
評価項目1,2
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2ndQ |
9週 |
Arrhenius の酸・塩基 |
評価項目3 キーワード:プロトン, 水酸化物イオン
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10週 |
Bronsted の酸・塩基 |
評価項目3 キーワード:共役酸塩基
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11週 |
Lewis の酸・塩基 |
評価項目3 キーワード: 非共有電子対、HSAB理論
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12週 |
原子力発電(1) |
評価項目4 キーワード:軽水炉
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13週 |
原子力発電(2) |
評価項目4 キーワード:高速増殖炉, 核融合炉
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14週 |
結晶構造のキャラクタリゼーションX線回折(1) |
評価項目5 キーワード:結晶系, 空間群, ミラー面
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15週 |
結晶構造のキャラクタリゼーションX線回折(2) |
評価項目5 キーワード:格子定数, 理論密度
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16週 |
期末試験 |
評価項目3,4,5
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後期 |
3rdQ |
1週 |
格子欠陥と非化学量論組成/p96,97 |
評価項目5 キーワード:フレンケル欠陥, ショットキー欠陥
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2週 |
2 成分系の状態図(1) |
評価項目6 キーワード:合致溶融化合物, 分解溶融化合物
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3週 |
2 成分系の状態図(2) |
評価項目6 キーワード:全率固溶体, 部分固溶体
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4週 |
典型元素の金属の化学(ホウ素) |
評価項目7
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5週 |
典型元素の金属の化学(ヒ素、アンチモン、ビスマス) |
評価項目7
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6週 |
遷移元素の化学(希土類) |
評価項目8 キーワード:ランタノイド収縮, 先端材料添加物
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7週 |
遷移元素の化学(ジルコニウム、ハフニウム) |
評価項目8 キーワード:相転移, 中性子吸収断面積
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8週 |
中間試験 |
評価項目5,6,7
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4thQ |
9週 |
遷移元素の化学(チタン、光触媒) |
評価項目8 キーワード:水浄化, 撥水機能
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10週 |
遷移元素の化学(超伝導体) |
評価項目8 キーワード:マイスナー効果
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11週 |
遷移元素の化学(バナジム、クロム、マンガン) |
評価項目8
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12週 |
遷移元素の化学(鉄、コバルト、ニッケル) |
評価項目8
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13週 |
遷移元素の化学(銅、銀、金) |
評価項目8 キーワード:抗菌
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14週 |
遷移元素の化学(亜鉛、カドミウム、水銀) |
評価項目8 キーワード:トタン, 公害病
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15週 |
特許明細書の読み方 |
評価項目9 キーワード:産業財産権調査
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16週 |
期末試験 |
評価項目8, 9
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 4 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 4 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 4 | |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 4 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 4 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 4 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 4 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 4 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 4 | |
水素結合について説明できる。 | 4 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 4 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 4 | |
配位数と構造について説明できる。 | 4 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 4 | |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 4 | |
分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | |
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | |
物理化学 | 放射線の種類と性質を説明できる。 | 4 | |
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。 | 4 | |
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。 | 4 | |
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。 | 4 | |
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 確認テスト | | | | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 |
専門的能力 | 80 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |