分子生物学2

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 分子生物学2
科目番号 140534 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 図解免疫学  垣内史堂 著 (オーム社) 参考書 免疫学イラストレイテッド  ロイト 他著 多田道雄 訳  (南江堂)免疫学がわかる  小安重雄 著  (羊土社)分子細胞生物学  G.Karp 著 山本正幸、渡辺雄一郎 監訳  (東京化学同人)分子細胞生物学辞典  村松正実 編免疫学辞典  大沢利昭
担当教員 牛尾 一利

到達目標

1.病気と免疫についての基礎的な知識を得る
2.各種の重要な病原性微生物と公衆衛生、血清、抗生物質等を用いた対応法について理解する
3.血液の構成成分と役割について理解する
4.抗体の構造と機能・応用について理解する
5.主要組織適合性抗原と細胞性免疫、T細胞受容体等につき理解を得る
6.NK細胞の働きとガンの抑制についての知識を得る
7.アレルギーや自己免疫疾患一般についての概略的知識を得る

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1病気と免疫について、複数の具体的事例を挙げながら説明ができる病気と免疫についての基礎的な説明ができる病気と免疫についての基礎的な説明ができない
評価項目2 多くの重要な病原性微生物と公衆衛生、血清、抗生物質等を用いた対応法について説明できる 重要な病原性微生物と公衆衛生、血清、抗生物質等を用いた対応法について説明できる重要な病原性微生物と公衆衛生、血清、抗生物質等を用いた対応法について説明できない
評価項目3 血液の構成成分と役割について詳しく説明できる 血液の構成成分と役割について概略を説明できる血液の構成成分と役割について説明できない
評価項目4抗体の構造と機能・複数例の応用について詳しく説明できる抗体の構造と機能・応用について概略を説明できる抗体の構造と機能・応用について説明できない
評価項目5主要組織適合性抗原と細胞性免疫、T細胞受容体等について詳しく説明できる主要組織適合性抗原と細胞性免疫、T細胞受容体等について概略を説明できる主要組織適合性抗原と細胞性免疫、T細胞受容体等について説明できない
評価項目6 NK細胞の働きとガンの抑制について詳しい機構にも言及しながら説明できる NK細胞の働きとガンの抑制について説明できるNK細胞の働きとガンの抑制について説明できない
評価項目7アレルギーや自己免疫疾患一般について複数の例を挙げ、またそれらの機構にも言及しながら説明できるアレルギーや自己免疫疾患一般についての概略を説明できるアレルギーや自己免疫疾患一般についての概略を説明できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今まで学んできた生体構成物質に対する分子的知識をふまえ、より込み入った(総合的)生命現象である生体の免疫反応及び細胞分裂に関する学習を行う。生命をフィードバック系として総合的に理解できるようになることが望まれる.
授業の進め方・方法:
講義形式、適宜質問
注意点:
履修上の注意
生物を実際に機能している分子レベルから理解する分子生物学は、生命への理解を深める基礎研究としてのみでなく、我々の健康維持・回復のために強力・不可欠のものとなって来た。本科目はその中の一大分野である分子免疫学を修得するためのものである。免疫系分子は、例えば抗体分子一つとってみても各種物質の検出定量・精製等や病気治療等に使用でき、これからますますその用途は広がって行くであろう。この講義をふまえ、未来へ向かって進む若者が輩出することを期待したい。

事前学習・自己学習・関連科目
事前学習としては、特にタンパク質化学や、酵素科学、微生物学の基礎が出来ていることが必要である。関連科目は、生物化学3,生体触媒工学、微生物学、微生物工学などである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 免疫入門 1
2週 人類と病気1:BCGなどについて(バイオハザードについての知識も習得) 1,2
3週 人類と病気2:ウイルス性病原体 1,2
4週 人類と病気3:細菌性病原体 1,2
5週 人類と病気4:コレラ流行と公衆衛生の発達 1,2
6週 人類と病気5:食中毒 1,2
7週 血液の話 3
8週 中間試験
4thQ
9週 自然免疫 1
10週 体液性免疫と細胞性免疫、抗体の多様性と特異性 1,4
11週 抗体の構造と機能・応用 4
12週 免疫担当細胞の協力システム(T cell レセプターやサイトカインについて) 5
13週 抗体の生産と調節:クローン選択説、免疫トレランス、抗体遺伝子の組み換え 4
14週 組織適合性抗原(MHC)と細胞性免疫応答、ガンと免疫監視機構(MHCとの関わりと作用分子) 5,6
15週 アレルギーとその細胞分子生物学、自己免疫疾患 7
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物免疫系による生体防御のしくみを説明できる。2
生物化学タンパク質の高次構造について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力300000030
分野横断的能力100000010