微生物工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 微生物工学
科目番号 140531 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:応用微生物学  村尾澤夫、荒井基夫 編  (培風館)/参考書:微生物工学  百瀬春生 編  (丸善)
担当教員 早瀬 伸樹

到達目標

1.微生物学の発展の歴史の概要を説明できること。
2.微生物を利用した産業とその特徴について説明できること。
3.微生物の代謝と利用について説明できること。
4.酵素の生産とその生合成の制御機構の概要を説明できること。
5.酵素の反応速度論的解析方法を理解し、最大反応速度、ミカエリス定数を求めることができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微生物学発展に寄与した科学者とその業績について、人類の生活への影響も踏まえて説明できる。微生物学発展に寄与した科学者とその業績について説明できる。微生物学発展に寄与した科学者とその業績について説明できない。
評価項目2微生物を利用した産業とその特徴について、いくつかの具体例を挙げて説明できる。微生物を利用した産業とその特徴について簡単に説明できる。微生物を利用した産業とその特徴について説明できない。
評価項目3微生物の代謝を利用した物質生産や環境浄化について、幾つかの例を挙げて具体的に説明できる。微生物の代謝を利用した物質生産や環境浄化について、簡単にに説明できる。微生物の代謝を利用した物質生産や環境浄化について説明できない。
評価項目4酵素の阻害様式、酵素合成の調節について正確に詳しく説明できる。酵素の阻害様式、酵素合成の調節について簡潔に説明できる。酵素の阻害様式、酵素合成の調節が説明できない。
評価項目5酵素の反応速度パラメータの意味を正確に理解し、ミカエリス定数、最大反応速度を求めることができ、そこから酵素の特性を考察できる。酵素の反応速度パラメータの概略を理解し、ミカエリス定数、最大反応速度を求めることができる。酵素の最大反応速度、ミカエリス定数を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
微生物の持つ能力を利用して、人類に役立つ様々な技術が確立されている。本講義においては、微生物細胞内でおこっている様々な物質代謝や酵素反応を学習しながら、微生物の工学的利用技術を修得する。
授業の進め方・方法:
講義内容の理解度を上げるために、微生物学、生物化学の基礎的知識が必要であるので、本講義受講前にはよく復習しておくこと。また、この講義の内容は後期の醗酵工学の講義につながる。
注意点:
微生物や酵素等の様々な機能を平易に解説するので、十分理解度を高めてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 微生物学の歴史 1
2週 微生物利用学の発展と産業への応用(1) 2
3週 微生物利用学の発展と産業への応用(2) 2
4週 炭水化物の分解および変換(1) 3
5週 炭水化物の分解および変換(2) 3
6週 呼吸とエネルギー 3
7週 中間試験
8週 脂肪酸の代謝と生合成 3
2ndQ
9週 生体構成成分の合成 3
10週 微生物の酵素 4
11週 酵素の反応速度論 5
12週 酵素の阻害様式 5
13週 酵素の生合成の制御1 4
14週 酵素の生合成の制御2 4
15週 酵素活性の調節 4,5
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4
解糖系の概要を説明できる。4
クエン酸回路の概要を説明できる。4
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。4
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。4
生物工学微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4
微生物の育種方法について説明できる。4
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。5
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。5
食品加工と微生物の関係について説明できる。4
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。5
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4

評価割合

試験提出物相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000