到達目標
1.有機工業化学における石油製品や有機工業製品の製造について説明できること
2.石油コンビナート等災害防止法、公害対策防止法などの工場の操業における安全対策の基礎事項について説明できること
3.有機工業化学製品の基本的な化合物の名称および構造式を書くことができ、著名な製造プロセスについて説明できること
4.物質収支の計算ができ、その結果からコストを認識し、プロセス改良に活用できること
5.知的財産権に関する知識を身につけることができること
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 有機工業化学における各種製品の製造について理解し、説明ができる | 有機工業化学における各種製品の製造について理解している | 有機工業化学における各種製品の製造について理解できない |
評価項目2 | 安全対策の基礎事項について理解し、説明ができる | 安全対策の基礎事項について理解している | 安全対策の基礎事項について理解できない |
評価項目3 | 有機工業化学製品の名称と構造式、そして製造プロセスについて理解し、説明ができる | 有機工業化学製品の名称と構造式、そして製造プロセスについて理解している | 有機工業化学製品の名称と構造式、そして製造プロセスについて理解できない |
評価項目4 | 物質収支計算からコストを認識し、プロセス改良に活用できる | 物質収支の計算ができる | 物質収支の計算ができない |
評価項目5 | 知的財産権を理解し、その明細書を読みとることができる | 知的財産権を理解している | 知的財産権を理解できない |
学科の到達目標項目との関係
環境・技術者倫理 (A)
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専門知識 (B)
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自己表現 (C)
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教育方法等
概要:
現在、身の回りの生活用品の8 割以上が有機化合物から製造されている。有機工業化学では、有機化学及び合成化学で学んだ基礎知識を基にして、石油化学製品の反応や製造法を学び、さらに高分子物質及び機能性物質の標準的な製造法及び基礎的な性質を学ぶ。さらに、有機工業化学と特許等の知的財産権の関連性を学び、自ら化学技術者として化学工業、社会に貢献できる実践的な知識・素養を身に付けることを目標とする。
授業の進め方・方法:
身の回りのほとんどが工業製品、中でも有機工業製品で構成されている。それらは、どんな物質で構成されているか、どのようにして作るのか、どんな性質を有しているか、どんな用途が有るか、使い勝手はどうか、工業化への道のりはどのようになっているか、いろいろ考える所に進歩があり、次の課題を見つけることができる。大学・公的機関・会社での研究・仕事を通して社会に貢献する為の基礎として、有機工業化学は有意義な科目である。地球温暖化と化石燃料の関係、代替エネルギーについても考えよう! 技術者に必須である知的財産権の権利と責任について学びましょう!
注意点:
この科目は学修単位科目であるので、(90時間-講義時間)以上の自学自習を必要とする。したがって、科目担当教員が課した課題の内、(90時間-講義時間)× 3/4 時間以上に相当する課題提出がないと単位を認めない。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
有機工業化学とは |
1,2
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2週 |
炭化水素の熱分解:物質収支(1)(エステル誘導体反応プロセス) |
1,4
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3週 |
芳香族炭化水素の製造法:物質収支(2)(フローシート計算-反応・蒸留) |
1,4
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4週 |
エチレンからの誘導体の合成:物質収支(3)(フローシート計算-反応・蒸留) |
1,4
|
5週 |
プロピレンからの誘導体の合成:物質収支(4)(原単位) |
1,4
|
6週 |
環状脂肪族炭化水素の利用:物質収支(5)(比例費) |
1,4
|
7週 |
芳香族炭化水素からの誘導体、新しい化学原料体系:物質収支(6)(エステル誘導体物質収支の計算) |
1,4
|
8週 |
中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
高分子合成法、および知的財産権:特許になる発明とは |
3,5
|
10週 |
プラスチック、および知的財産権:特許電子図書館(IPDL)による検索 |
3,5
|
11週 |
熱可塑性樹脂、および知的財産権:特許請求の範囲と明細書の書き方(1) |
3,5
|
12週 |
熱硬化性樹脂、および知的財産権:特許請求の範囲と明細書の書き方(2) |
3,5
|
13週 |
ゴム、エラストマー、および知的財産権:特許出願後の手続 |
3,5
|
14週 |
繊維、および知的財産権:外国に特許を出願する場合 |
3,5
|
15週 |
機能性高分子、および知的財産権:日本特許とU.S.P.との比較 |
3,5
|
16週 |
期末試験 |
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
石油の組成と性状 |
1,2
|
2週 |
石油の精製と転化 |
1,2
|
3週 |
石油化学工業における環境問題と対策(1)(学生によるプレゼン) |
1,2
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4週 |
石油化学工業における環境問題と対策(2)(学生によるプレゼン) |
1,2
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5週 |
合成基礎原料の製造 |
3
|
6週 |
エチレンからの誘導体の合成方法 |
3
|
7週 |
プロピレンからの誘導体の合成方法 |
3
|
8週 |
中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
芳香族炭化水素からの誘導体の合成方法 |
3
|
10週 |
石油化学工業(プラスチック)(1) |
3
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11週 |
石油化学工業(プラスチック)(2) |
3
|
12週 |
石油化学工業(油脂)(1) |
3
|
13週 |
石油化学工業(油脂)(2) |
3
|
14週 |
石油化学工業(染料) |
3
|
15週 |
石油化学工業(香料) |
3
|
16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 4 | |
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題提出 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 10 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |