醗酵工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 醗酵工学
科目番号 140536 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:応用微生物学  村尾澤夫、荒井基夫 編  (培風館)/参考書:微生物工学  百瀬春生 編  (丸善)
担当教員 早瀬 伸樹

到達目標

1.微生物の生育及び生育に及ぼす環境条件の影響について説明できること。
2.突然変異法を用いた微生物育種法を説明できること。
3.微生物を用いた醸造、発酵食品、アミノ酸の生産について概要を説明できること。
4.微生物を利用する廃水処理の概要を説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微生物の生育及び生育に及ぼす環境条件の影響について理解し、明確に説明できる。微生物の生育及び生育に及ぼす環境条件の影響の概要を説明できる。微生物の生育及び生育に及ぼす環境条件の影響の概要を説明できない。
評価項目2突然変異法の種類、突然変異株の選択方法を例を挙げて説明できる。突然変異法の種類、突然変異株の選択方法の概要を説明できる。突然変異法の種類、突然変異株の選択方法の概要が説明できない。
評価項目3微生物を利用した醸造、発酵食品、アミノ酸の生産方法の原理を理解し、例を挙げて説明できる。微生物を利用した醸造、発酵食品、アミノ酸の生産方法の概要を説明できる。微生物を利用した醸造、発酵食品、アミノ酸の生産方法の概要を説明できない。
評価項目4微生物を用いた水処理方法の原理を正確に理解し、具体例を示して説明できる。微生物を用いた水処理方法の概要を説明できる。微生物を用いた水処理方法の概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
微生物は、伝統的醗酵食品や医薬品製造また廃水処理等で活用されている。本講義では、まず微生物の分離・育種方法を学習し、さらにその実用化事例を学び、微生物工業に関する基本的理解を深める。
授業の進め方・方法:
微生物は、食品産業、医療関係、環境浄化等の分野において盛んに利用され、我々人類の生活に欠かせないものとなっている。この微生物の利用方法について基礎から応用について平易に解説するのでよく理解してほしい。
注意点:
理解を助けるために、微生物学、微生物工学、生物化学の基礎を修得しておくこと。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 微生物の生育と環境条件 1
2週 微生物の栄養 1
3週 有用微生物の分離 1
4週 突然変異による微生物の改良 (1) 2 
5週 突然変異による微生物の改良 (2) 2
6週 醗酵・醸造食品(アルコール飲料) 3 醸造酒、蒸留酒
7週 中間試験
8週 醗酵・醸造食品(アルコール飲料) 3 ワイン、ビール、日本酒
4thQ
9週 醗酵・醸造食品(醗酵食品) 3 チーズ、納豆
10週 有機酸発酵 3 乳酸 クエン酸発酵
11週 アミノ酸醗酵 3 グルタミン酸 リシン発酵
12週 核酸発酵、 抗生物質 3 グアニル酸 イノシン酸  ペニシリン
13週 微生物を利用した環境浄化(1) 4 BOD COD
14週 微生物を利用した環境浄化(2) 4 活性汚泥法 脱窒方法
15週 期末試験
16週 試験返却及び復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学微生物の育種方法について説明できる。4後4,後5
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4後1,後2
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。4後6,後8
食品加工と微生物の関係について説明できる。4後9,後10,後11
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4後12
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4後13,後14

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000