生物有機工業化学1

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 生物有機工業化学1
科目番号 140513 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 有機工業化学 川瀬 毅 著(三共出版)および配布プリント
担当教員 堤 主計

到達目標

1.有機工業化学における石油製品や有機工業製品の製造について説明できること
2.石油コンビナート等災害防止法、公害対策防止法などの工場の操業における安全対策の基礎事項について説明できること
3.有機工業化学製品の基本的な化合物の名称および構造式を書くことができ、著名な製造プロセスについて説明できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機工業化学における各種製品の製造について理解し、説明ができる有機工業化学における各種製品の製造について理解している有機工業化学における各種製品の製造について理解できない
評価項目2安全対策の基礎事項について理解し、説明ができる安全対策の基礎事項について理解している安全対策の基礎事項について理解できない
評価項目3有機工業化学製品の名称と構造式、そして製造プロセスについて理解し、説明ができる有機工業化学製品の名称と構造式、そして製造プロセスについて理解している有機工業化学製品の名称と構造式、そして製造プロセスについて理解できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在、身の回りの生活用品の8 割以上が有機化合物から製造されている。生物有機工業化学1では、有機化学及び生物有機化学1、2A、2Bで学んだ基礎知識を基にして、石油化学製品の反応や製造法、さらに高分子物質及び機能性物質の標準的な製造法及び基礎的な性質を学ぶ。また、自ら化学技術者として化学工業、社会に貢献できる実践的な知識・素養を身に付けることを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業で学習する内容に関する課題の提出により双方向形式の授業を行う。
注意点:
この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。
身の回りのほとんどが工業製品、中でも有機工業製品で構成されている。それらは、どんな物質で構成されているか、どのようにして作るのか、どんな性質を有しているか、どんな用途が有るか、使い勝手はどうか、工業化への道のりはどのようになっているか、いろいろ考える所に進歩があり、次の課題を見つけることができる。大学・公的機関・会社での研究・仕事を通して社会に貢献する為の基礎として、生物有機工業化学1は有意義な科目である。地球温暖化と化石燃料の関係、代替エネルギーについても考えよう!

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有機工業化学とは
石油の組成と性状
1,2
「有機化学工業」「化学工業と環境保全」
2週 石油の精製と転化 1,2
「原油の組成と性状」「石油の蒸留」「石油の精製」
3週 石油化学工業における環境問題と対策(1) 1,2
「地球環境問題」「石油代替エネルギー」「化学工業と環境保全」
4週 石油化学工業における環境問題と対策(2) 1,2
「地球環境問題」「石油代替エネルギー」「化学工業と環境保全」
5週 合成基礎原料の製造 3
「ナフサの分解」
6週 エチレンからの誘導体の合成方法と化学製品 3
「エチレンの各種反応」
7週 中間試験
8週 プロピレンからの誘導体の合成方法と化学製品 3
「プロピレンの各種反応」
2ndQ
9週 芳香族炭化水素からの誘導体の合成方法と化学製品 3
「芳香族化合物の各種反応」
10週 石油化学工業(プラスチック)(1) 3
「高分子化学製品」「付加重合」「重縮合」「重付加」「開環重合」「高分子の構造と物性」
11週 石油化学工業(プラスチック)(2) 3
「プラスチックの分類と用途」「熱可塑性プラスチック」「熱硬化性プラスチック」
12週 石油化学工業(油脂) 3
「油脂の性質」「製油工業」「油脂加工工業」
13週 石油化学工業(染料) 3
「化学構造と色」「染色性」「染色法」「染料の合成」
14週 石油化学工業(香料) 3
「香料の種類と用途」「香料の製法」「においと化学構造」「天然香料と合成香料」
15週 期末試験
16週 試験返却及び授業内容のまとめと確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8,前9,前12,前13,前14
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4前9
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4前2,前6,前8,前12,前13,前14
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4前2,前6,前8,前12,前13,前14
高分子化合物がどのようなものか説明できる。4前10
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4前10,前11
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4前10,前11
高分子の熱的性質を説明できる。4前11
重合反応について説明できる。4前10,前11
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4前10
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4前10
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4前10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験課題発表態度ポートフォリオ相互評価合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000