生体触媒工学

科目基礎情報

学校 新居浜工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 生体触媒工学
科目番号 140538 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書 コーン・スタンプ生化学 田宮信雄、八木達彦 訳 (東京化学同人)  酵素ー科学と工学 虎谷哲夫 他 (講談社)   酵素工学概論 田中渥夫 他 (コロナ社) など
担当教員 早瀬 伸樹

到達目標

1.酵素の基礎的な知識について説明できること
2.酵素の精製と分析法について説明できること
3.酵素の反応速度論的解析方法を理解し、最大反応速度、ミカエリス定数、阻害定数を求めることができること
4.酵素の生産とその生合成の制御機構の概要を説明できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1酵素の特性について多くの具体例を挙げて説明できる酵素の特性の概要について説明できる酵素の特性について説明できない
評価項目2酵素の精製と分析法について多くの具体例を挙げて説明できる酵素の精製と分析法について説明できる酵素の精製と分析法について説明できる
評価項目3酵素の反応速度パラメータの意味を正確に理解し、ミカエリス定数、最大反応速度、阻害定数を求めることができ、そこから酵素の特性を考察できる酵素の反応速度パラメータの概要を理解し、ミカエリス定数、最大反応速度を求めることができる酵素の最大反応速度、ミカエリス定数を求めることができない
評価項目4酵素合成の調節について正確に詳しく説明できる酵素合成の調節の概要を説明できる酵素合成の調節について説明できない
評価項目5酵素による物質生産について、具体例を挙げながら、正確に説明できる酵素による物質生産について、概要を説明できる酵素による物質生産について、説明できない

学科の到達目標項目との関係

専門知識 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生体内の化学反応は全て酵素によって触媒され、制御されている。本講義では、各種の酵素(生体触媒とも呼ばれる)が行う反応の基本と応用について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式で適宜質問をし、理解度を確認しながら進める。
注意点:
履修上の注意
 酵素反応の基礎と応用は生物工学の最重要基盤といってもよい。もちろん基礎的事項の修得が重要であることは述べるまでもないが、応用的事項も適宜講義に取り入れるので、必要な場合は参考書も利用すること。
 この科目は学修単位科目(2単位)であり、総学修時間は90時間である。(内訳は授業時間30時間、自学自習時間60時間である。)単位認定には60時間に相当する自学自習が必須であり、この自学自習時間には、担当教員からの自学自習用課題、授業のための予習復習時間、理解を深めるための演習課題の考察時間、および試験準備のための学習時間を含むものとする。
事前学習・自己学習・関連科目
生物化学1や生物有機化学2Bをよく学習しておくこと。

本科目の区分

Webシラバスと本校履修要覧の科目区分では表記が異なるので注意すること。本科目は履修要覧(p.9)に記載する「③選択必修科目」である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 酵素研究の歴史 1
2週 酵素の分類と命名 1
3週 酵素の特性 1
4週 酵素の抽出 2
5週 酵素の精製と分析(1) 2
6週 酵素の精製と分析(2) 2
7週 中間試験
8週 酵素の反応速度論 3
2ndQ
9週 酵素の阻害様式(1) 3
10週 酵素の阻害様式(2) 3
11週 酵素の生合成の制御(1) 4
12週 酵素の生合成の制御(2) 4
13週 酵素活性の調節 4
14週 酵素の固定化、酵素の物質生産への応用 5
15週 期末試験 5
16週 試験返却及び復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4前2,前3,前8
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4前1,前3
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4前3,前4

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000